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2025-03-16

グレート小鹿会長と登坂栄児社長の対談・番外編【週刊プロレス】

グレート小鹿会長と登坂社長

3月16日で旗揚げ30周年を迎えた大日本プロレス。現在発売中の週刊プロレス今週発売号(3/26号No.2346)では、大日本旗揚げ30周年特集の企画としてグレート小鹿会長と登坂栄児社長の対談を掲載。ここでは3本のお話を特別に番外編として公開します! 

”登坂社長とある1人の青年の話”

インディペンデントを貫く上で、ファンに対して「チケットを買ってくれるお客さんがオーナー」であると考えている登坂社長。トラックの故障に見舞われた団体のピンチを悟った観客が多くのグッズを購入し支えてくれるなか、2・24後楽園で1人の青年からあらためて気づきを得たという。

登坂社長「22歳の青年に『今日で(会場で観戦するのが)最後なんです』って言われたんです。なにか見に来れない事情があるみたいで。その時に会場に来るきっかけを教えてくれたんだけど、自分は必要ないとか自分はなんのために生きてるんだろうと感じてた時に、フラッと上野の大会に来たんですって。そんななか初めて上野の大日本を見て、自分の悩みってなんだろう、なんで悩んでたんだろうと思い始めて、大日本に通ってくれるようになったそうです。

自分たちが意図しないところで人に影響を与える仕事ってほかにもたくさんあるけれども、(プロレスは)素晴らしい仕事だと思ってるんですね。お客さんたちがフィードバックして、自分のなにかに当てはめてくれて、プラスに思ってくれる。それは神谷(英慶)選手があの大会で握り拳を握ってたことも、(ビオレント・)ジャック選手が受け身を取ったことも、吉田(和正)や浅倉(幸史郎)が一生懸命試合をしてたこともそういうところに響くんだなと思うんです。大切な仕事だと思ってるので、一生懸命生きることで誰かに大日本プロレスが残るような会社であり続けたいなと思います」

“小鹿会長の新潟プロレスのスーパーバイザーとしての心がけ”

新潟プロレスでスーパーバイザーを務める小鹿会長は、選手を育てる上で1人の人生と向き合い、考える時間を大切にしている。

小鹿「練習生が4人ぐらいいるもんで無理すんなよと声かけてます。プロレス好きかと言うと、好きですと答えるので、一生やるのかと聞くと、わかりませんと答える。でもそれでいいんだよ。

プロレスが好きな時期もあれば、嫌いな時期があるから。嫌いな時期はプロレスで涙流したイヤだったことを思い出せ、実社会はもっと苦しいことがあるからなって言うんです。

スクワット何回やったか聞くと、100回やりましたと言うんで、じゃあ101回やれやって。1日に1回プラスでスクワットをしたら、10日やったら10回増えるでしょ。

プロレスやるやらないじゃなくて、これから生涯渡っていかなきゃいけないんだから、一番は自分のためだよ。プロレスが好きだったらプロレスのため。お客さんにいいところ見せたいだろ、じゃあまた来月なってこういう話をするんです。

将来や人生のことを相手に考えさせようと努力してるよ。将来のことを人間の先輩として教える場だと思ってる。それはなんのスポーツでも一緒だと思う。大日本プロレスの門をくぐったら、人間社会のことを教える、本人に考えさせることは今後もやっていかないといけないなと思ってます。

人間は自分で選ぶ権利があるから、こちらで押し付けるんじゃなく、自由に選ばせる。第二の人生を教える部分もあっていいんじゃないのかな」

“それぞれの輝く場所”
多くの選手を引退、退団などを経験してきた大日本。限りある時間のなかで“いま”の輝きを大切にしたいという思いは、1・30新木場でデビューした浅倉幸史郎選手のBJW認定世界ストロングヘビー級王座戦を決めたことにもつながっていた。

登坂社長「いまと昔では状況が変わりましたからね。自分が輝ける時間と使える時間、例えば家族を持つとか、若い時間であれば自分のやりたいことができる。浅倉くんに対してもすごく思います。タイトルマッチに挑戦したいって言ってることも、古いファンはそれは早すぎだし、それを許したらどうなのとかも思うかもしれないけど、いま輝きたいんだよねと。なら僕たちがそういう場を提供してもいいんじゃないかと思ってる。僕は人間を育成できる経験値はそこまでないけれども、気持ちよく送り出していける環境が。(やめていく選手に対して気持ちとしては)ずっといてほしいんだよ、でも次こうなりますってなったときに頑張ってねって言えるような環境でいたいなと思ってます」

本編は、現在発売中の3/26(No.2346)号をご覧ください!

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