講演トーク会に登壇した、左から葛谷智貞監督(司会/府中新町FC)、上田大貴監督(青森山田中学校)、川端暁彦氏(サッカージャーナリスト)
川端 私の中学生時代を振り返っても、彼らの挑戦の大変さが想像できます。青森山田の子供たちは、同年代の選手たちと大部屋で一緒に過ごします。そこで人間関係を築いてうまくやっていくのは難しいはずです。それをいかに乗り越えるか、そこにポイントがあるのでしょうか?
上田 一人では乗り越えられないことが多くあります。離れた保護者に電話して相談する子供がいたり、同じ悩みを抱えた子供たち同士で相談し合ったり、いろいろです。
この4月に新しく入学してきた子たちは、北海道の子から沖縄の子までいて、一人ひとりが持っている地域の文化が違います。関西の突っ込み文化に初めて触れた純朴な東北の子供が、関西の子供とケンカになることがあります。いろいろな子供たちが集まる中で、いろいろなトラブルが起きます。そういう文化的な摩擦についても、自分一人で乗り越えるのは無理です。
そこで、仲間の大切さを知ることや指導者に相談することなどの選択肢が出てきます。自分から発信や主張ができれば、仲間や指導者の助けを得て自分で解決することを覚えていきます。自分の生活をサッカーに向かわせるために、他人の助けを得て自分で解決することを学ぶのです。
今までは保護者が解決してくれたことを自分でやらなければいけないという状況が最初の壁になります。それを乗り越えて中学3年生くらいになると、身の周りのことを全部自分でできるようになります。そして、自己解決能力や問題発見能力が身についていきます。子供たちが成長していく重要な要素の一つです。
川端 指導者は、子供たちが自分で自分のことを解決するように促しつつ、子供たちがヘルプを出したら助けに行きます。指導者や仲間に対して自分がこういうことで困っているのだと伝えるのも、自己解決能力の一つになります。
上田 最初から言える子と、まったく言えない子がいます。こんなことがありました。母親から電話があって、「寮生のAの親です。ウチのスリッパがないようです。探してもらえませんか?」と言うのです。「お母さんのスリッパがないんですか?」。「いえ、ウチの息子が、スリッパがなくて困っているみたいなんです」。
そこで私は、「それは少し違うと思います。スリッパがなくて困っているのは本人なのだから、『スリッパがない』と本人が自分で伝えなければなりません。寮監に相談したり、夜の点呼で『スリッパを探してほしい』とみんなに発信したりすればいいのです。それを保護者の方がやってしまうと、その子は何もしないですべての問題解決を親御さんにやってもらうことになります。スリッパがなくて困っているのだったら、その子が成長するために、自分で言えるようにならなければいけません」と話しました。
その後、保護者から電話はありませんでした。自分自身で問題を解決することは、大人になっても大切です。そして、身近な問題を解決する力はサッカーにも通じる力です。
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