close

2025-07-07

「大きな手土産を持って帰りたい」NXT王座挑戦にするWWE武者修行中のNOAH稲村愛輝インタビュー【週刊プロレス】

稲村愛輝

NOAHからWWE・NXTに武者修行中の稲村愛輝が合同メディアインタビューを受けた。

稲村はWWE・NXTのビッグマッチ「グレート・アメリカン・バッシュ2025」7・12アトランタ大会でNXT王者のオバ・フェミに挑戦が決定。同王座戴冠となれば、2017年1月に陥落した中邑真輔以来8年ぶりとなる。インタビューの一問一答は以下。

――去年11月のNXTデビューから8カ月で最高峰王座初挑戦だが?

稲村「自分では判断できかねるというか。ジュリアさんとかいろんなものがメチャクチャ早かった。自分的には目標でしたけど、まさか挑戦までいけるとは(思わなかった)。タッグでジョシュ・ブリッグスと組んでやってたので、シングル挑戦というのは正直、自分の中でも驚きつつも11月からと考えれば早く挑戦できたと思います」

――ベルト奪取となれば中邑以来8年ぶりだが、中邑とは話す?

稲村「けっこうお会いして話す機会があります」

――どんなアドバイスがある?

稲村「WWE・NXTでやっていく上でいかに自分というキャラクターを出せるか。大きい人にどういうふうに強さを見せられるかって話をよくさせてもらいますね。けっこう若い選手でもキャラクターの強い人がいるので。今、日本人はNXTでボクだけ。日本でプロレスをやってきたよさを見せられるようにって意識でやってますね」

――アメリカのファンに受け入れられているが?

稲村「それはあります。それを強く感じたのは一度日本に戻るってバックステージで話した時のお客さんの反応を聞いて。それで受け入れられてるんだってすごく感じましたね」

――日本人としてはイヨ・スカイが女子世界王者、ジュリアが女子US王者として活躍しています。刺激になっていますか?

稲村「受けてますね。ジュリアさんはボクが入った時はまだNXTで活躍してたので、そこからメインロースターに上がって、一発でベルトを取る。すごく刺激になりますね。ジュリアさんの活躍さんは特にボクの中で近い存在なので刺激になってます」

――ジュリアが女子US王座取って話した?

稲村「会ったけど、おめでとうございますぐらいです。そこまで詳しく話してないです(笑)」

――ほかの日本人選手同士の交流は?

稲村「けっこうあります。お世話になってます。中邑さんによく食事をごちそうになってます。ジュリアさんは英語のクラスが一緒。戸澤陽さん、イヨさん、カイリ・セインさん、ASUKAさん、全員お会いしてボクの中で試合で疑問点があれば聞いてみたりとか。諸先輩方にWWE、NXTでやっていく上でのアドバイスはたくさんもらってます」

――NXT王者オバ・フェミの印象は?

稲村「でかいですね。あとはNXTに来る前からオバ・フェミ選手のことは当然知ってた。その頃から一番やりたい選手ではありました。NXTチャンピオンとして、NXTの強さとして地位を築いてる。そこを打ち負かしていきたいです」

――NXTへの思い入れは?

稲村「絶対に取ってやるっていうのはあります。武者修行という形でNXTに来ていて、日本に帰るのであれば、何か大きな手土産を持って帰りたいですし。ベルトを持ち帰るとかじゃなくて、実績として残しておきたい。何より、数々のNXTでタイトルマッチを見てきたけど、やっぱりとてもレベルが高い。世界一の団体でやってるタイトルマッチなんで。そこでベルトを取って、自分の力が世界に通用すると見せたいですね」

――タイトルマッチがABEMAプレミアムで生中継。日本のファンにどんな姿を見せたい?

稲村「もう強い姿、その一つです。稲村が世界で通用してるぞって姿です。NOAHファンの方に対して、ボクはNOAHで生まれて、NOAHで育った自分の実力を見せていきたいです」

――なぜ試合中にチョップを使うようになったのですか?

稲村「イギリスにいる頃から使ってたんですけど、やっぱり海外の人でうまくチョップを打てる人って少ない。ボクはNOAHにいて、メチャクチャチョップを受けてきたんで。その受けてきた分、学びがあった。使ってなかったんですけど、使ってみたら、意外とやり方をわかってたというか。使ってみたら、バシッと決まるものもあったし、お客さんの受けもとよかった。チョップにしていこうってなりました」

――NOAHでは丸藤正道、潮崎豪というチョップの使い手がいます。どちらだと思います?

稲村「大きく分けたら、重い潮崎派ですかな」

――日本でのフィニッシュホールドは無双だったが、NXTではダイビング・ボディープレス。それはなぜ?

稲村「TVマッチとかでフィニッシュを取れてるのがスプラッシュなだけであって、ハウスショーとかでは無双でもピンを取れてます。相手がすごく大きいっていうのと、今、ジョシュ・ブリッグスとタッグを組んでるので、ブリッグスのクローズラインがあって、その後にボクがバーン!って(スプラッシュを落とす)のがものすごくテンポよく3つ取れる技としていいのかなって。その中でスプラッシュを頻繁に使い始めたら、すごく自分的にもはまったっていうのが大きいですね。ただ無双はけっこう使ってます」

――タイトルマッチで無双を使うかもしれない。

稲村「オバ・フェミとか大きい人に無双を決めたいなって気持ちはすごく強いです。あの技って力皇猛さんの技で力の強さを示すような技なので。それは積極的に狙っていきたいですね」

――現在の体重は?

稲村「来た時は120~125kgだったんですけど、海外に来たらやせるっていうのがあって、今は105~110kg」

――それでも力負けはしない?

稲村「こっちの力強い人は化け物なんで。単純な数字で見たらボロ負けしてますけど、リングの上では経験や力の出し方でそこは負けないかなと思いますね。トータルでは負けない。一つ秀でてる人はいっぱいいますけど。やってきたしつこいトレーニングが生きてるのかなって思います」

――自分の中で描いているキャラクターは?

稲村「日本人として今、NXTで一人。NOAHから武者修行で来ていて、その中でいかに自分の日本人としての強さ、日本で学んできたプロレスをアメリカのファンに見せつけてやろうって気持ちがあります。何よりもNOAH道場でいっぱい声を出すことを学んだので、大きい会場でも一番隅っこまで聞こえるぐらいでかい声を出して自分の存在をアピールしていきたいと思ってます。あと散々受けてきたチョップ。その痛みを自分の手に宿して相手に痛みを伝えたいと思います」

――英語のプロモが多いことについては?

稲村「英語の授業を受けてるのプラス、一緒に住んでるスタリオン・ロジャースに気になることがあったら『これは表現的にどう?』って聞いたりとか。あとはこういうことを言いたいんだけど発音を教えてとか気軽に聞けるいい先生がいるんで。環境的にはすごくありがたく勉強させてもらってます」

WWE・NXTのビッグマッチ「グレート・アメリカン・バッシュ2025」7・12アトランタ大会は日本時間7月13日(日)午前4時よりABEMAプレミアムで中継される。日本語実況つき。ABEMAプレミアム会員なら見逃し配信もあり。
タグ:

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事