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2025-09-09

【アメフト】東大が立大を延長タイブレークで撃破 早大、明大、法大も白星発進 関東TOP8第1節

【東大-立大】延長タイブレーク2回目までもつれる熱戦は、東大が32-30で勝利した=撮影:北川直樹

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アメリカンフットボールの関東大学1部TOP8は、8月30日と31日に東京・調布市のアミノバイタルフィールドで開幕。第1節の熱戦が繰り広げられた。東京大と立教大の一戦は延長タイブレーク2回目までもつれる大接戦となり、東大が劇的勝利で白星発進。早稲田大も前半から大量得点を重ね、桜美林大を48-7で退けた。明治大は主将RB高橋周平の3TDをはじめ攻守がかみ合い、慶應義塾大を45-10で圧倒。法政大はルーキーQB菊地祥の鮮烈デビューで中央大を17-3で下した。【写真/文:北川直樹】

東京大学○17(15) - 17(13)●立教大学 (延長タイブレーク2回)
2025年8月30日


東京大学と立教大学の一戦は、延長タイブレーク2回目までもつれる熱戦となり、東京大が32-30で勝利した。
序盤は東大WR古屋大翔(3年)の先制TDで動き出したが、立教がRB青木優樹(3年)のラン、QB中川龍之介(1年)からWR小林蹴人(1年)へのパスで得点を重ね、前半を17-7とリード。後半第3Qは、互いに守備が踏ん張る展開となった。
第4Q終盤、立教のファンブルから東大RB米田健人(4年)が同点TDを決め試合は延長戦へ。タイブレーク1回目は両チームがそれぞれTD成功で並び、エクストラポイントが2ポイントコンバージョンになる2回目は、立教がTDを奪うも2ポイントは失敗。対する東大はキャプテンTE太田明宏(4年)へのパスで同点に追いつき、2ポイントトライのTE神田泰誠(3年)へのパスも成功。東大が劇的勝利を収めた。

東京大・森HC「勝つことが一番大事」
東京大・森HC=撮影:北川直樹
どんな形であっても勝つことが一番大事だと思っています。前半は焦りからターンオーバーもありましたが、我慢して戦うことで試合を崩さずに済みました。最後は学生たちが決めるべき場面でしっかりとプレーを決めてくれて、勝ち切れたのが大きいです。タイブレークも昨年からの経験が生き、落ち着いて戦うことができたと思います。

早稲田大学○48 - 7●桜美林大学
2025年8月30日


早稲田が最初のビッグプレーで流れを掴む。第1Q中盤にQB#15のパスがWR中原秀城(4年)へ通り先制TD。第2Qに入るとRB田中大晴(4年)のゴール前ランで加点し、さらにWR松野雄太朗(4年)のTDパス、大沼義篤(2年)への33ヤードTDパス、前半終了間際に再び松野へのTDパスと畳みかけ、前半を35-0で折り返した。
後半も主導権は揺るがず、第3QにRB長内一航(3年)が22ヤードのTDラン。第4Q開始直後にも長内が36ヤードを走り切って追加点。桜美林はRB浅野颯太(4年)の17ヤードランで1本TDを返したが、48-7で早稲田が快勝した。
早稲田はパス244ヤード、ラン181ヤードとバランス良く前進。WR陣が前半だけで3TDを奪い、RB長内が後半に2本のTDランでダメ押しした。

「自己責任を徹底する必要」早稲田大・荒木HC
早稲田大・荒木HC=撮影:北川直樹

フットボールの基本は成長し、体格も大きくなりタックルやブロックも向上しています。ただ、感情に左右されやすく、責任を押し付け合う幼さがあります。点差が広がるとリラックスしてしまい、貪欲さや実直さが足りません。
4年生もキャプテンに頼りきりで、自分たちが引っ張れていません。中央大はとても力のあるチームです。今日のような内容では勝てないので、自己責任を徹底する必要があります。

 明治大学○45 - 10●慶応義塾大学
2025年8月31日

【明大-慶大】45-10で明治大が慶應大に快勝した=撮影:北川直樹
第1Q序盤、慶應義塾大は石井和希(3年)のTDで先制。続くシリーズでは明治大QB新楽圭冬(4年)のパスとRB高橋周平(4年)のランで着実に前進し、慶應のファンブルをリカバーした流れからゴール前に攻め込む。第2Q残り10分42秒には高橋がランで押し込み、同点とした。
その後は慶應がQB山岡葵竜(4年)からWR久保宙(4年)へのパスでリズムを作り、残り5分51秒にフィールドゴールを成功させて3点を追加。前半は互いに得点を奪い合う接戦となった。
第3Qに入ると、明治大が主導権を握る。高橋の77ヤードリターンからK田村勇次郎(4年)のFGで加点し、さらにDL中里礼温(3年)のサックから生まれたターンオーバーを起点に高橋が26ヤードを走り抜けて追加点。第4QにはDB小黒璃広(1年)のインターセプト直後に高橋が3本目のTDランを決めた。WR五十嵐洸毅(4年)の73ヤードロングパスTD、RB宇野楽翔(3年)の2ヤードランも飛び出し、守備陣も3INT・ファンブルリカバーで慶應を封じた。最終スコア45-10で明治大が快勝した。

「ディフェンスが立て直して流れ引き寄せた」明治大・髙橋HC
明治大・髙橋HC=撮影:北川直樹

序盤は初戦の硬さや暑さもあり、思うように動けず慶應に攻め込まれました。ただ試合の中で危機感を持って修正し、ディフェンスが立て直して流れを引き寄せられました。キャプテンの高橋周平が3本のタッチダウンで攻撃を引っ張り、宇野や五十嵐も続いてくれました。ターンオーバーを重ねた守備も評価できます。次戦に向けては、立教大相手に自分たちらしいフットボールを貫き、しっかり勝ち切りたいです。

法政大学○17 - 3●中央大学
2025年8月31日

【法大-中大】法政はQB菊地が鮮烈な公式戦デビュー=撮影:北川直樹
法政大学が中央大学を17-3で下した。第1Qに法政はQB菊地祥(1年)がWR阿部賢利(2年)へ31ヤードTDパスを通して先制。中央もK小林隼人(3年)の37ヤードFGで応戦し7-3としたが、第2Qに再び菊地から阿部へのTDパスが決まり、前半は法政が14-3とリードした。
後半は第3Qに法政K髙城颯真(3年)が43ヤードのFGを成功させ追加点。中央はWR吉原聖也(3年)らへのパスでチャンスをつくったものの、法政守備陣に阻まれて無得点に終わった。最終スコアは17-3で法政の勝利となった。
法政は菊地が パス18回中11回成功、176ヤード2TD と鮮烈な公式戦デビュー。WR高津佐隼世(4年)が7キャッチ118ヤード獲得、WR阿部が 4キャッチ58ヤード2TD と抜群の決定力を見せた。ランはRB中川達也(4年)が11回60ヤード獲得し、攻撃全体で256ヤードを稼いだ。中央は、ランではRB山口典誠(2年)が 9回70ヤード を記録し、オフェンス全体で302ヤードを獲得。総獲得距離では法政を上回ったが、得点はFG1本のみに終わった。

「今日は成長を感じられる内容」法政大・菅野HC
法政大・菅野HC=撮影:北川直樹

秋の初戦をいい形で終えられて良かったです。春は課題が多かったですが、今日は成長を感じられる内容でした。特に不要な反則がなかったのは収穫だと思います。一方で、アンバランスやノーハドルの攻撃にディフェンスが対応しきれていないのは課題です。菊地は1年生とは思えないコントロールやクイックスローを持っていて、非常に評価しています。

【北川直樹】

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