close

2026-02-24

平林清澄が日本人トップで目標のMGC出場権獲得、次は「タイムアタックする海外マラソン」へ【大阪マラソン】

大阪マラソンで自己記録を4秒更新して日本人トップの平林清澄(ロジスティード)

大阪マラソン2026は、好天下、日本代表経験者から初マラソンを含む新鋭まで、多士済々がスタートした。中間点通過1時間01分54秒と、2時間3分台ペースで独走していた吉田響(サンベルクス)を、30kmすぎから追った平林清澄(ロジスティード)が37km付近で逆転。自己ベストの2時間06分14秒で日本人トップの5位でフィニッシュ。大会前に宣言していたMGCファイナル出場権の獲得と自己ベストを達成し、「ひと安心」と笑みをこぼした。

残り5kmの失速が新たな課題

レースは、吉田が初マラソンながら日本記録のブレークスルーを狙って突っ走った。対照的に「結構冷静でいられた」と平林。先頭集団後方で目立たず、焦らず、淡々とリズミカルにペースを刻んでいた。

ペースメーカーが外れた30km。それまで息をひそめていた平林が動いた。35kmまではと考えていたが、吉田との差が1分03秒と知り、迷いもあったが、「今のうちに行かないと追いつかない」と、イブラヒム・ハッサン(ジブチ/2時間05分20秒で大会新優勝)に続いてペースアップ。30~35kmを全選手最速の14分40秒で追った。吉田を抜かした後は、外国勢に抜かれて順位を落とし、山下一貴(三菱重工)らにも差を詰められたが、日本人トップは譲らなかった。

そうは言ってもアフリカ勢4人に続く5位。残り5kmの失速を振り返り、「日本人トップとはいえ、負けているわけですから。途中先頭にいて、最後は足がピタって止まって。そこは新しい反省点というか、課題を見つけられたなっていうふうに思います」と平林。「上を目指しているときに自分の成長を感じられる」というコメントも平林らしい。

国学院大3年時の大阪優勝。国学院大4年時の別府大分毎日マラソンは「何もかも失ったかのような顔をして帰ってきた」と言うほろ苦い日本人7位。どちらも前進に必要な経験だった。この日の収穫と課題も、「タイムアタックする海外マラソンにチャンレジしたい」と言う平林が望む記録や世界との勝負において、「2026年の大阪で」と振り返る価値のあるステップになってほしい。

平林に続いた日本勢のうち、2時間06分18秒で6位の山下一貴(三菱重工)、2時間06分24秒で7位の竹井祐貴(JR東日本)、2時間06分41秒で8位の浦野雄平(富士通)、2時間06分51秒で10位の合田椋(安川電機)が新たにMGCファイナル出場権を獲得した。


2023年ブダペスト世界選手権マラソン代表の山下が日本人2位

次につながる吉田の挑戦

沿道を沸かせた吉田は終盤苦しんで34位(2時間09分35秒)。フィニッシュ後は脱水症状で医師の手当てを受けた。「30kmまでついていくというのはありましたが、ペースメーカーとうまくリズムが合わなくて、前に出たというのが彼の思いなのではと私は思っています。我々としてはやってきたことに自信は持っています。今回は失敗という捉え方ではなくて、次回に向けてしっかりと修正をしたなかで、いい記録を出していきたいという思いです」と話したのは、サンベルクスの田中正直総監督。

うまく完結しなかったが、吉田の初マラソンのチャレンジは誰もができることではない。それも成功の母だと言えば、吉田は納得するだろうか。体調を回復させ、練習を積み、またワクワクさせてくれるレースを楽しみに待とう。

大阪マラソンでのMGCファイナル出場権獲得者
5位 2:06:14 平林 清澄(ロジスティード)
6位 2:06:18 山下 一貴(三菱重工)
7位 2:06:24 竹井 祐貴(JR東日本)
8位 2:06:41 浦野 雄平(富士通)
10位 2:06:51 合田  椋(安川電機)
※9位(2:06:44)の細谷恭平(黒崎播磨)はMGC出場権獲得済み

文/中尾義晴 写真/佐藤真一

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事