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2026-05-01

【アメフト】早大が慶應を20-7で下し、早慶戦を制す QB木庭が攻撃を牽引、守備は4ターンオーバー奪取

新エースのQB木庭が冷静に攻撃を指揮した(撮影:北川直樹)

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アメリカンフットボールの第74回早慶アメリカンフットボール対校戦が4月29日、東京都の駒沢陸上競技場であり、早稲田大学ビッグベアーズが20-7で慶應義塾大学ユニコーンズを下した。早大はQB木庭修克(3年=都立三田)がパス8/14、133ヤード、1TDの安定した出来でオフェンスを牽引し、第3Q終盤に主将のRB長内一航(4年=早稲田実業)が8ヤードのTDランを決めて20-0と試合を決定づけた。慶應は第4Q開始のRB須藤大樹(3年=慶應義塾)による62ヤードの独走TDで一矢報いたが、反撃は続かなかった。カーム・コーザ杯(早大優秀選手)はQB木庭、ジョセフ・レスティック杯(慶應優秀選手)は4年LB渡辺晴(4年=慶應義塾)に贈られた。【北川直樹】

早稲田大学 ○20-7● 慶應義塾大学(駒沢陸上競技場)

序盤の攻防、慶應のミスを突いて早大が13点先行

早大のキックオフ、慶應のレシーブで試合が始まった。慶應は自陣20ヤードから攻撃を開始すると、自陣24ヤードの3rd-6でディフェンスのパスインターフェアランスを誘い、15ヤードの罰退で自陣39ヤードに前進。しかし続く2nd-9で、QB岡俊輝(4年=都立西)からのハンドオフがファンブルとなり、早大DL田中一宇(4年=早大高等学院)がリカバー。試合開始早々、絶好の位置で攻撃権を得た。

早大は敵陣37ヤードからの最初のシリーズ、QB木庭からWR大沼義篤(3年=早大高等学院)、RB長内、WR高橋汰輝(3年=早稲田実業)へとパスを通して敵陣15ヤードまで前進。3rd-1のRBプレーがロスとなったが、4thダウン3からK シェーファー瑠威(1年=早大高等学院)が34ヤードのFGを決めて先制した。

ルーキーKシェーファーがFGで得点を稼いだ(撮影:北川直樹)
ルーキーKシェーファーがFGで得点を稼いだ(撮影:北川直樹)

慶應は続く攻撃でRB田中玄樹(3年=本郷)のラン中心で進めようとしたが、ダウンを更新できずパントに。早大は自陣20ヤード、第1Q残り2分55秒からのシリーズで、QB木庭からWR高橋へのパスで前進し、RB長内のラン、QB木庭自身のキープを織り交ぜて敵陣16ヤードまで攻め込んだ。第2Qの頭にQBファンブルでロスを喫したが、4thダウン10からシェーファーが40ヤードのFGを成功させ6-0とした。

その後、早大は中盤にも敵陣28ヤードまで攻め込みながら4thダウン16のFGを失敗。一方の慶應も自陣28ヤードからの攻撃で早大DL田中のサックを浴び、4thダウンのパントスナップが乱れて敵陣17ヤードで早大に攻撃権を渡してしまう。

このチャンスを早大は確実に得点に結びつけた。3rd-9から、QB木庭がエンドゾーン左奥のWR白田優介(3年=早大高等学院)に16ヤードのTDパスを通すと、PATも成功させて13-0で前半を折り返した。

前半終盤にQB木庭のパスに飛びつくWR白田(撮影:北川直樹)
前半終盤にQB木庭のパスに飛びつくWR白田(撮影:北川直樹)

第3Qオープニングドライブで主将・長内のTDラン

後半最初の早大の攻撃が、勝負を決めるドライブとなった。自陣28ヤードからスタートし、QB木庭のラン、WR平山琢生(4年=千葉県立匝瑳)副将への16ヤードのパス、長内のラン、WR大沼へのパス、長内へのスクリーンと多彩に組み立てる。敵陣28ヤード3rd-4の場面では、QB木庭が左にロールアウトしてWR白田に15ヤードのパスを通して敵陣13ヤード1stダウンに更新。最後は2nd-5から長内が中央を突き抜けて8ヤードのTDラン。シェーファーのPATも成功し20-0とした。

限られた出番ながらエースRBの存在感を見せた主将・長内(撮影:北川直樹)
限られた出番ながらエースRBの存在感を見せた主将・長内(撮影:北川直樹)

第4Q開始のプレーで試合は動いた。第3Q残り26秒に始まった慶應の攻撃で、RB須藤大樹(3年=慶應義塾)が右オフタックルを抜けて62ヤードを独走、TDを奪った。PATも成功し7-20と一矢を報いた。

慶應はその後も第4Q残り4分54秒からの攻撃で、ハーフライン付近の4thダウン5から早大のオフサイドを誘ってオートマチック1stダウンを獲得。RB田中玄樹のランで敵陣36ヤードまで進めた。しかし連続パス失敗の後、4thダウン10でDL坂本怜央(1年=佼成学園)がQB岡をサックしてファンブルを誘発。早大が攻撃権を奪い返した。

最後は1分27秒から自陣12ヤードで再び攻撃権を得た慶應だったが、4thダウンギャンブルのパスが通らず万事休す。早大はニーダウンで時計を進め、試合を終わらせた。

長内主将を中心としたランオフェンス、QB木庭の安定したパス、そしてDL田中のサックや坂本のファンブルフォースなどディフェンスラインの奮闘が光った早大。チーム記録では獲得ヤード258対118(うちラン140対78、パス118対40)と慶應を上回った。

早大守備フロントは慶應攻撃に自由を与えなかった(撮影:北川直樹)
早大守備フロントは慶應攻撃に自由を与えなかった(撮影:北川直樹)

 早大ルーキDL坂本はアグレッシブなプレーぶりで存在感をアピール(撮影:北川直樹)
早大ルーキDL坂本はアグレッシブなプレーぶりで存在感をアピール(撮影:北川直樹)

早大・荒木監督「フィジカルとファンダメンタルを鍛える春」

荒木延祥監督は試合後、「20対7で勝てたことは良かったと思います。ただ、特に良い試合ではありませんでしたし、持っているプレーの中で戦いました」と振り返り、こう続けた。「それでも勝たないといけないですし、その相手に20対7というのは、もっとできたという思いはあります」

QB木庭については、「実はずっと良くなくて、結構プレッシャーをかけてきました」と明かした。「QBはチームの象徴でもあるし、QBがチームを勝たせる役割は極めて大きい。彼はどちらかというとすごく自信のあるタイプなので、もう根元から折れましたけど、WRにちゃんと投げ込めるようになってきた感じはあります。1回折れて、ちゃんと自信が芽生え出したと思います」

最後に荒木監督は今シーズンの位置づけをこう語った。

「春は基本的にメンバーを絞らないという方針です。夏になるとJVとVに明確に分かれる方針にしていますので。そこに対する戦いでもありますから、できるだけメンバーをしっかりと出して確認するという感じです」

Vのチームは翌週に控える関西大戦を経て、中央大戦が春シーズン最終戦となる。「それからまたフィジカルを鍛えて、ファンダメンタルを鍛えて、フットボールしてという流れにしますので、今あまりフットボールの部分でいじって、仕掛けてフットボールするということはしません」

昨季、立命館大学に敗れた悔しさを胸に、ベースを徹底的に磨き直す春。早大ビッグベアーズは春の序盤戦を白星で締めくくった。

 就任2年目で強いビッグベアーズ作りを推し進める荒木監督(撮影:北川直樹)
就任2年目で強いビッグベアーズ作りを推し進める荒木監督(撮影:北川直樹)

第74回早慶戦記録(駒沢陸上競技場、観衆7,897人)
慶應義塾大学 0-0-0-7 =7
早稲田大学  3-10-7-0  =20

得点経過
(早)FG シェーファー 34ヤード(1Q 残り7:20)
(早)FG シェーファー 40ヤード(2Q 残り10:42)
(早)TD パス 木庭→白田 16ヤード/PAT シェーファー(2Q 残り0:14)
(早)TD ラン 長内 8ヤード/PAT シェーファー(3Q 残り5:28)
(慶)TD ラン 須藤 62ヤード/PAT 北村(4Q 残り11:47)

カーム・コーザ杯(早大優秀選手):QB#18 木庭修克(3年)(撮影:北川直樹)
カーム・コーザ杯(早大優秀選手):QB#18 木庭修克(3年)(撮影:北川直樹)

 ジョセフ・レスティック杯(慶應優秀選手):LB#42 渡辺晴(4年)(撮影:北川直樹)
ジョセフ・レスティック杯(慶應優秀選手):LB#42 渡辺晴(4年)(撮影:北川直樹)

北川直樹

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