close

2026-05-19

引退控える天山広吉と4代目タイガーマスクへ“盟友”金本浩二からの贈る言葉【週刊プロレス】

5月16日、神戸のプロレスバー「リングソウル」で開催された「HARU。3度目の成人式」大会に参戦した金本浩二。試合後、引退を発表した天山広吉、4代目タイガーマスクに対する思いを語った

全ての画像を見る
 5月11日、天山広吉が8月15日の試合を最後に引退すると発表した。また7月7日には、4代目タイガーマスクが引退試合をおこなう。ともに1990年代にデビュー。ヘビー級とジュニアヘビー級の中心選手として、2000年代の暗黒時代といわれた新日本プロレスを支えてきたレスラーである。そんな両選手と深くかかわってきたのが金本浩二である。現在は新日本を離れている“ジュニアのカリスマ”は、彼らの引退発表をどのように聞いたのだろうか。

     ◇      ◇      ◇

--天山選手が引退を発表されました。どのような思いで聞かれましたか?

金本 (天山は)少し先輩になるのかな? (新日本に)入門してから、励まし合って頑張ってましたね。デビュー前に2人、バトルロイヤルに出ましたけど(1990年11月6日、御坊市体育館)、試合後にコインランドリーに行って、「俺、明日デビューやで。どうしよう?」って。夢、希望もあって、メチャメチャうれしかったのは覚えてますけど。まあ、自分はフリーになってもう10何年やってますけど、フリーになった分、天山の方が試合は多かったんかな? それ考えたら、よくやったなと思いますね。お疲れさまという感じですね。

--同年代の若手の中では、天山選手が凱旋帰国後に一歩抜け出した感じでした。その分、先輩たちの厳しい攻撃にさらされてましたけど。

金本 天山は受け身の技術がすごかったですね。俺らの世代の中では天山が一番だったんじゃないですか。だから、あいつだったら何やっても受けてくれるっていうか、攻める方も天山相手だったら目立てるっていうかね。

--当時は体重も120kg近くあったでしょうけど、長州力選手のラリアットや橋本真也選手の重爆キックなど、真正面から逃げることなくバンバン攻撃を受けてましたからね。

金本 そうですね。僕らからすると、考えられないですね。

--天山選手の声をかけるとしたら?

金本 まあ僕は新日本を離れてしまいましたからね。新日本でデビューして、最後まで新日本で。うらやましいですね。これから新日本に残って芸能関係の仕事をするんですって? “できるんかな?”って思いますけど、頑張ってください。お疲れさま。

--天山選手の前には4代目タイガーマスクも引退されます。

金本 4代目タイガーマスクですか? 試合中のブチ切れたこととか、いろいろありましたね(苦笑)。まあ、何があったとしても、まずは“お疲れさま”ですね。今はタイガーに対しては、何もないですよ。

--金本選手自身も一時期タイガーマスクとして闘ってましたけど、4代目はデビューから引退までタイガーマスクを貫き通した初めての虎戦士になるわけですが……。

金本 そうですね。素顔を見せないで4代目だけでやってきたってことになるわけですからね。すごいことだと思いますよ。

--それはタイガーマスクのプレッシャーを知っているからこその思いでしょうね。

金本 俺は我が強いんで、“金本浩二でやりたい”って思いが強かったから試合に負けてマスクを脱いだりしましたけど。最後までやり通したっていうのはすごいと思いますね。

--同年代の選手が引退していくっていうのは、寂しい思いもあるんじゃないですか?

金本 まあ、この歳ですからね。僕ももうすぐ還暦ですよ。周りでそういう選手が出てくるのは当然ですけどね。周りから「藤波さんを目指してください」って言われますけど、(藤波は)72歳でしょ? 正直、そんなこと思わないですよ。

--年齢どうこうでなく、金本浩二の試合ができなくなったら静かにリングを降りるという思いですか?

金本 そうですね。ヒザとかいろいろ悪い所も多いですからね。だけど、まだ20代のヤツが相手でも負ける気はしないし、ガンガンいくだけの気持ちがありますから。まあ、あの頃とはちょっと違いますけど。試合になったら集中するって感じで。

--金本選手自身、新日本で育ったという思いはどこかに持ってますか?

金本 新日本で育ってきたから、この歳になってもいまだに“なめられたらあかん”とか、そういうのはありますね。(新日本を)背負ってるっていうか。だから新日本を辞めてからも、どこかに所属することはしなかったんで。いろいろ話はありましたけどね。もともと新日本に入って新日本で引退するって気持ちが一番強かったんで。それができなくなったんだったら、残りはフリーでって。タイガーもみちのくでデビューしたけど、新日本で引退できるんですからね。あと何試合残ってるんですか?

--他団体への参戦もありますけど、15試合ぐらいじゃないですか?
金本 大阪の(団体の)方にも来たらいいのに。相手しますよ。

橋爪哲也

<プロフィル>
かねもと・こうじ 1966年10月31日生まれ、兵庫県神戸市出身。大阪学芸大学卒。栗栖正伸トレーニングジムで指導を受けた後、1990年に新日本プロレス入門。同年11月7日、和歌山・岩出町立町民総合体育館での小原道由戦でデビュー。メキシコ遠征を経た1993年5月、3代目タイガーマスクに抜擢されるも、翌1994年7月に負傷もあってマスクを脱ぐ。その後はジュニアヘビー級戦線で活躍。IWGPジュニアヘビー級王座には5度就き、「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」では3度の優勝を飾ったほか、2006年には「G1クライマックス」で史上唯一、ジュニア戦士として決勝トーナメント進出を果たしているほか、同年9月にはジュニア王者として初のIWGPヘビー級挑戦を果たしている。2013年1月、新日本との契約を更新せずフリーに転向して、拠点を神戸(関西)に移した。

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事