close

2026-06-12

【連載 大相撲が大好きになる 話の玉手箱】第38回「子煩悩」その4

令和元年9月の千葉巡業で、英莉乃夫人、長男の慶丞君とくつろぐ宝富士

全ての画像を見る
季節が過ぎ去るスピードって速いですね。
時間が過ぎるのと一緒で、あっという間に移ろっていきます。
5月の野山は若葉色に染まり、空には鯉のぼりが泳いでいます。こどもの日ですね。
土俵の上では死闘を繰り広げている力士たちですが、土俵を降りれば良きパパ、良き父親って力士もたくさんいます。
ご存じですか。令和4年春場所、初優勝した若隆景は、まだ27歳なのに1男3女のお父さんですよ。
あの優勝の活力源はきっとかわいい子供たちだったに違いありません。
力士たちは、地方場所などで離れている時間が多いこともあってみんな子煩悩なんです。
そんなパパたちの子供とのホットな結びつきをにじますほのぼのエピソードです。
※月刊『相撲』平成31年4月号から連載中の「大相撲が大好きになる 話の玉手箱」を一部編集。毎週金曜日に公開します。

子供が癒しに

新型コロナで力士たちの行動もすっかり様変わりしました。地方場所の場合、部屋と相撲場を行き来するだけで、

「ちょっと知り合いと食事にそこまで」
 
という訳にはいなくなりましたから。おかげで力士たちの楽しみは少なくなり、ストレスは溜まる一方だ。
 
令和2年春場所、東前頭7枚目の宝富士(現桐山親方)の息抜きはもっぱら1歳になったばかりの長男、慶丞(けいすけ)君とのテレビ電話だった。

「最近、子供の名前を呼ぶと、手を上げるようになったんです。それが可愛くて、毎日、癒されていますよ」
 
と宝富士は目尻を下げていた。
 
英莉乃夫人からも、慶丞君の毎日の行動報告に加え、画像も送られて来るそうで、おかげで土俵に上がったときの集中度もグーンとアップ。12日目、東前頭11枚目の千代大龍を突き落として3場所ぶりを決めると、

「先場所、徳勝龍(現千田川親方)が優勝したのがかなり刺激になっています」
 
といっそう厳しい顔をしていた。
 
そう言えば、その前場所、幕尻で優勝して、

「私でいいんでしょうか」
 
と日本中に笑顔を振りまいた徳勝龍は近大の同期生でした。気合、入りましたよね。

月刊『相撲』令和4年5月号掲載

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事