今場所の一番の注目は関脇御嶽海の大関取り。協会は大関取りの場所とはしておらず、審判部の高島審判部長代理(元関脇高望山)も、「成績を残さないと何とも言えない、しっかりとしたいい内容を見せてもらいたい」と語るにとどめた
※写真上=大関取りの懸かった場所で、初日に白星を飾った御嶽海
月刊相撲
御嶽海は名古屋場所では9勝止まりも、秋場所では12勝3敗で2回目の優勝。三役も17場所連続となり、その実績から12勝以上なら大関昇進は堅いだろう。大関昇進の目安となる33勝にも届くし、現在トップの年間最多勝も達成することになる。御嶽海自身も「大関を狙う」と公言しており、秋巡業からいつも以上に熱のこもった稽古をこなしていた。
御嶽海の初日の相手はベテランの相撲巧者・妙義龍。御嶽海は3場所連続で初日に黒星を喫し、昨年の九州場所も初日に敗れているだけに心配されたが、立ち合いから押し込み、右ノド輪でのけぞらせてから体を開いてタイミングよく引き落とした。
「あれで決めようとは思っていなかったんですけどね。いつもの初日と同じ気持ちで土俵に上がれた。まだまだ(調子を)上げていかないといけないですね」
鬼門の初日を白星と幸先のいいスタートを切った御嶽海は、こう言って気を引き締めた。
横綱鶴竜が初日の朝稽古で腰を痛めて休場。大関豪栄道もこの日の相撲で左足首を痛めて2日目以降の出場が心配される。場所を盛り上げるためにも、御嶽海には優勝争いに最後まで絡んでほしい。
文=山口亜土
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