
千秋楽を迎え、3敗の御嶽海、貴景勝、隠岐の海の3人に優勝が絞られた。
※写真上=史上初の関脇同士の優勝決定戦を制し、2度目の優勝を果たした御嶽海
写真:月刊相撲
まず、生き残りをかけて貴景勝と隠岐の海が土俵に上がった。貴景勝が立ち合いから左ハズ押しを効かせて前進。相手の突き落としを警戒して、一気には出ず、じわじわと追いつめて押し出した。
御嶽海は遠藤と対戦した。これまで御嶽海の5勝4敗とほぼ互角。遠藤に廻しを取られると厳しかったが、鋭い踏み込みから相手に廻しを触らせず、一気に土俵外へ運んだ。両関脇が会心の相撲で優勝決定戦に進出。関脇同士の優勝決定戦は史上初めてのことだ。
2人が8日目に対戦したときは、先に手をついて待っていた御嶽海が、やや立ち遅れていいところなく押し出されてしまった。今回は御嶽海も考えてくるはず。
行司の軍配が返っても、なかなか手をつかない両者。それでも先についたのは御嶽海で、後れて貴景勝が手をつき立ち上がった。立ち合いの当たりは互角。しかし、すぐに貴景勝が叩いて引いてしまった。下から差し込んだ御嶽海が体を密着させて寄り切り、昨年名古屋場所以来2度目の優勝を飾った。
「昨年の優勝はまぐれだったけど、今回は目標に向かってやってきたことが実った」と御嶽海。今場所は10勝を目標に掲げていたが、目標以上の結果を残し、「やればできるんだなと思いました」と笑顔を見せた。
横綱、大関が高齢やケガで満足いく成績が残せない今、大関復帰を果たした貴景勝とともに、御嶽海が引っ張っていかなければならない。
文=山口亜土
2025-11-24
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