9・13後楽園ホールにて「上野勇希デビュー10周年記念興行- IN MY MIND "10" -」が開催されるが、バラエティーに富んだ全カードは上野自身が考えたもの。一つひとつに思いがこもっており、それを頭に入れて観戦すれば10倍楽しめる。自身の気持ちとともに、見どころの解説もしてもらった。(聞き手・鈴木健.txt)
僕がKO-D無差別級王者として
闘った人たちにプラスという人選
――10周年を迎えるというのは、どのような感覚なんでしょう。
上野 感覚的には、プロレスをやってきた上で長いわけでも短いわけでもないと思っているんですけど、まあ切りがいいということに関しては武器にしないわけにはいかないという位置づけです。僕自身の10周年そのものに関してはそれほどの価値がある気もしないので。
――おめでとう☆俺!とはならないんですか。
上野 いやいや、全然。ただ、10年やってきたことを利用して面白いことをしたいというぐらいです。
――まったくプロレスを知らなかった人間がちゃんと10年続いたというだけでも、なかなかのことだとは思いますよ。
上野 そう、本当にそれぐらいの感じ。でも確実に言えるのは、いい10年でした。今の時点では、これ以上の10年っていうのはないし、なんの後悔もない。今が一番楽しいし、ずっと“楽しい”を続けてきた10年でしたね。入った頃は自分が10年後にどうなっているかなんて考えたこともなくて毎日毎日、いつまでプロレスを続けられるんだろうとしか思わなかった。
――知らないジャンルを仕事にしたわけですから、その意味での苦労があったと思われます。
上野 でも苦労って、苦労しない前提があるから苦労を感じるわけで、僕の場合は常にこういうものだと思っていたから、それを苦労とは思わなかったんだと思います。唯一、北海道遠征で片道28時間のバス移動というのだけがキツいなーって思いましたけど。
――28時間…。
上野 岩崎(孝樹)さんの地元・根室ですよ。前日の午前10時に事務所を出発して、根室へ着いたのが翌日の午後2時という。まあ、僕にとっては好きなエピソードとして残っているんですけど。これはあとあと、思い出話になるからずっと憶えておくぞって(スマホを見ながら)。
――あ、記録として残して持ち歩いているんだ。
上野 はい。それがこうして10周年の話で生かされるという。
――一つずっと引っかかっていたことがあるんです。上野選手はデビュー戦の時、黒のシュートスパッツに坊主頭で出ましたよね。当時は、昔ながらの「新人はタイツ一丁に坊主」というルールはあったんですか。
上野 いえ、むしろ逆です。髙木さんは坊主に黒パンという無個性を嫌う方なんで、本当はDDTだからこそダメなんですよ。でも、僕はデビューすることが発表されてから1ヵ月もなかったんです。それでコスチュームとかも考えておけよと言われたんですけど、その頃の自分は本当に何もできない練習生で、たとえばレガースをつけても蹴りはできない、派手で明るい格好をするような精神性もないとなった時に、何も着飾りたくないと思って黒パン、坊主にしてもいいですかって言ったんです。
――あれは自分から申し出たものだったんですか。
上野 そうなんです。入門して新人は頭を刈るとか、DDTは禁止ですよ。むしろ最初から個性を持てということだったんですけど、僕はその個性として持てるほどのものは何もなかった。だからゼロからじゃないですけど、一番ベーシックなところから始めたいと思った。ただ、ある種の無個性のところから始めたいっていうのは髙木さんの考えに対し失礼かなとも思って「DDTでは黒パンに坊主はいないから、逆にそれが個性になるんです」ってプレゼンテーションしました。確か、彰人さんとデビュー前のエキシビションマッチをやった時にバリカンを買ってきてもらって、切ったんですよね。それほど自分に自信がなかった。何も持ち得ていない人間がコスチュームとかで見せること自体、自分の中には違和感があったんです。
――一番プロレスを知らなかった人間が、一番昔ながらのスタイルでデビューするという。
上野 むしろ、それしか知識がなかった。そこから10年かけて色づけしてきたことになります。何もない人間だということをはじめから理解できていたのは、今思うとよかったんでしょうね。そこからどうなっていくかという理想も想像もなかったけれど、今の自分になれたっていうのは今回、大会に出ていただく皆さんとの出逢いの中で積み重ねてきたものによるんだなって、本当に思います。
――ということは、この人選が自分を形成してきた要素そのものになると。
上野 そういう感じです。基本的には、僕がKO-D無差別級チャンピオンになってから、闘った人、挑戦してくれた人というところで唯一、飯野だけがスケジュールがどうしても難しくて出られなかったのはあるんですけど、2度のチャンピオン時にやった人は全員出ていただくというところからの始まりです。それにプラスして、HUBさんにはどうしても出てほしいとか、瞬馬とのシングルマッチをやりたいっていうのはもちろんあったんですけど。
――自分で発案したものを会社に受け入れてもらえたという流れですね。
上野 はい、すべて自分で考えました。僕はプロレスファンじゃなかったから、小さい頃に夢のカードを妄想して盛り上がるというような経験はしてこなかったんですけど、サウナのプロデュース興行で同じようなことはやっているんで、そういう感じですよね。そもそものはじまりが、会社から10周年大会はやらないの?と言われたんですけど「いやいや、上野勇希の10周年で人は集まらないですよ」と言って。
――そんなことはないでしょう。
上野 そう、みんなやさしいんで、同じように言ってくれたんですけど、最初は丁重にお断りさせていただいたんです。でも、シャワーを浴びている時にふと「瞬馬と試合したいな」というのがポンと浮かんできて。それがやれる選択肢があるならば、尊敬しているHUBさんにも絶対に出てほしいよなという感じでポンポン出てきて。なんかどんどん脳味噌が回転していって、海青とヨシヒコ先輩とかいいよな、そうなったら脇を固めるのはより個性が強い人がいいから平田さんだよな、ヨシヒコ先輩のパートナーっていったらMAOちゃんだよな…と、お風呂の中でどんどん出てきたんですね。
――お風呂の中から生まれたカード! サウナらしいというか。
上野 あとはこの人、この人ってわりとすぐに決まった。上野の10周年じゃ人は来ませんって言ったけれど、僕だけが呼ぶんじゃなくこうして対戦カードを並べたら絶対に面白いじゃん!ってなったし、みんな見たくなるだろうと。これは上野の10周年というよりも、この人たちを見に来る大会なんだと。だから僕の名前が前面に出るのは恐縮であるんですけど、思いついてしまったこの面白い時間をみんなに届けないわけにはいかないと思って。このカードを自分の中に留めておくのはプロレスラーとしてダメだろうとなって、最終的には自分の方からやらせてくださいとお願いしました。
――HUB選手にしても武知海青選手にしても、それを受けて会社として動かなければ押さえられない選手をちゃんと揃えてもらえた。
上野 タケ(KONOSUKE TAKESHITA)だってそうですよね。青木さんも3日前にはあんな重要な試合があるのに(9月10日、RIZIN大阪・京セラドームで朝倉未来と対戦)、それでも快く応じていただいて、本当にみんなのやさしさで形になるものです。一番客席から見たいと思っているのは僕自身ですよ。
――それでは一試合ずつ、カードを組んだ意図と見どころを語っていただきます。
ダークマッチで5人を放し飼いに
X&XXはメチャメチャ強い2人
▼スーパーダークマッチ~エニウェアフォール5WAYマッチ
鈴木みのるvs髙木三四郎vsクリス・ブルックスvs黒潮TOKYOジャパンvs正田壮史
――間違いなく史上もっとも豪華なダークマッチです。
上野 ダークマッチからメインイベント級のカードということ、いっそのこと全試合メインイベントとうたってもいいかなとも思ったんですよ。
――ダークメインイベント、第1メインイベント…第7メインイベントというように。
上野 でも、さすがにそれだとわかりづらいだろうからやめて、このダークマッチに関しても最初はシンプルに「スペシャルダークマッチ」にしようかとも思ったんですが、スペシャルじゃ物足りないと思ってスーパーにしました。まあ、あまり意味的には変わらないんですが。でも、そんな名称に頼らなくてもこの5人が揃うだけで面白いじゃないですか。この人選に関してはまず、クリスから始まりました。やっぱり僕の中でクリスは重要で、本当の友達だし、イギリスから来てコロナ禍の時も支え合ってUNIVERSALも無差別も懸けてやった中で、僕の10周年をやるならクリスには重要なこと、大きなことをしてほしいっていうのがあって。そこで何をさせたいかって考えた時に、ダークマッチなら無限の可能性あるなという発想が出てきた。思いっきり訳のわからんことをやってもらいたいとなった時に、次に出てきたのが鈴木さんと髙木さんで。ダークって、まだお客さんが席に座り切っていなくて、それこそ売店にいっていたり、サイン会に並んでいたりするじゃないですか。そういう中でエニウェアをやったら後楽園ホールの中が訳のわからんことになるなと。
――局地的にいろいろ起こる中で客席が徐々に埋まっていく光景。
上野 路上プロレスのような形にすれば、全員が客席に座っていなくても誰かがどこかで楽しめる。サイン会に並んでいたら、目の前にプロレスラーがやってきて闘っている。それもこの3人だったら、どんなことをやるのかまったく読めないし、何をやっても確実に面白い。そこでこれもまたふと思ったのが、そこに正田を入れることで巻き込まれてほしい。正田は今、paleyouthのリーダーとしてどんどんよくなっていると思うんですけど、巻き込まれることでもっといびつになれると思っていて、そのいびつになった形がきっとリーダーとしてもっと変になれると思うから。もっとベコベコにヘコんだ方がいいと思うんですよ。
――巻き込まれることによって覚醒すると。
上野 そうそう。そしてイケメンさん(黒潮TOKYOジャパン)ですが、リングでは一回ぐらいやっただけなんですけど、タケつながりでよく飲んでいるんです。その中で、この人ほど破天荒な人間はいないというか、令和における唯一かつ最後の伝説なんじゃないかと思っていて。このカードを考えた時に“ヤバさ”というワードに引っ張られたんですけど、ヤバさでいったら僕の中ではイケメンさんだから、この中に入れたら面白いこと間違いないなと。だからこの試合に出る5人の皆さんは、好きに楽しんでいただきたい。
――スーパーダークマッチって、スーパーダークな人たちのマッチという気がします。
上野 そうそう、そういう角度もある。ポジティブな意味での闇を持っている人たち。
――あのう、これはダークマッチだから本戦開始の11:30までには終わらないといけないんですよね。でも、この5人を好きに楽しんでと放し飼いにしたら2時間でも3時間でもやりますよ。
上野 そこに関してはカードを考えるのは僕でも、興行というパッケージに関してはDDTがすべての責任を負ってくれるので、どれだけ延びても困るのはDDTだから、僕はカードさえ決めれば無責任。
――では、開始時間で強制終了には…。
上野 しないです。僕は怒らないです。笑っています。どうなっても、きっと、松井さんがなんとかしてくれます。
――入場シーンだけでかなり長いでしょうから。このスーパーダークマッチを何時から始めるかも考えなければなりませんよ。
上野 もしかすると、開場前から始めなければならないかもしれないと思って、そこは配信で追ってもらえたらとも考えたんですけど、プロレスラーの入場は見せ場だし、鈴木さんにいたっては自分の口で「俺は入場が10割なんだ」って言いましたから、そこはさすがに全員ではないけどお客さんに見てほしいので、少なくともスタートは開場後にします。
▼吉村直巳vs石田有輝
上野 今のところメインとダーク以外の試合順は未定になっていますけど、これは第1試合でやってもらおうと思っています。直巳は僕が大阪で試験を受けたゼロの時からの同期で、練習生の頃も吉村君がいたから楽しかったし、苦しいと思っても吉村君が一緒にいてくれたことで続けられた。第1試合というのは、2016年1月11日に試験を受けた時から僕たちは始まったというのがあって、1にこだわった形です。そしてその相手が石田っていうのは、この2人にはハリマオでの関係性がもちろんあるわけですけど、僕の個人的な思いとしてはそれ以上に「石田、頑張ってくれよ!」なんです。石田だからできることっていうのが僕はあると思っています。それが何かっていうのは誰にもわかっていないと思うんで。思い切りやってそれがなんなのかをつかんでほしい。
――ダークマッチからこの第1試合でガラリと空気が変わるでしょうね。
上野 この大会の第一目標は全員ケガなく終わることですけど、もう一つは全員に自分のやりたいようにやってもらうことなので。この人とこの人が闘ったら、こんな試合になるんじゃないかみたいな妄想は僕の中にあるんですけど、それを超えてたとえば石田が「俺は路上プロレスがやりたいんだ!」って言い出して、そこから路上プロレスを始めたっていいと思うんですね。それがいいかどうかを決めるのはお客さんでも僕でもなくて、本人が楽しくて面白いことやれるかどうかなんで。どんな選択肢でもOKだし、吉村君ならそれを受け止めてくれると思うんです。粛々とした第1試合じゃなくたっていい。すべてが自分のやりたいことでいいんですよ。でも、好きにしていいって言われると逆に難しくなる面もあって、この日のカードの中で唯一、石田だけがその選択肢にとらわれてしまいがちだと思うんです。自分がやるべきことみたいなもの、自分が求められていることに従事してしまう人間だと思うんで、それは求められているからやるんじゃなく、自分がやりたいからやる、それが偶然一致しているだけなんだよと僕は思っているので、その中で試合をしてもらうということです。もちろん、直巳にも好きに楽しんでほしい。きっと、石田に対しての思いは強いだろうから、そういうものを全部発散してほしいですね。
▼時間差入場タッグランブル
<出場チーム>秋山準&男色ディーノ、KANON&アントーニオ本多、納谷幸男&高鹿佑也、大鷲透&ヤス・ウラノ、スーパー・ササダンゴ・マシン&S・S・M、X&XX
――ランブルに関しては、出そうと思えばいくらでも増やせたでしょうから、よく6チームに絞れたなと思います。
上野 おっしゃる通りで、無限に妄想が止まらなくて、それだと大会が終わらなくなっちゃう。その中で、ベースとしては先ほど言ったように無差別級を懸けて僕とタイトルマッチをした人たち。そこにウラノさん、大鷲さん、秋山さんのように理由云々を抜きで出てほしいと思った人を選ばせていただいたというところです。秋山さんと男色さんはD・O・Aというユニットを組んでいましたけど、秋山さんが男色さんと組むと、攻撃力が倍増するというか。男色殺法が持つ視覚的攻撃にしろリップロックや青木さんが言うところの米印(お尻の真ん中にあるもの)による攻撃も殺傷能力がアップするという見立てが僕の中にはあって、男色さんがよりバトルモードになる。その中で秋山さんが逆に男色殺法に巻き込まれる姿は何回見ても面白い。そういうのが見たくて組んでもらいました。
――もう1組だけでお腹いっぱいです。
上野 待ってください、ほかのチームも一つひとつ理由があるんで。KANONと本多さんのチームは“かわいさ”ですね。本多さんのかわいさに、KANONの持つ柔らかさのようなものがフィットするように思えて。
――それほどの接点がない2人でありながら、よくそこに気づきましたね。
上野 でも、僕の頭の中ではパズルのピースがぴったりハマった感触です。むしろ真っ先に決まったぐらいでした。それに対し、納谷ちゃんのパートナーに関してはいっぱい選択肢があって。というのも納谷ちゃんはデカいから、誰が横にいてもおもろい絵になる。それでけっこう悩んだんですけどある日、高鹿が「上野さん、9月13日は僕の試合ありますか?」って聞いてきたんです。その時点では、高鹿は頭になかったんですけど、もう試合があるような顔をしていたんです。それで「ないよ」って答えたら、本人的には本当に意外だったようで「マジですか…」って落ち込んでいるんですよ。こいつは何なんや!? その自信はいったいどこから来るんやって。僕の10年にそこまでめり込んでいるという自負があったんやと思ったら、それを唯一言ってきたのが高鹿だったんで、ちょっとかわいいと思った。そういうのが高鹿の持ち味だし、角度を変えたらヤバい、でも違う角度だとかわいいという個性を本人の気質として見たら出場する理由になり得るなと。2人が並んで立っているところをシルエットで見たら絶対に面白いし、高鹿のシルエットのフォルムがかわいい。じゃあ、もう出ていいよってなりました。
――言ってみるものですね。
上野 大鷲さんとウラノさんに関しては、僕が若手の頃からいろいろ教わった方です。上野勇希が今の白いコスチュームになって、プロレスというのは自由にぐちゃんこに闘っていいんだぞと、DISASTER BOXで教えてくれたのが大鷲さん。この日は地元の長野・佐久でDRAGONGATEの大会があって、本当に忙しい中で申し訳ないんですけど、やっぱり大鷲さんにはどうしても出ていただきたくて無理を言ってお願いしたんです。
――鷲関はダブルヘッダーになるんですね。
上野 今の僕の中にあるものの全部ですね。面白いことをしたい、それを全力でやる…それも強さなんだ。その中にも闘いがあって驚異的な強さもあるという、形は違えどプロレスラーとしての完成形、僕がなりたいプロレスラーとして大鷲さんの存在が大きくあるんです。
――上野勇希が目指す理想像は大鷲透だった!
上野 大鷲さんがいるだけで周りの人たちが引き出されたり、やらされたり、それでいてちゃんと強さも持っているという僕の理想の形を持っていて、それを教えてくれた人。ウラノさんは…デビューする前に大森駅前のイベントプロレスでエキシビジョンマッチをやったんですけど、そこで僕に奇襲をしかけてきたという。エキシビションで奇襲をかけるっていう発想は10年やっても出てこない。その日から僕とウラノさんは始まったんですけど、そんなにたくさん試合はしたわけじゃない。それなのにプロレスの考え方、向き合い方といった哲学と、あとは物理ですね。この試合の見どころはここなんだよという教え。僕は歴史を見ていないから、映像で見てもその瞬間の熱量がわからなくて、ついていけなかったりするんです。過去の名勝負って時代性や闘うまでの流れがあって、それが熱量を生み出すものじゃないですか。そこをさらに細かく分析して、僕が理解するように導いてくれた。こういうふうにプロレスって見られるものなんだなって視野を広げてくれたのがウラノさんだったんです。そのことが僕にとってはすごく大きくて、それに対する感謝もあるんですけど、やっぱりエキシビションで奇襲をかけてきたことに対して、猛獣の中に1人だけ人として入っていただきます。
――上野選手は、ちゃんと学ぶべきことを教えてくれる先輩に恵まれていたんですね。
上野 本当ですね。僕がなんでも「わかりませーん!」と手放し状態にしていたから、みんなが面白がって教えてくれたんでしょうね。
――それでスーパー・ササダンゴ・マシン選手のパートナーがS・S・Mとなっているのですが。
上野 これはササダンゴさんにお任せしてあります。S・S・Mが誰とかじゃなく、S・S・Mが出ます。こっちから「S・S・Mを出してください」ってリクエストしたら「いいね! S・S・Mでいこう」って。
――まったく想像がつかないです。
上野 X&XXに関しては、超絶お楽しみに。特徴だけ言うと、2人ともメチャメチャ強いです。世界を見渡してもけっこうなレベル。
――この2人は普段から組んでいるのか、それともこの日のためにタッグを結成するのか。
上野 うーん、その中間ですね。2人を見た時に、上野勇希10周年で組むんだったら、やっぱりこのX&XX以外の選択肢はないよなっていう2人。
――ちゃんと上野勇希との関係性があるんですね。
上野 メチャメチャあります! 僕の10周年を見に来たのであれば、このタッグを見なければ終われないよなっていうぐらい。
――そんなにすごいチームなのに事前発表しないんですか。
上野 そこはアンテナと言いますか、この日にこの大会を選んでくれた人たちに絶対「最高だった!」と思ってもらえるために、あえてX&XXにしました。
――このタッグランブルは優勝したからといって何が得られるわけではないですが、それでも一生懸命頑張ってくれる方々が集うということですね。
上野 そうです。何かのゴールがなくても、ついつい頑張っちゃうと思うんですよね。目の前にいる人たちの色が濃すぎて、これもまた巻き込まれるうち雪だるま式に面白くなっていくという。タッグランブルで次のチーム、その次のチームと出てくるたびにゴロゴロと大きくなっていって、最終的にはものすごく大きな雪だるまができるんじゃないですか。
――借金みたいですね。このランブル戦が全カードの中で意外と肝になるかもしれません。
上野 いや、そうなんです。ランブルなのに色濃すぎるんですよ。