
※写真上=同郷対決の一番は、ベテランの意地がぶつかり合う大熱戦に
写真:月刊相撲
この日、最も館内が沸いたのは、幕内前半戦最後の一番である松鳳山-琴奨菊戦だった。地元福岡県出身の両者に仕切りから大きな声援が飛ぶ。
これまでの対戦成績は琴奨菊の14勝6敗だが、琴奨菊が大関から陥落してからは互角の勝負となっている。ともに昭和59年生まれの同学年。34歳となったベテランの意地がぶつかり合った大熱戦となった。
モロ手突きから先手を取って前に出る松鳳山。琴奨菊は回り込みながら得意の左を差すが、松鳳山に強烈におっつけられてふりほどく。組んでは離れの押し合いが1分以上続き、疲れが見えてきた両者。琴奨菊は左を差すと右を抱え、最後の力を振り絞って前に出たが、松鳳山も土俵際で左から掬い、右上手から捻ると、琴奨菊の足が流れ、ヒザから崩れ落ちた。約1分半、休まず動き続けた両者に館内から大きな拍手が送られた。
「左を差されても、右上手を与えなかったのがよかった。我慢して攻め続けた」と松鳳山。
敗れた琴奨菊は支度部屋に戻り、風呂場に行く途中、「悔しいー」と大声。地元の大声援を受け、力を出し切った2人だった。
文=山口亜土
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