
9月27日~10月6日に行われるドーハ世界選手権への出場が決定した女子100mハードル日本記録保持者・寺田明日香(パソナグループ)が9月13日に新豊洲Brilliaランニングスタジアムで公開練習を行った。2013年の引退、結婚、出産、7人制ラグビーへの挑戦を経て、9カ月前に陸上競技に復帰。9月1日の富士北麓ワールドトライアルで19年ぶりに日本記録を塗り替える12秒97(+1.2)を出し、2009年のベルリン大会以来、実に10年ぶりとなる自身2度目の世界選手権代表入りを果たした。
5歳の娘・果緒ちゃんと。日本新を出したあと、「果緒がすごく喜んでいたのがうれしかった」
「12秒97はまだまだ世界と戦うとは言えない立場。速い人たちの中でどれだけ自分がやりたい走りをできるかっていうところにポイントを置きたい。それができれば結果もついてくる」と自身の現在地を冷静に見つめる。
2010年のアジア大会以来の国際大会となるが、「楽しみです。どんな動きするんだろうな、どんな反応するんだろうな、お腹壊すんじゃないかなとか(笑)。いろいろ楽しみな部分が多いです」と笑顔で語る。10年前との違いはこの「図太さを持って帰ってこられた」ことと、家族の存在だ。この日は5歳の娘・果緒ちゃんが練習場に姿を見せた。
「大変なことももちろんあるんですけど、プラスの方が大きい。(世界選手権には)娘も主人と応援に来てくれるんですけど『ママが負けるのを見るのが嫌だ』と。ただ、上には上がいるという事実も知ってほしいし、その中でママがどれだけ頑張っているかというところを見てほしい。そういうところがすごくモチベーションになっている」
競技の部分では「自分の走りを理解できるようになっていることが大きい」という。ラグビーを経験し、「今まで考えつかなかった体の動かし方を考えるようになった。いろんな体の使い方とか、どこの筋肉を使っているとか、どういう力がかかって動いているというのが分かるようになってきた。そのことで視野がすごく広がったように思います。この動きをしたいとイメージするとなんとなく動ける。ここを使っているなというのが見えるようになった」。
世界選手権での具体的な目標は、東京五輪参加標準記録の12秒84。「世界の舞台で自己ベストを更新する難しさも分かっているのですが、目標は高いところに置きながらやっていきたい」。東京オリンピックで「自分の思うような走りをする」というゴールのために、ドーハで10年ぶりに世界に挑む。

寺田が目指しているのは12秒6。100mの走力を上げることで世界大会の決勝ラインを想定した目標タイムを目指している
文/内田麻衣子(陸上競技マガジン)
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