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2020-09-26

【陸上】「目標は一番高い金メダル」サニブラウン、東京五輪への変わらぬ決意示す

リラックスした表情で取材に応じたサニブラウン  写真提供/UDN SPORTS

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延期となった東京五輪開幕まで300日となった9月26日、サニブラウン・アブデル・ハキームが東京都内で取材に応じ、近況と東京五輪への思いを語った。

 サニブラウンは8月下旬にビザの手続き、休暇を含めて帰国。滞在中にはオリンピックの舞台となる国立競技場にも足を運んだというが、あらためてオリンピックへの思いを問われると、「思いはさほど変わっていません。目標は一番高い金メダルですし、(オリンピックが)1年伸びてできることは増えたと思っている。それを信じてやりたい」と100m、200mの個人種目を軸に、これまでと変わらぬ目標に向かっていく決意を表明した。

 帰国前の7月下旬からは、2017年に師事にしていたレイナ・レイダー氏のタンブルウィードTCに練習拠点を変更。主な理由はふたつある。

 ひとつはハイレベルな練習環境であること。同クラブには男子三段跳でオリンピック連覇中のクリスチャン・テイラー(アメリカ)ら世界のトップ選手が多く所属しており、「大学のチームでは良くても自分と同じレベルの選手が多かったので、本当の世界レベルで戦うためには、もっと高いレベルの選手がいる環境で揉まれたい」という思いから、決断した。

 もうひとつは、自身の技術面での探求である。フロリダ大入学後はウェイトトレーニング等でパワーをつけ、走りに強さが増し結果にも結びつけてきたが、レイダーコーチから「2017年のときより重心が低くなっているのではないか」と指摘された。「自分でもそうなっているのではと薄々感じていたのですが、自分自身ももう少し重心が高い走りのほうがいいと思った」という。「まずはその走りを戻することから始めていければ。小さい部分なんですけど、それが大きな変化につなげれば」と地道なトレーニングで走りの精度を上げていくという。

 レイダーコーチに指導を受けていた2017年はサニブラウンが日本選手権100m、200mで二冠、ロンドン世界選手権では大会史上最年少の200mファイナリストとなり、100mでも準決勝に進出したシーズン。3年前と今では筋力等の違いはあるものの、レイダーコーチの指導のなかには、サニブラウン本人が感じる“何か”があるのかもしれない。

 10月1日から始まる日本選手権には欠場。それも来年のオリンピックイヤーに向け、例年より早い時期から始動するため。近日中には渡米し、ベースづくりからスタートする。
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