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2020-10-16

ボウリング用語集 さ

サイドピッチ
side pitch 横方向の傾斜度

 ラテラル(横方向の)ピッチと同義語。グリップの中心ラインに対して直角に、右または左向きに角度を取ることをいう。グリップラインの縦のラインに対して、右向きをライトサイドピッチ、左向きをレフトサイドピッチと呼ぶ。ピッチには縦・横の2種類の傾斜があり、グリップの中心に対して、平行に角度をつけることをバーティカル(縦の)ピッチという。サイドピッチはとくに、親指骨格の関連で角度を慎重に選択したい。ピッチが正しいか否かは、指に発生するタコやマメが判断要素となる。

 
サイドローテーション
side rotation 横方向の回転

ボールに与えられた横回転のこと。回転には2つの要素があり、天地軸すなわち水平のレーンに対しての傾き(アクシスチルト)とリリース時の回転方向とボールの進行方向の回転軸の傾き(アクシスローテーション)がある。通常は、この2つの要素がミックスされてボールの動きが決まる。アクシスローテーションはほとんどが滑っており、曲がりに直接関係するのは横回転である。


坂本竜馬 さかもとりょうま

1836(天保6)―1867(慶応3)年。土佐藩郷士の子として生まれ、幕末激動期を駆け抜けた思想家であり、革命家であった。正しくは龍馬。実は日本初のボウラーであったとする楽しい冗談がある。長崎の英国人・豪商トーマス・グラバーと組み、倒幕を狙う九州の雄藩のために、数千の鉄砲や大砲を輸入、わが国初の株式会社である「海援隊」をつくった(「海援隊始末記」平尾道雄著)。ユーモアの根源は、外国人居留地のグラバー邸が「日本初のボウリング場」の近くにあり、グラバーに誘われて「龍馬が訪れたかも知れない」からであろう。しかし、ボウリング場が開設された1861年(文久元年)前後に、竜馬が長崎にいた記録は存在せず、その数年後には京都で暗殺されてしまったのである。


作為的レーン
doctered lane tricky lane

レーンに「オイルの濃淡または筋道をつけた」オイリング方法で、わずかなコントロールミスなら「ストライクにつながるように」細工したレーンを指す。アメリカでは、ドクタード(治療した、細工した)またはトリッキ-(たぶらかす、いんちきな)レーンと呼ぶことが多い。これに対して、正しく均一なオイリングをする方法として、通称「ベタレーン」または「均一レーン」がある。作為的レーンの記録と比べると、アベレージで10―20点は低くなるといわれているが、均一レーンの記録が「本当の実力」だ。作為的なレーンで、アメリカでも象徴的な事件がある。1982年ロサンゼルスで著名なプロ、グレン・アリソン(GLENN ALLISON、あだ名はミスター900)が記録した連続3ゲームの完全ゲームである。ABCは作為的なコンディショニングとして公認せず、裁判となったが、結局グレンは敗訴した。今日では、むやみに多くの300点ゲ-ムが登録されるセンターのコンディショニングを陰で怪しむ良識者も多い。わが国でも、度を超したセンター間の競合、実力以上のハイスコアを喜ぶボウラーや風潮に迎合せざるをえない事実があり、容易にはやめられないのであろう。このことがスポーツボウリングの価値を貶めると危惧されている。


擦過傷 さっかしょう

投げすぎて、指などにできるタコやマメのこと。皮膚が摩擦によってすりむける傷。ボウリングでは指の部分に多く、傷の箇所と形状によって、投げ方やボ-ルフィッテイング(ドリル)を改良するヒントが得られる。また、擦過傷が発生した時点で、予防または対策は決して自分の判断だけでなく、インストラクター、コ-チとよく相談して行うべきである。


サティフィケーション

certification 証明書・合格書

団体や組織のレーン検査合格証、インストラクター講習の卒業証書など。 


サブトータル
sub total

小計。3ゲームのリーグ戦や大会では、1Gと2Gの合計をサブトータルといい、3ゲーム目まで足してトータル(総計)という。


サム
thumb 親指

親指をサム、中指と薬指をフィンガーと呼ぶ。親指穴はサムホール。


サムウェート
thumb weight

静的(スタティック)バランスの表現の1つで、親指側に重さの偏りを残してドリルすること。効果としては回転軸の移動が早まり、フッキングポイントが手前になるとしてきたが、極めて微細か、まったく無視できる程度であることが分かってきた。


サムソリッド
thumb solid

複数のボールを使う時代になり、ボールチェンジの度にサムのフィット感が変わることを嫌って考案された。ソリッドはサムホール側に外径の大きい固形の丸棒を挿入し、その上からドリルする。また、現在のりアクティブボールは、汗ばむと指抜けが悪くなることも、ソリッドが普及する原因となっている。


サムベルベッティ
thumb velvetty ベルベットのような

指穴調整用のウレタン状のテープ。ネーミングは、ベルベットのように柔らかで、滑らかであることに由来している。普通のテープと違って、あらかじめボールの指穴面にフィットするように円弧形にカットされている。ボールを強く握るタイプには、サムの爪側が壁面に当たるトラブルを軽減する効果もある。


サムロール
thumb roll

ボールの回転が親指穴(中指や薬指穴もある)にかかることをサムロール(親指穴回転)またはサンパー(thumper)と呼ぶ。初心者が誤った投げ方で発生させるケースと、上級者がボールメーカーの指示を誤ってドリルした場合に起きる。前者では、親指穴サイズが大きすぎるので「握りすぎて」起こり、または「反時計回りに」手のひらを回して投げた場合もある。上級者では、ドリルレイアウト(ピンとCGの向き)の誤りが原因で、ボールマニュアルの指示を誤って(あるいは故意に)ドリルした場合に親指穴やまれに薬指穴に発生する。


3:1:2ストライクアジャスティング

ドットやターゲットなど、レーン上の印の位置はルールで決められている。各マーカーの距離の比率を利用すれば、ボールの行方を計算することができる。3:1:2比率は、2番スパット(10枚目)をベースに、ボールを①―③ポケット(ストライクコース)に導くときに使うので、第1次アジャスティングと呼ぶ。ボールの行方(AA‘)を板目3枚変えるには、スタンス(BB’)で2枚、ボールの落下点で1枚変える(45:15:30=3:1:2)。
入門教室のストライクレッスンは、必ず2番スパットから入るが、ここを通ったボールがフックしてポケットを打てば、少なくとも「3度かそれに近い」入射角度を作ることができるからである。しかし、これを完全に使うには少なくともアベレージが170―180点に達しないと、計算通りにいかない。理論に従って、いつものスタンスから板目2―3枚移動しただけで、初心者は必ずスパットミスする。


参加人口 さんかじんこう

「レジャー白書」は、ある余暇活動を年間に1回以上行った人(アンケート調査の解答者)の割合を参加率として、その人口数を参加人口とする。計算は推計となるが、参加率に年度の総務庁統計局推計による15歳以上の人口をかけ合わせたものである。近時20年間(前半・後半)のボウリング参加人口の推移は、次の通り。
①前半(1986年―1995年)の平均…3412万人
②後半(1996年―2005年)の平均…3321万人
前・後半を比較すると、91万人減(▲2・7%)となる。
①最高は、経済バブル絶頂期の4020万人(1993年)。
②最低は、平成不況から脱出? 2760万人(2005年)。


サンクション
sanction 認可・公認

正規のボウラ-団体の公認を得たゲーム。
アメリカのUSBC、日本JBCなどの公認を得たゲームをサンクションゲーム、コンペティションと呼ぶ。


サンディング
sanding  砂で磨く

ボール表面を320番から400番程度にざらざらにすること。粗く仕上げる「ダルやグリッター」と同義語。ピカピカは「ポリッシュ」だが、ルールでは320番以下の粗さにしてはならないとされている。


サンディングディスク
sanding disk

指穴を調整する円形のサンドペーパー。ハンドべべラーに取り付けて高速回転させ、ベベルや指穴の内部を調整する。ペーパーの番手は100−320番程度。


サンドウィッチゲーム
sandwich game

ストライクとスペアを交互に打ち、ぴたり200点となるゲーム。


サンパー
thumper ゴトゴト音

親指または中・薬指の穴の上を回転するボ-ル。場内が静かなら、ボールのゴトゴト音が聞こえ、ボールが上下動しているように見えるだろう。


3:4:5ストライクアジャスティング

すでにヘッドピンを打っているのだが、⑩ピンタップが頻繁に発生し、ピンアクションが気に入らないときなど、1-3ポケットの微調整や入射角度を変えたいときに使う。3:1:2の次には必ず必要になるので、第2次ストライクアジャスティングと呼ぶ。完全にストライクが取れるのは17.5枚目だが、人はわずかな左右へのミスを繰り返すもの。入射角度が大切なのは、角度がミスを帳消しにしてくれるからだ。入射角度は6度に近いほど明白に有利で、ストライクゾーンは大きく広がる。その上、「薄め」方向ならミスがあっても大丈夫だが、厚目は不利。一流選手の球質は驚くほど大きく、鋭く曲がる。ハイレベルの競技会で勝つにはボールを曲げる技術が必要か。


3ー6ー9スペアシステム

 計算上(順列組合せ)、スペアは1023通りある。そのうち現実にあり得るのは249通りで、残り774通りはまれにあるか、実際にはありえない。このスペアシステムは、ストライクアングルをベースにして、たった3つの基本コースに整理している。すなわち、スペアのキーピンの位置によって、中央が⑤番ピンアングル、左ゾーンが⑦番ピンアングル、右ゾーンが⑩番ピンアングルとなる。

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