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2018-12-30

[野球食]休暇で緩んだ体をリカバリー鶏とこんにゃくのゆず炒め

海老久美子(管理栄養士、公認スポーツ栄養士)

※写真上=鶏とこんにゃくのゆず炒め
写真◎ベースボール・クリニック

◎副菜

<材 料>(球児1人分)
・鶏もも肉……50g
・こんにゃく……1/2枚
・赤唐辛子……1本
・ごま油……小さじ2
・酒……大さじ1
・みりん……大さじ1
・しょうゆ……大さじ1.5
・ゆず……1/2個分(皮も使用)

<作り方> 約25分
1)鶏肉とこんにゃくは一口大に切り、こんにゃくは熱湯でサッと下茹でする。
2)フライパンに半量のごま油を熱し、鶏を皮目からじっくり焦げ色が付くまで焼き、全体に火が通ったら、一度取り出す。
3)残りのごま油とこんにゃくを入れて炒め、調味料を加え、なじんだところで(2)の鶏を戻す。全体がなじんだら、ゆずの果汁をふりかけて火を止める。
4)盛りつけて、下ろしたゆずの皮を添える。

<Point!>
! こんにゃくは手でちぎってもOK。
! 鶏は皮目をじっくり焼き、焼き色を付ける。
! しょうゆの代わりに味噌でも美味しい。

<栄養量>(球児1人分)
エネルギー  312 kcal
タンパク質  14 g
脂質     19 g
炭水化物   15 g
カルシウム  47 mg
鉄      0.9 mg
ビタミンA  32 μg
ビタミンB1  0.07 mg
ビタミンB2  0.17 mg
パントテン酸 1.48 mg
ビタミンC  13 mg
食物繊維   1.98 g

<Pickup栄養素>
パントテン酸
鶏肉に多く含まれる。エネルギー源の代謝を助けながら、体の抵抗力を高め、ストレスや風邪から身を守る働きがある。

ビタミンAで風邪予防
こんにゃくはカロリー調整にも

 年末年始はチームの練習が休みになり、選手がリラックスでできる期間。しかし、運動量が落ちているにもかかわらず、お正月ムードの中でつい食べ過ぎてしまうことも。さらに、外は寒く乾燥しており、休み開けに体調を崩したり、練習に体が追いつかないといったケースも多い。
 こうした状況からのリカバリーと、冬季練習への備えはしっかりしておきたい。

 鶏肉は、肉の中ではビタミンAが多い。ビタミンAは免疫機能や粘膜を健康に保つ働きがある。粘膜が正常であれば、ウイルスが入り込みにくくなり、インフルエンザや風邪の予防につながる。

 こんにゃくは、食物繊維が豊富。お正月に腸に溜め込んでいるかもしれない老廃物の排出に役立つし、余分なカロリーを摂取することも抑えてくれる。

 この2つの食材を、冬の風物詩であるゆずで和えて、サッパリと食べやすくする。油で炒めるので、脂溶性のビタミンAの吸収も良くなる。

 普段のおかずやお弁当の一品に加えてみてほしい。

《PROFILE》
海老久美子(えび・くみこ)
立命館大スポーツ健康科学部副学部長。管理栄養士、公認スポーツ栄養士、博士(栄養学)。全日本野球協会医科学部会委員。JOC強化スタッフ。ジュニアからトップまで、各種目のアスリートへの実践的な栄養教育・サポートを実施。著書に『野球食』『野球食Jr.』『野球食のレシピ 』『女子部活食』(小社刊)などがある。

文責◎ベースボール・クリニック

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