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2020-10-19

【アメフト】Xリーグ、10月24日に開幕 7チームの指揮官が語った「我らかく戦う」

シーズンに向け闘志を燃やすX1スーパーの7人のHC・監督=Xリーグ提供

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 アメリカンフットボールのトップリーグ、「X1スーパー」は、10月24日、パナソニックインパルス対東京ガスクリエイターズ(富士通スタジアム川崎)の1戦で開幕する。19日には、今季に参加する7チームのヘッドコーチ(HC)・監督が、オンラインで記者会見に臨み、今季への決意を語った。
5連覇を目指す王者・富士通フロンティアーズの山本洋HC
 5連覇を目指す王者・富士通フロンティアーズの山本洋HC
「いろいろと制限のある中でチーム作りを進めてきたので、満足のいく状態ではないが、日本一を目指して、例年通り1戦1戦しっかりと準備をして戦っていきたい。まずは、RISEとの初戦に向けて照準を合わせて、フロンティアーズらしいフットボールをお見せしたい」

 5年ぶりに指揮官に復帰したオービックシーガルズの大橋誠HC
 5年ぶりに指揮官に復帰したオービックシーガルズの大橋誠HC
「我々だけでなく、ファンの皆さんも、非常に閉塞感のある中のシーズン。我々コンタクトスポーツ、フットボールならでは爽快感であったり、激しさから感じられる開放感であったりとかいうことを、ファンに感じて頂くことが我々の使命。お互い切磋琢磨して素晴らしい試合、プレーを(ファンに)お返ししていきたい」

 5年ぶり王座奪還を目指すパナソニックインパルスの荒木延祥監督
 5年ぶり王座奪還を目指すパナソニックインパルスの荒木延祥監督
「今シーズンはリーグ戦は2試合のみになったが、2試合ともなかなか昨年までの戦いが参考にならないと思っている。どのチームも同じだと思うが、試合するにあたり、相手チームを分析にするのもままならないので、我々が、ずっと鍛えてきたインパルスのフットボールを正々堂々とお見せするのみと思っている」

昨年の4強以上の成績を目指すエレコム神戸ファイニーズの米倉輝監督
 昨年の4強以上の成績を目指すエレコム神戸ファイニーズの米倉輝監督
「コロナ禍を巡ってこれからも状況が変わってくる。我々としては、今我々ができること、やるべきことにしっかりとフォーカスをして、1日1日、もちろん1戦1戦の取り組みに全力を尽くすしかないかと思っている。昨年はなんとか勝ったIBMが今シーズンの初戦。なんとか戦うことができるところまでもっていけたらいいなと、日々やっている」

再び上位進出を目指すIBMビッグブルーのケビン・クラフトHC
 再び上位進出を目指すIBMビッグブルーのケビン・クラフトHC
「我々のプレーヤーもファンの皆様も、フットボールのシーズンを、非常に待ちに待っていたかと思う。選手、選手の家族、ファンの皆様、すべての皆様に感謝を申し上げたい。アメリカではフットボールに春のシーズンは基本的にはない。それが、チームが強くなれない、いいプレーできないということにはつながらない。できることはいつもと同じようにやってきた」

昨年以上の成績を目指す東京ガスクリエイターズの板井征人HC
 昨年以上の成績を目指す東京ガスクリエイターズの板井征人HC
「オンラインでミーティングを重ねることにより、例年以上に、選手同士、それからコーチ同士、選手とコーチのコミュニケーションが取れている。オンラインならではの、本音も言うことができて、チームの関係はむしろよくなった。外国人選手も4人全員入ってくるのは難しいという中で、日本人主体で頑張ろうという雰囲気が出ている。もちろん全力で格上のチームに勝ちにいく中で日本人の底上げもしっかりしていく」

今季から就任したノジマ相模原ライズ 城ヶ滝一朗HC
今季から就任したノジマ相模原ライズ 城ヶ滝一朗HC
「今シーズンの目標は『日本一』。チームとして日本一に相応しいチームになることを目標に取り組んでいる。日本一のチームになるためには、一人一人が日本一に相応しい人間として周りに認められるように、キチンとした個人個人を目指しましょうと切磋琢磨している。初戦は、4連覇中の富士通が相手。士気は上がっているので初戦から勝負していきたい」

   ◇         ◇

 今季のX1スーパーは、新型コロナウィルス感染症の拡大で日程を大幅に短縮した。7試合の総当たりリーグ戦を取りやめ、8チームが、A,Bの2ブロックに4チームずつ分かれ、3試合のリーグ戦でブロック1位を決める。12月13日の日本社会人選手権・ジャパンXボウル(JXB)は両ブロック1位チームの対戦となる。
 Aブロック:富士通、エレコム神戸、IBM、ノジマ相模原
 Bブロック:オービック、パナソニック、東京ガス、オール三菱
 この枠組みが決まった後、コロナ禍によって、オール三菱ライオンズが今季の出場を辞退したため、Bブロックは各チーム2試合ずつとなった。また、東京ガスが遠征不可となった。

今季も「BIG3」が軸 富士通に挑むオービック、パナソニック  

 前人未到の5連覇を狙う王者・富士通に、オービック、パナソニックが挑むという、「BIG3」の戦いが、今季も軸になりそうだ。

 富士通は、昨年は、2018年のリーグMVP、RBトラショーン・ニクソンを負傷で欠きながら、新加入のRBサマジー・グラントが大活躍。さらにQBマイケル・バードソンもシーズン後半に負傷欠場したが、パス能力を開花させたQB高木翼がバードソン以上の活躍を見せた。今季はニクソン、バードソンも復活するため、QBとRBは共に2枚看板という分厚い陣容だ。米国人選手はオフェンス、ディフェンスに2人ずつ割り当てるチームが大半だが、富士通はオフェンスに3人、ディフェンスに1人となる。デイフェンスにも日本のトップ選手が揃う富士通ならではの布陣だ。

 打倒富士通の1番手は、ライバルのオービックだ。オフにオービックは動いた。5シーズンぶりとなる大橋誠HCの復帰だ。さらに、QBとして、ノジマ相模原からXリーグ屈指の強肩パサー、ジミー・ロックレイが移籍した。クラブチームとして、補強の弱点と言われるOLには、米カレッジで有数の強豪UCLAで準スターターだった庄島辰尭が加入。さらに他チームからも経験豊富な大型OLが複数移籍してきた。昨秋の富士通戦では勝利をほぼ手中にしながら、フィールドゴールをブロックされて敗れた。ポストシーズンは準決勝敗退。かって、JXB4連覇を果たして、常勝チームと言われた王者は今、挑戦者として富士通の5連覇阻止に燃える。

 関西の雄、パナソニックも忘れてはならない。1昨年の不祥事で、昨シーズンは6月までチーム活動停止。9月のリーグ戦では、富士通に大量失点して完敗した。しかし、シーズンが進むにつれ、NCAAフットボールでパス通算12000ヤード、120TDを記録した、米国人QBアンソニー・ロウレンスの能力が開花。尻上がりに調子を上げ、準決勝では、リーグ戦で敗れたオービックに快勝し、JXBに進出した。頂点をかけた戦いでは、富士通をあと一歩まで追い詰めながら、第4クオーターに同点を狙った2ポイントコンバージョンに失敗し、涙をのんだ。コロナの影響で上半期練習ができなかったのは、昨年と結果的には変わらない。大きく強く速い王道のフットボールで打倒・富士通を狙う。

 富士通、オービック、パナソニックのBIG3に挑むのは、エレコム神戸ファイニーズ、IBMビッグブルーだ。

 米倉輝監督がチームを率いて3年目のエレコム神戸は年々力をつけ、昨年はIBMに勝利し、4勝3敗と勝ち越し、4強進出も果たした。QBコーディー・ソコール、DBショーン・ドレイパーら、米国人選手もチームに溶け込み、一体感は増している。フィジカル強化で打倒・BIG3を果たしたい。

 2017年からパールボウル、JXBと、東京ドームの決勝に5回連続で進出したIBM。昨年はラン守備の不調を突かれ、3勝4敗と負け越した。過去2年ほどは、本拠地が定まらず練習が不十分だった面がある。千葉・幕張に新本拠地が決まった今オフ、大学からRBを中心に有力選手が加入した。HC兼任のQBケビン・クラフトは、昨年オールXリーグに選出されるなどパス能力は健在。上位からも要注意の存在だ。

 米国人選手が入れ替わるため、日本人選手が中心となる東京ガスクリエイターズ。昨シーズンはリーグ戦で2勝を挙げたものの、富士通、オービック、IBMには大量失点で敗れた。今後の上位進出のために勝敗だけでなく試合内容も大切となる。

 昨年、まさかのリーグ戦1勝6敗で、入れ替え戦にも出場したノジマ相模原ライズは、過去Xリーグ4強に何度も進出した底力があるチーム。「フットボールは頭ではなく気持ちで戦うもの」という新任の城ヶ滝一朗HCの元で団結して勝利を目指したい。

【小座野容斉】

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