画像: 大晦日後楽園ホールでICE×∞王者・雪妃真矢に挑む尾﨑妹加(写真=週刊プロレス)

大晦日後楽園ホールでICE×∞王者・雪妃真矢に挑む尾﨑妹加(写真=週刊プロレス)

女子プロレス団体「アイスリボン」の2019年の締めくくり、12・31後楽園ホール大会のダブルメインイベントとしておこなわれるICE×∞選手権試合。同団体屈指の大舞台で最高峰シングル王座に挑むのはフリーの尾﨑妹加(おざき・まいか)だ。高校時代、ウエイトリフティングで3度の全国大会優勝を果たしている彼女は2015年、“女優によるプロレス団体”アクトレスガールズでプロレスデビュー。翌16年にフリー転向を果たすと、「プロレスでハッピー!」がキャッチフレーズのアイスリボンにレギュラー参戦。重量挙げで作り上げたパワフルボディとキュートなルックスを武器にICE×∞挑戦を果たすまでに成長した。

これまではどこか遠慮しがちな性格もあってタイトル戦線にはあまり縁がなかった。そんな妹加が自ら名乗りを上げたことで実現した今回のICE×∞挑戦。相手は2019年のアイスをけん引してきた実力と美貌を兼ね備えた雪妃真矢だけに厳しい試合になることは間違いない。それでも妹加はICE×∞初戴冠を誓う。さらに「(試合が)つまらなったとか期待ハズレだった、なんだそんなモンかとは言われたくないです」。試合内容でもファンを魅了し、「プロレスの面白さ」を教えてくれたアイスリボンに恩返しすることを誓った。

自分を貫く覚悟と王者・雪妃真矢へのリスペクト

画像: ICE×∞王者・雪妃真矢(写真左)と挑戦者・尾﨑妹加

ICE×∞王者・雪妃真矢(写真左)と挑戦者・尾﨑妹加

――大みそかの後楽園ホール大会のダブルメインイベントという大切な場所で、2017年11月以来、2年半ぶりのICE挑戦が決まりました。

妹加 (世羅)りさちゃんに挑戦したのが最後なので、2年ぶりになるんですね。

ユキさんとは(昨年12月の)シングルトーナメントの決勝戦で負けて以来のシングルで、絶対もう一回シングルで試合したいなと思っていて。ちょうどいいタイミングでICE×∞のベルトを巻かれたので、どうせだったらベルトを懸けて闘いたいなって。

――雪妃真矢に勝つだけじゃなく、ICE×∞のベルトもどうせなら取りたいと?

妹加 去年の大晦日、自分は弓李(きゅうり)さんとのGEKOKU娘でリボンタッグのベルトを初めて巻いたんです。その時思ったのはベルトってかっこいいし、巻いてるだけで強くなれる気がするんです。

――気持ちが変化すると?

妹加 実際は何も変わってないのかもしれないけど、ベルトがあることによってワンランク上に行けるなって。どこに行くにもベルトを持っていくから愛着もわくし、持ってるだけで「あの人強いんだ」って思われるのがすごいいいなって。

――すごいいい(笑)

妹加 はい(笑)。

――その一方で王者の重圧もあったと思いますし、ベルトを巻こうがマイペースの尾﨑選手には厳しい声が飛ぶこともありましたが?

妹加 確かにいろいろ言われましたよね(苦笑)。自分はベルトを巻くのが初めてだったので、どうしたらいいのかわからないところもあったんですけど、(一度経験して)もうわかったので。そこは大丈夫かなって思います。

 それにチャンピオン像って人それぞれでいいと思うし。タッグの時、いろいろ言われましたけど、あれはあれでアリなんじゃないかなって私は思います。

――自分のスタンスを変えるつもりはないと?

妹加 はい。タイトルマッチになったからって急にギスギス、ピリピリしてるチャンピオンよりはとっつきやすいほうが(他の選手も)挑戦させろって言いやすいかなって思うし。

――タイトル戦だからって急に相手をディスったりする必要はないと?

妹加 もちろんいろんな考え方はあっていいと思いますし、シングルのベルトに挑戦するんだから気合いは入ってます。ユキさんのことは尊敬してるのでやる気がないのはダメですけど、だからこそ自然体でいいと思うし。みんながみんな一緒じゃなくていいじゃないですか。それだったら極端な話、誰でもいいと思うし。

――あくまで尾﨑妹加を貫いて、ベルトを取ると。

妹加 はい!

尾﨑妹加のリミッターは外れるのか?

画像: 昨年12・9両国大会では雪妃に妹加は敗れてしまった

昨年12・9両国大会では雪妃に妹加は敗れてしまった

――とはいえ、王者・雪妃真矢は超がつく強敵だと思います。

妹加 所属のユキさんとフリーの私では背負ってるものが違うかもしれません。ユキさんはベルトを巻かれてすごい変わったというか。前からしっかりした方でしたけど、さらに強くなったし、しっかり芯があるというか。自分も経験してるはずなんですけど、ユキさんを見るとベルトってこんなに人を変えるんだなって思いました。今回は敵ですけど、ホントかっこいいなって。そういうユキさんだから挑戦したかったというのはあります。

――現在のシングル王者である雪妃選手は今年5月、同時に4本のベルトを巻いて、通算17回のタイトルマッチをこなしてきました。

妹加 今回の防衛戦で18回目って、それを聞いただけでもすごいじゃないですか。(タイトル戦を)やってるぶんだけ経験を積んでるってことだし、いろんな戦略を持ってると思うし。普通にやってたら(去年シングル戦をやった)両国みたいに負けちゃうなと思うので。21日の新木場大会(の6人タッグ戦)ではアルゼンチン・スイングバスターを(久々に)出して、3カウント取りましたけど、大晦日は1対1なので。もっといろいろ考えていかないと勝てないなって思うので。

――勝つには自分自身の変化が必要だと?

妹加 絶対そうだと思います。(生来の性格が)優しいとか一歩引いてるとか言われるので。そこは変えていかない。ただ、どうやったら…っていうのは正直ありますね。

――リミッターが外れた試合って過去にありましたか?

妹加 りさちゃんとやったタイトルマッチですね。あの時も(戦前から)すごい言われて、「キラー妹加でこい」「優しすぎて、そんなんじゃ私に勝てないよ」とか。それに世羅りさという選手は自分がアイスリボンに出させてもらうようになったキッカケでもありますし、存在が特別だったのもあって。

――そういう相手との試合だからリミッターが外れたと。雪妃選手はどうなんでしょう?

妹加 ユキさんとはキャリアが1年しか変わらなくて、よく「自分は欠場期間が長かったから実質稼働期間で言えば妹加と変わらない。自分は同期ぐらいに思ってる」って言ってくれて。自分はユキさんのことをリスペクトしてるし、人としても好きなので。何かキッカケさえあればりさちゃんの時のみたいな試合になるんじゃないかなとは思ってますね。

――そういう自分が出ればベルトを取れると?

妹加 巻きたい…けど、いまはまだ絶対に巻ける!とは言えないです。

――言えない?

妹加 ウソをついていいんだったら「余裕で巻けるよ!」みたいな、そういう言葉を言えるけど、ユキさんはホントに強いし、アイスリボンのチャンピオンは雪妃真矢というイメージも強いので。その人からベルトを取るってメチャメチャ大変なことだと思うんです。絶対に勝って、ベルトを巻いてやる!っていう気持ちはあります。

ウエイトリフティング全国3度の優勝

画像: ウェートリフティングを経験してきた妹加。タッグパートナー弓李も軽々と持ち上げる

ウェートリフティングを経験してきた妹加。タッグパートナー弓李も軽々と持ち上げる

――ありきたりなビッグマウスを吐くのではなく、言葉の部分でも妹加流を貫くと。高校時代、ウエートリフティングで活躍されていましたが、その時もいまと同じような心境で大一番で臨んでいたんですか?

妹加 ウエイトリフティングやってた時メダルを3回取りましたけど、その時はすごい自信ありました。取れるだろみたいな。

――そうなんですか。

妹加 ウエイトリフティングは階級が分かれてるんですけど、自分は中途半端であんまり人がいない階級だったので。

――ちなみに何キロ級だったんですか?

妹加 いまは改定されたんですけど、75キロ級でやってました。当時はその下が69キロ級、その上が75キロ超級という感じで、穴場の階級だったんです。

――とはいえウエイトリフティングで鍛えた肉体と3度の全国優勝という実績は尾﨑選手の大きな武器です。

妹加 ほかの人にはない強みですよね。

ちなみになぜウエイトリフティングを始めたんですか?

妹加 正直、最初は1ミリも聞いたことなくて(笑)。でも中学3年になると、進学先の高校に学校見学に行くじゃないですか。その時、部活動見学もできたんですけど、どれにしようかと迷っていて。小学校中学校はバスケをやってたんですけど、バスケはもうヤダなと思ってたら、中学校の担任の先生から「こんなのあるよ」って。「ウェイトリフティング? これ、何部ですか?」って。「重たいもの上げるんだよ」って言われて、「えー? 何それ、なんでそんなの勧めてくるの…?」って思うじゃないですか。

――高校進学が控えた女子になぜ…?と(笑)。

妹加 はい(笑)。でも、体育学科で絶対運動部に入らなきゃいけなかったので、行くだけ行ってみるかと思って、行ったら器具の音が聞こえて、「何コレ、いかついんだけど…」って。その時は顧問の先生はいらっしゃらなかったんですけど、3年生の先輩が「見学の子?」ってすごいうれしそうに来てくれて。普通行かないじゃないですか、中学卒業して高校生になる思春期の女の子が(笑)。見学に来てくれるってだけでうれしかったみたいで、すごいウェルカムで、いい気分だったんです(笑)。

――いい気分になってしまったと(笑)。

妹加 とりあえず練習をやらせてもらって。そしたら「すごい! めっちゃいいんだけど!」ってホメられて。私、ホメられたらめちゃうれしくなって、すぐ喜んじゃうんで(笑)。「今日は先生いないからまたおいでよ」って言われて。それからですね。先生もけっこう有名な人で「お前を全国一位にしてやる」って言われて、「そんだけ言ってくれたらやろうかな」って。

アイスリボンへの恩返し

画像: 大晦日決戦へ、力強い表情を見せた妹加

大晦日決戦へ、力強い表情を見せた妹加

――実際、全国1位になったと。では、プロレスはなぜ始めたんですか?

妹加 高校卒業後、上京して声優の専門学校に行ったんです。ウエイトはいい成績だけ残してスパっと辞めて、ずっとやりたかった声優の道に進もうって。その時、舞台の手伝いをすることになったんですけど、そこで坂口(敬二=アクトレスガールズ代表)さんがいらっしゃって、どこから仕入れてきたのか、ウエイトリフティングの情報を知っていて。「プロレス団体(のちのアクトレスガールズ)を作るからやらへんか」と。いま声優として活躍している相羽あいなからも「一緒にやろうよ」って誘われたのがキッカケですね。

――そもそもプロレスは知っていたんですか?

妹加 1ミリも知らなかったです(笑)。(出身が)田舎だったのでプロレス番組やってなかったですし。プロレスっていう単語をかろうじて知ってるっていうぐらい。

でも、なんでもそうなんですけど、できないことができるようになるって楽しいじゃないですか。受け身とか倒立前転、跳ね起きとかできないものができるようになるのが楽しかったんです。「すぐ辞めてやる」って常に思ってましたけど(苦笑)。彼女(相羽あいな)がいなかったらやってないし、続けてなかったでしょうね。

――アクトレスガールズでデビュー後、フリーに転向。現在はアイスリボンを主戦場に活躍しています。

妹加 ご縁があってアイスリボンさんに上がらせてもらうようになって3年ぐらいが経ちますけど、(アイスに出るようになってから)プロレスって楽しいなって思うようになったんですよ。

以前、団体を辞めた経緯があるので、もう一回団体に入ってって気持ちはないけど、(アイスは)お世話になってきたし、できることはなんでもしたいし。思い入れ? それは強いですよね。自分がいる場所ですから。アイスリボンが盛り上がってたらうれしいし、売れてないより売れたほうがいいし。そこらへんは所属の人たちと思いは一緒だと思います。受けてきた恩は自分がベルトを巻いて、大きく返していけたらなと思います。

――そのためにも雪妃選手に勝って、ベルトと取らなければいけませんね。

妹加 いろいろ言う人もいるけど、見とけよ!って感じですね。つまらなかったなとか期待ハズレだったとか言われたくないですから。

――今回の試合でそういう声も跳ね飛ばすと?

妹加 はい! 去年やったユキさんとのシングルの時、自分のなかでは手応えのある試合ができたので。負けたけど、いい試合だったんじゃないかなって。

――それを今回はいい試合をして、勝つと?

妹加 そうできるように。やらなきゃいけないですね。2020年を最高の年にするためにも頑張ります! 

アイスリボン12・31後楽園全対戦カード

画像: ハンバーグを食べて、大みそかへエネルギー充電!

ハンバーグを食べて、大みそかへエネルギー充電!

「RIBBON MANIA2019」
★12月31日(火)東京・後楽園ホール(11:30)
⑤ダブルメインイベント~テキーラ沙弥引退試合38人掛け
テキーラ沙弥vs38選手(1人1分)
④ダブルメインイベント~ICE×∞選手権試合(30分1本勝負)
<王者>雪妃真矢vs尾﨑妹加<挑戦者>
③リボンタッグ選手権試合(30分1本勝負)
<王者組>藤本つかさ&つくしvs星いぶき&鈴季すず<挑戦者組>
②世羅りさvs朱里
①ガントレットタッグマッチ
参戦チーム=藤田あかね&朝陽、弓李&本間多恵、松屋うの&ラム会長、山下りな&トトロさつき、柊くるみ&Yappy、星ハム子&バニー及川
その他大会詳細はアイスリボン公式サイト(http://iceribbon.com/)で。

画像: 当日料金から1000円オフに

当日料金から1000円オフに

尾﨑妹加プロフィール

画像: 尾﨑妹加プロフィール

おざき・まいか/本名同じ。1991年5月31日生まれ、京都府与謝郡出身。高校時代にウエイトリフティングで3度の全国優勝を果たす。2015年5月31日、Beginning、播磨佑紀でデビュー。2016年よりフリーに転向。アイスリボンを主戦場の活躍。2019年12・31後楽園で雪妃真矢の持つICE×∞に挑戦する。157㎝、63kg。


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