右ヒザの内側側副靱帯損傷で5日目から休場していた新大関の貴景勝が8日目から再出場した。大関の再出場は、昭和26年1月場所の汐ノ海以来、68年ぶりとなる異例のこと。

※再出場した新大関貴景勝だが、碧山の変化に足がついていかなかった
写真:月刊相撲

 師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)は、休場したときに「再出場はさせない」と語っていたが、本人の強い意志に折れたようだ。

 貴景勝は右ヒザをテーピングでガチガチに固めて土俵へ。この日の対戦相手は巨漢の碧山。過去の対戦成績では3戦3勝と負けていない相手だったが、立ち合いで変化され、あっけなく叩き込まれた。

 支度部屋に戻った貴景勝は、「右ヒザは大丈夫。変化についていけなかった」と下を向いたが、土俵上では右ヒザが痛そうな素振りも見せていた。

 碧山は「最初は思い切り当たっていこうと思っていたけど、最後に変わろうと思った。自分もヒザをやっているから、どんな痛みかはわかる」と言う。貴景勝の姿を見て、ケガをこれ以上悪化させたらかわいそうと思ったのだろう。

 取組を土俵下で見た高田川審判長(元関脇安芸乃島)は、「痛々しく仕切っていたから、相手はやりづらい。土俵に立つということは万全だから。相手がいるわけだから、痛々しく見える所作はしないこと」と話した。

 9日目の対戦相手は栃ノ心。合い口はいいが、今の状態で勝つのは厳しいだろう。終盤には上位と当たるだけに勝ち越しも難しい。場所後には昇進パーティーもあり、カド番で迎えたくないとか、いろいろな気持ちがあるだろうが、休む勇気も必要だと思う。

文=山口亜土


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