2016年リオ五輪男子4×100mR銀メダリストの飯塚翔太(ミズノ)が8月1日、今季初レースとなる静岡県選手権に出場。200m予選で20秒70(-0.5)をマークし(組1着)、地元で久々のレースの感触を味わった。

写真上=地元で、2020年初レースに臨んだ飯塚
写真提供/ミズノ

 この日は、予定どおり予選1本のみのレース。「現状、どれくらい走れるのかを確認することでしたが、トップスピードに乗ったあとの80~130mの走りには手応えを感じた」という。もっとも、スタートからトップスピードに乗る局面、また持ち味である150m以降は力が入ったこともあり課題を残したが、何より昨年9月の富士北麓ワールドライアル以来の200mのレースに、「走りきれたことがよかった」と安どした。

 また、新型コロナ禍のなか、無事大会が開催されたことについて「ほんとうによかったですし、楽しかったです」と感謝すると同時に、「レースを走ったことで、感覚が鋭くなった。血がめぐっている、スイッチが入った感じがします」とレースを走れる喜びを噛みしめていた。

 飯塚は、緊急事態宣言の解除後、6月からナショナルトレーニングセンターでの練習を再開。7月に入ってからはスパイクを着用した練習に取り組んできた。とはいえ、トラック上での練習から久しく離れていたこともあり、当初は走る際に生じる反発力に戸惑いを感じていたこともあり、無理のない範囲で徐々に練習量を増やしてきた。

 出身地で行われた静岡県選手権を初戦に選んだのは、大会実施の状況が見えない中での必然的な選択ではあったが、感慨深い部分もあったという。

「県選手権は中高生の出場者が多いので、自分と走ることで刺激になってくれればという思いもありましたし、自分も刺激を受けました。招集所でマスクをしている選手が多かったり、人との距離も取られているなど、いつもと違う状況でしたが、それでも『頑張ってください』と声をかけられたので、自分からも『一緒に頑張っていこう』と答えました」

 飯塚は現時点で200mの東京五輪参加標準(20秒24)突破を果たしていないが、世界陸連の規定により、今年11月30日までの記録は適用外期間。そのため、参加標準突破を狙うのは実質、来年以降の競技会で狙うことになるが、「オリンピックのファイナリスト」の目標を達成すべく、自身の状態を確かめながら、青写真を描いていく。

「もしオリンピックが無事開催されればちょうど1年後。そこにピークを持っていくような計画を立てていきます。今年は10月に日本選手権がありますが、来年は来年で違う流れになります。余裕を持って今季を終え、来年に向かいたいです」

 前回のリオ五輪で銀メダルを獲得した4×100mRにも強いこだわりがあるため、「100mも頑張りたいですね」という飯塚。

 明日は100mに出場予定。8月は、オリンピックの舞台となる国立競技場で開催されるセイコーゴールデングランプリ2020に出場予定(23日)。レースで刺激を受けながら、3度目のオリンピックに向かっていく。

文/牧野 豊

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