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2020-11-01

【全日本大学駅伝】駒澤大優勝に貢献した酒井亮太。「田澤に負けないインパクトを」

酒井は従来の区間記録を上回る5区区間2位で順位を3位に押し上げた(写真/JMPA)

駒澤大の6年ぶり13回目の優勝となった第52回全日本大学駅伝。優勝候補の青山学院大、東海大、駒澤大のエースによるアンカー対決となったが、タイトル獲得への口火を切ったのは、三大駅伝初出場の酒井亮太(2年)による5区区間2位の快走だった。

大八木監督がその走りを称賛

5区のスタート地点。藤色のタスキを待つ2年生の立ち姿は、堂々としていた。初めて走る三大駅伝でも恐れるものはない。むしろ、自信があったのだ。駒澤大の酒井亮太は、自らに言い聞かせていた。

「区間新を狙う。更新できないタイム(36分06秒)ではない」

意欲満々でレースに臨んでいたが、7位でタスキを受けると、落ち着いて状況を判断した。

「無理してハイペースで突っ込んでも、後半にもたなくなると思いました」

仕掛けたのは9km付近。前半にじわじわと差を詰めて背中を捉えていた東海大、順天堂大を一気に突き放した。区間12.4kmをしっかり計算して走り、明治大と東洋大もかわし、圧巻の4人抜き。3位でタスキをつないで、6年ぶり13回目の優勝に大きく貢献した。大八木弘明監督は、その働きぶりを手放しで称賛していた。

「酒井がいい流れをつくってくれた」

当初、指揮官が設定したタイムよりも40秒近く縮めたのだ。36分02秒。うれしい誤算で思わず笑みもこぼれるはずだ。

ただ、走り終えたばかりの本人に笑みはなかった。狙いどおりの区間新を出しても、1年生に負けたことに納得できない。

「青学の1年生(佐藤一世)は速かったです。15秒も差をつけられてしまいました」

本当に欲しかったのは区間新の区間賞。区間2位の記録用紙を見せられても、悔しそうな表情を浮かべるばかりだった。

普段から意識しているのは田澤廉だという。伊勢路でアンカーを務め、優勝に導くエース然とした活躍を披露した同期である。

「田澤ほどのインパクトを残せていません。同学年なのに、今は僕らの手が届かないところにいます。でも、僕だって負けたくない。同じ年齢ですから。目指すところはあのレベルです」

名門の西脇工高(兵庫)出身で、1年生のときから期待されてきたタレントである。「持ち味は後半の粘り」と胸を張る。向上心にあふれており、伸びしろはまだたっぷりある。箱根路でもキーマンとなるのは、間違いない。

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文/杉園昌之

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