close

2020-12-15

【陸上】「勝てば自己ベストも」マラソン五輪代表・中村匠吾が来年2月のびわ湖毎日出場へ

元日のニューイヤー駅伝、2月のびわ湖毎日マラソンに出場予定の中村 写真/富士通陸上競技部

東京五輪男子マラソン代表の中村匠吾がリモート会見を開き、中村自身にとって1年半ぶりのマラソンとなる2月28日のびわ湖毎日マラソンに出場する意向を表明した。

東京五輪本番を見据えまずはニューイヤーから

 現在は徳之島(鹿児島県)でのチーム合宿に参加している中村匠吾は、「東日本事業団駅伝(11月3日)以降も順調にきています」と、元日のニューイヤー駅伝に向け、よい練習が積めていることをアピール。同時に、2019年9月のMGC(マラソングランドチャンピオンシップ/東京五輪マラソン代表選手選考会)以来、1年半ぶりのマラソンとなる2月28日のびわ湖毎日マラソンに出場する意向を示した。

 コロナ禍においては「緊急事態宣言期間は練習を含め必要最小限にしか外出できず、精神的にきついときもありました」と気持ちが不安定な時期もあったというが、「逆にオリンピックが延期となり、今年は強化に重きを置くと決めてスピード持久力を養ってきました」と練習に専念。特に夏以降は世界的に高速化が進む長距離界の潮流を意識し、「30~35kmのペースアップに対応できるよう」ポイント練習の本数を増やした上で設定タイムを1km2秒速くするなど、質・量共に磨きをかけてきた。

 日本代表の派遣が見送られた世界ハーフマラソン選手権等、出場を予定していた競技会をキャンセルせざるを得ない状況が続き、その成果を発揮する場に恵まれなかったが、ようやくひとつの目途がついた形となった。

「1年前よりも良い状態ですし、それ(練習の成果)を発揮する場として、しっかり結果を出したい」

 中村にとってびわ湖毎日はマラソンランナーとしてスタートを切った、思い入れのある大会。初マラソンとして臨んだ2018年大会では全体7位、日本人トップでMGCへの出場権をつかみ、オリンピック代表獲得へとつなげていった。今回は五輪代表として、自身が積み重ねた成果を試す場として挑むことになる。

「前回は日本人トップでしたが、今回の目標は優勝です。記録も大事ですが、勝てば自己ベスト(2時間08分16秒/2018年ベルリンマラソン)が出ると思っています」

 まずはニューイヤー駅伝で優勝に貢献できる走りを見せ、びわ湖毎日へ弾みをつけるつもりだ。

陸上競技マガジン 1月号

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事