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2020-12-25

【箱根駅伝の一番星】順天堂大・長門監督の掲げる「2本柱」の一角・野村優作「主要区間で勝つ走りを見せる」

陸マガの箱根駅伝カウントダウン企画「箱根駅伝の一番星」は出場20校の注目選手を紹介。昨年の出雲駅伝5区区間8位、今季の全日本大学駅伝では、4区区間3位の区間新で順位を7つ上げた野村優作(2年)。チームの中心メンバーとして箱根に臨む。

積極的な走りでチームをけん引

今季の順大の核となる選手だ。

「うちはトラックの自己ベストはいいものがありますが、駅伝で流れに乗れなかったときに、巻き返せる選手はあまりいないのが実情です。しかし野村にはその力があります。三浦龍司(1年)とともに2本柱として期待しています」

 長門俊介監督も絶大な信頼を置いている。

 10月の箱根予選会では三浦に次ぎ、チーム2番手の12位。2週間後の全日本大学駅伝では4区11.8㎞で出場した。タスキを受けた位置は10位だったが序盤からハイペースで押し切り、区間3位の走りで7人抜きに成功。3位へとチームを引き上げた。まさにゲームチェンジャーと言える存在だ。

「予選会の結果は良かったのですが、その後、調子を落とし、不安がありながら挑んだレースでした。本調子でないなか、結果を出せたことは自信になりましたが、区間賞を狙えたと思うので満足はしていません」

 和歌山県田辺工業高校出身。突出した実績こそないが、インターハイも全国高校駅伝も経験し、大舞台で力を発揮できる選手と評価されていた。当時から積極性が持ち味だった。

「練習でもレースでも人の後ろを走るのではなく、引っ張ることを意識していました。そうじゃないと全国で戦える選手になれないと考えていたんです。攻める気持ちはその当時に養われましたし、今も変わらず持ちつづけています」

 大学入学後、1年目はトラックでこそベストを更新するもハーフマラソンへの対応へは苦労していた。成長の実感がなく悔しい思いを抱いていたそうだが、フォームの改善とウェイトトレーニングに地道に取り組み、今季、大きく飛躍を遂げている。

 前回はエントリーメンバー16人に選ばれることを目標としながらそれを果たせなかった。しかし1年を経て立場は大きく変わり、今はエースとしての自覚がある。波を引き寄せ、仲間を加速させる役目を目指す。

「2区か4区を走りたいですね。今回の順大は力のある選手がそろっていますので、どちらであっても上位で他大学のエースと戦うことになるのでそこで勝つ走りをしたいです。逆に後ろで来たとしても、気持ちが燃えますのでしっかり前を追えます。状態さえ合わせられれば、いい走りができる自信があります」

 先手必勝。序盤で流れに乗り、上位戦線での展開を長門監督はもくろむ。どんな位置でも攻め続けられる野村へかかる期待は大きい。その指揮官の思いを受け止め、力に変えられる自信が野村にはある。チームを高みに引き上げる走りをするつもりだ。


のむら・ゆうさく◎2001年3月8日、和歌山県生まれ。上秋津中→田辺工高(和歌山)。174㎝・52㎏、O型。昨年度は、出雲駅伝は5区区間8位。今季は、箱根駅伝の予選会で三浦に次ぐチーム内2番手の12位でフィニッシュ。全日本では4区区間3位で区間新をマークしている。

陸上競技マガジン 1月号

箱根駅伝2021完全ガイド(陸上競技マガジン1月号増刊)

文/加藤康博 写真/大泉謙也

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