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2020-12-17

スマイルスポーツ・コンビ対談 鈴木セルヒオ×鈴木リカルド(テコンドー) 「東京2020オリンピックでは兄弟2人で金メダル!」

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兄弟そろって東京オリンピックのテコンドー日本代表に内定している鈴木セルヒオ(左)とリカルド(右)。夢は「2人そろって金メダル」と語る

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兄弟で東京2020オリンピックのテコンドー日本代表の切符をつかんだ鈴木セルヒオ選手 (兄:写真左)と鈴木リカルド選手(弟:写真右)。母の母国・ボリビアでテコンドーを始めてからの歩み、兄弟で一緒に同じ競技をやっていたからこその強み、切磋琢磨しながら世界一を目指す、東京2020オリンピックへの思いを、スポーツ情報マガジン「スマイルスポーツVol.84」の対談で語ってくれた。(※取材は2020年10月20日に行いました)


――テコンドーを始めたきっかけから教えてください。

セルヒオ  5歳の時から母の母国であるボリビアで暮らすことになりました。ボリビアに はいろいろな格闘技を習える総合ジムがありました。そこで3つ上の兄(長男)は日本で もやっていた空手を習い、僕も格闘技をやるように勧められて、テコンドーをやってみた いと思って始めました。

リカルド 自分は5歳くらいから空手をやっていたのですが、9 ~ 10歳くらいの時に出た大会で、書類上の問題で失格になるという出来事がありました。その後、空手を辞めることになり、すごく落ち込みました。そんな時にセルヒオから「テコンドーをやってみないか?」と誘ってもらったことがきっかけです。

 

――本格的にテコンドーで上を目指したいと思うようになったのはいつからですか。

セルヒオ 僕は子供の頃から世界で闘いたいという気持ちがあって、高校進学の際に韓国 に行きました。一番のターニングポイントは、韓国に行くことを決めた時だと思います。

 

――韓国での練習は相当ハードだったそうですね。

セルヒオ きつかったです。でも、あの経験が今でも自分の支えになっていると思います。

リカルド 自分はセルヒオと違って、最初は遊び感覚でやっていました。高校2年の時に、 大学に行って本格的にテコンドーで世界を目指そうと思いました。大学はボリビアに残る か、日本に行くかを考えて、強くなるために日本に行くと決めた時がターニングポイントだったと思います。

 

――お互いのテコンドーの良さはどこだと思いますか?

リカルド セルヒオのすごいところは距離感ですね。自分は背が高いし脚が長いほうだと 思うのですが、一緒に練習すると蹴りが当たらない時があります。近くにきたり、離れたり、距離感に惑わされるので、そういうところがすごいと思います。

セルヒオ 僕は小さい頃から病気がちで体が弱かったので、今も戦略を考えたり、距離感 を考えたりしてやっていますが、もっと身体能力がほしいと思うことがあります。その点 でリカルドは、生まれ持った体の大きさ、丈夫さ、強さがあるので、羨ましいなと思います。身体能力がすごいので、テコンドー以外の競技でも活躍できると思います。


一つ屋根の下でお互いを支え合う6歳差の兄弟はとても仲良し。兄は几帳面で努力家、弟は大雑把で楽天家と性格も異なる

――東京2020オリンピックは延期となってしまいましたが、2020年2月の最終選考会を振り返ってください。

リカルド 自分の決勝の前の試合がセルヒオの決勝でした。自分の試合に集中しないといけないのに、見ていると応援したくなってしまってソワソワしました。セルヒオが勝った 時は安心しましたし、「よし、俺も」という気持ちになって、すごく良い精神状態で決勝戦に臨めたと思います。

セルヒオ 僕はケガもあって勝てない時期が続いていましたし、1年近く試合に出られず にぶっつけ本番だったので、勝てたことが不思議な感じでした。

 

――東京2020オリンピックの延期についてはどのように考えていますか?

セルヒオ 最初は落ち込んだり、不安になったりましたが、この1年間でどれだけいい状 態をつくれるかが大事。それだけ準備できる期間が増えたと、前向きに考えるようになり ました。

リカルド 自分も同じです。延期とわかった瞬間から、強くなる時間が増えたのかなとポジティブにとらえていました。

 

――では最後に東京2020オリンピックへの意気込みをお願いします。

セルヒオ 小さい頃から追いかけてきた夢の舞台なので、千載一遇のチャンスです。この ために生まれてきたと思えるような日にしたいです。絶対に金メダルを獲って、あまり才 能のない自分をここまで支えてきてくれた方たちに、カッコイイ姿を見せたいと思います。

リカルド ボリビアから日本に来る時に、「頑張ってこい」「世界を目指せ」とみんなに言ってもらいました。日本でもたくさんの方たちが応援してくれています。応援してくれる方 たちのためにも、オリンピックで金メダルを獲りたいと思っています。

 

こちらの対談のほか、仲良し兄弟ならではのエピソードや、テコンドーへの思いなど、鈴木兄弟のカラー2ページにわたる対談のすべては、12月1日に(公財)東京都スポーツ文化事業団が発行した『スマイルスポーツVol.84』に掲載されています。



鈴木セルヒオ(すずき・せるひお):写真左
1994年10月9日生、神奈川県出身。東京書籍所属。高校時代は韓国でテコンドーを学ぶ。2017年から全日本選手権3連覇 。2018年のアジア大会では銅メダルを獲得した。58kg級で東京2020オリンピックの代表に内定している。

鈴木リカルド(すずき・りかるど):写真右
2000年4月27日生、ボリビア出身。大東文化大学所属。高校までボリビアで過ごしたのち、兄の背中を追って大東文化大学に進学。2019年ユニバーシアードに出場。68 kg級で東京2020オリンピックの代表に内定している。



鈴木兄弟の対談全文が掲載されているスマイルスポーツVol.84は下記の公共施設、駅などで入手できます!

●駒沢オリンピック公園総合運動場
●東京武道館
●東京辰巳国際水泳場 
●区市役所広報課・情報コーナー・出張所
●都立図書館・区市町立図書館 
●区市町村生涯学習センター
●文化センター
●博物館
●市民センター
●教育会館
●コミュニティセンター
●区市勤労福祉会館
●郵便局(区市郵便局の一部)
●献血ルーム(一部)
●都営浅草線・都営三田線・都営新宿線・都営大江戸線の指定の駅構内 
●JRの指定の駅構内

詳細はこちら

 
スマイルスポーツWEB版はこちら
https://smilesports.jp/

鈴木兄弟の素顔が分かるQ&Aインタビュー動画はこちら
https://www.youtube.com/watch?v=LZJKNcCRT6E

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