close

2021-01-08

【BBMカードコラム #2020-30 BBM BASEBALL CARDS PREMIUM 2021 [GLORY] 】すべてのカードファンに 感謝よ、届け。

SHARE

  • twitter
  • facebook
  • line

BBMカードの編集担当が自ら手がけたアイテムに込めた思いをお伝えする連載企画。今回は超高級版アイテム「GLORY」です。



名実ともにBBMカードのトップブランドに


 2017年の初登場からカードファンの注目を集め、以来、BBMカードの最高峰シリーズとして定着してきた「GLORY」。昨年末に発売された2021年度版はボックス価格が18,000円となり、名実ともにBBM発行のカードでは最高ランクとなった。

 BBMカードには、この「GLORY」に代表されるようなコアなカードマニア向けの商品から一般のスポーツファンにも気軽に手に取ってもらえるような普及版アイテムまで、数多くの商品がラインアップされている。ざっと説明すると、「ルーキーエディション」、「1stバージョン」、「2ndバージョン」、「FUSION」などのシリーズが6,000円で、プロ野球のチーム別カードは8,000円。大体、この価格帯までが普及版商品というイメージだろう。高級版商品は12,000円の「GENESIS」を入口に、15,000円の「ルーキーエディションプレミアム」、そして18,000円の「GLORY」という3段階のランク分けがされたことになり、発売時期が年末に近づくとともに、価格、入手難易度も上がっていくという流れだ。

 今回の「GLORY」に関しては、内容もトップブランドにふさわしくパワーアップさせたつもりだ。2020年版までは1ボックスから直筆サインかパッチ版以上のレア系メモラが1枚以上出現するオッズだったのが、最新版では、このシリーズ初登場となるコンボサインを含めた直筆サインカード1枚以上に加えて、その他にも貴重なスーパーパッチ版や佐々木朗希、奥川恭伸、宮城大弥、西純矢によるカルテット版などを含むメモラビリアカードも約1枚が封入されている。


 ハイグレードインサートにもこだわった。和風テイストの「MIYABI」は2020年度版の黒和紙から白和紙イメージに変え、印象を一新。昨年は各50枚限定の金箔版だけだったが、今年は各5枚限定の紫箔版も設定し、コレクションに深みを与えてみた。

 この紫箔は、明るい紫よりも深紫色を選んでみたのだが、その根拠としたのが、推古天皇時代の603年に聖徳太子によって制定された冠位十二階の制。歴史の教科書などで皆さんも一度は見聞きしたことがある名だとは思うが、その日本最初の冠位制度で最高位とされた色が「濃紫」だったのだ。ちなみに、それ以下の色のランクは、「薄紫」、「濃青」、「薄青」、「濃赤」、「薄赤」、「濃黄」、「薄黄」、「濃白」、「薄白」、「濃黒」、「濃白」であったとされている。カードの仕上がりを見てみると、過去にも別のカードで紫色の箔は使用したことがあるのだが、和風デザインとの相性が一番いいように感じる。

M28 佐々木朗希(ロ)紫箔版
M28 佐々木朗希(ロ)紫箔版

 3Dカードの「GLORIOUS 3D」にも、ご注目いただきたい。実は、BBMの3Dカードにはアイテムごとにコンセプトがある。「1stバージョン」の3Dクロスは、その年ごとのクロスブランドから派生した世界観を立体的なエフェクトを強調して表現しているのに対し、「GENESIS」の「GAME CHANGER」はチェンジング加工の可能性を追求して、見る角度によって写真や構図の変化がもたらすインパクトを重視してきた。

 この「GLORIOUS 3D」については、新作情報でも少し触れさせていただいたが、背景の奥行きの深さと選手写真の立体感にこだわってきた。今年版は、特にその傾向が顕著だ。選手にフォーカスを当て、背景は奥に行くにしたがって、少しずつ焦点をぼかしていくようなデザインを採用することで独特の深みを演出するとともに、装飾要素をなるべく排除することで、大きめに配置したプレー写真がより引き立ち、立体的に見えるような工夫がされている。見た目のインパクトでは「1stバージョン」や「GENESIS」の3Dカードに劣るかもしれないが、完成度としては一歩も引けを取らないどころか、両者を凌駕しているのではないかと、個人的には思っている。

3D04 森下暢仁(広)
3D04 森下暢仁(広)


コロナ禍の中で感じたこと


 今あらためて振り返ってみると、2020年はコロナで始まり、コロナで終わった1年だった。4月には感染拡大のため、全国に緊急事態宣言が発出され、プロ野球も開幕が延期された。その当時は、日本はおろか世界的にも大変な状況で、スポーツカードなど楽しんでいただける世情ではないと思っていたのだが、ステイホームの巣ごもり需要なのか、カード市場は予想外とも言える活況を呈した。

 緊急事態宣言直後に発売された「1stバージョン」に始まり、ロッテに代表される各チーム別カードや「30周年カード」、「ジャイアンツヒストリー」など、コロナ禍をもろともしないセールスを記録。佐々木朗希フィーバーがその原動力になっていたのはもちろんだが、制作サイドとしては、カードファンの変わらぬパワーに驚くとともに、ショップなどからは新規のお客様も多く見受けられたとの報告もあり、とてもありがたく感じていた。

 今回の「GLORY」に関して言えば、BBMの商品では数少ない、コアユーザーに向けた商品構成になっている。この1年のカードファンへのお礼の気持ちをこめて、皆さんにとって少しでも魅力のある商品にしたいと思って制作したのだが、喜んでいただけただろうか。

 世の中の先行きはまだまだ不透明ですが、2021年もBBMカードをよろしくお願いいたします。

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事