13日(日本時間14日)、アメリカ・テキサス州ダラスのエアラインズ・センターで、同級10位のアクセル・アラゴン・ベガ(メキシコ)を5回1分32秒TKOで下し、WBA世界ライトフライ級スーパー王座の3度目の防衛を果たした京口紘人(ワタナベ)が15日夕方帰国。オンラインで会見を行った。 当地の出発便が遅れ、離陸まで機内で3時間も待たされた末の帰国。さすがに多少の疲労は窺わせたものの、ようやく日本に帰ってこられた安堵もにじませた。
接近戦からスタートし、3回に入ると距離をとっての対応に切り替え、4回からそのペースに乗っていきかけた矢先のことだった。ベガが放った右フックが京口の頭部を捉えると、挑戦者は拳を負傷して苦悶の表情を浮かべ、背中を向けた。レフェリーストップ……。「消化不良だった」と、帰国した京口はあらためて悔し気な表情で思いを述べた。
さらに、4回までの採点は二者がドロー、一人がベガ有利に採点していたことについて、「辛い採点」とつぶやいたものの、「体感した以上に、ダイジェストで見ると相手のボディからの攻めが目についた。(攻撃は)見えていたし、芯ではもらってなかったけれど、あれがポイントにつながる。いい経験になりました」としっかり振り返った。
結果的に、相手の“自滅”によっての勝利となったが、「誰にでも起こりうること。ただ、(左頭頂部を示しながら)ここにもらうのも技術。頭の硬さは天性のもの」と、防御技術をアピールしながらおどけてもみせた。
帰国してのPCR検査でも陰性となり、今後は2週間の自主隔離期間に入る。その後は、「世界的にもまだこんな状況なので、(今後については)まだわからない。やれることをやるだけなので、しっかりトレーニングします」と語った。