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2021-03-17

【ボクシング】ボクシング・マガジン4月号は『KOパンチャー』にまつわるエピソード満載

デビュー戦から16戦連続して3分以内でのKO勝ちを続けるベルランガ。その圧倒的な破壊力で明日のKOスターに育つかも

 ボクシング・マガジン4月号の特集は『最強のKOパンチャーは誰だ?』。現代を代表する倒し屋10人に続いて、さまざまな角度からのエピソードを追従させる。未来があり、歴史あり、技術がありと、さまざまな形の興味に対応して特集を展開する。

 現代を代表する10人のKOパンチャーから新しいページをめくると、最初に出会うのは、次世代のハードヒッター群像だ。16連続ワンラウンドKO勝利を続けるエドガー・ベルランガを筆頭に、ボクシング・マガジン3月号でもとりあげたバージル・オルティス・ジュニア、ジャロン・エニス(いずれもアメリカ)と続き、計10人のニューフェイスを選んだ。もちろん。ただの一戦の結末、内容で、そのファイトスタイルからキャリアの全貌まで一変するのがボクシング。先のことはわからない。ただ、どんな世界であっても、新しい予感こそが大きな魅力を連れてくる。

 その後は、随一の理論家でWOWOWボクシング解説者の亀海喜寛氏(元東洋太平洋ウェルター級チャンピオン)が、KOパンチのメカニズムをジャブ、ストレート、フック、アッパーカット&ボディブローと、順を追って詳しく解説していく。

 続いて3階級制覇チャンピオン、長谷川穂積氏が、KOパンチャーへと変貌した自らの課程を描く。WBC世界バンタム級チャンピオン時代の2008年からその翌年にかけて5連続KO防衛、しかも、決めたラウンドは2、2、1,1,4。決して強打者でなかった長谷川氏が、どうしてそんな剛拳を振るえたのか。「KOパンチャーは作るものではなく、あらかじめ作られたもの」がボクシングの常識。変身のシナリオを、長谷川氏自身の筆で再現してもらった。

 スタイリッシュなボクシングの始祖とも呼ばれる1940~1950年代のスーパースター、シュガー・レイ・ロビンソン(世界ウェルター、ミドル級チャンピオン)の圧倒的な攻撃力、技術体系すべての手続きがないまま、壮絶KOを量産したナジーム・ハメド(世界フェザー級チャンピオン)の謎に改めて迫る。

 21世紀になってからの新たな時代の怪物たちの面影を追う。それから、13日に亡くなったマーベラス・マービン・ハグラー氏も主役のひとりだった1980年代中量級黄金期を、ヒットマン・トーマス・ハーンズを最強のパンチャーとしてとり上げた。ルーベン・オリバレスやカルロス・サラテ(いずれも世界バンタム級チャンピオン)など、尋常ならざるKO率を持つ有力選手が続々と台頭するノックアウト大国メキシコは、もちろん国ごとエピソードに加えた。

 時間に押しつぶされ、すでに忘れ去られそうなオールドタイマーの時代も国内外にスポットをあて、特集は編集部スタッフによるKOパンチャー座談会で〆を迎える。ひとつどころでなく、広範なエリアから興味をかき集めている。

写真◎ゲッティ イメージズ Getty Images

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