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2021-03-21

【ボクシング】ベテルビエフが無傷の16連続KO勝利で世界王座守る

強烈な右ストレートが挑戦者の顔面を捉える

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 WBC・IBF世界ライトヘビー級チャンピオン、アルトゥール・ベテルビエフ(ロシア)は20日(日本時間21日)、ロシア・モスクワでタイトルマッチ12回戦を行い、IBF5位にランクされるアダム・ダイネス(ドイツ)を10回TKOで破った。戦績を16戦16勝(16KO)としたベテルビエフはWBC王座の初防衛、IBFの4度目の防衛に成功した。

強打+技巧。自在の展開でKOをもぎ取る

 アマチュア時代から最強のパンチャーと言われてきたベテルビエフにとって、プロになって初めて故郷での戦い。さらに実戦は1年半ぶり。新型コロナによる延期、自身の負傷、コロナウイルス感染で、戦えない日々が続いてきた。

「過去にも長いブランクを強いられたことがある。久々でも不安はない」

 そう言ってリングに向かったベテルビエフが、実戦離れの影響を見せたとすれば、格下とも言われたダイネスを仕留めるのに多少、時間がかかったことくらいか。豪打もむろんながら、細やかな技術を随所にちりばめて、まったく危なげなく戦いを推し進める。

 初回の終了間際には右のクロスをテンプルにヒットして早くもダウンを奪った。そして、エンジンが温まりきった4ラウンドからは、チェチェンの血を引くロシア人はいよいよプレスを強めていく。ロングレンジからはもちろん、ショートレンジになっても、多彩なパンチを自在に打ち込んだ。とりわけ強烈な左ショートフックが光る。ロシア生まれのサウスポー、ダイネスは打つ手なく、自分の身を守るのに精いっぱいだ。

 勝負は時間の問題となってから、決着はなかなかつかなかったが、ついにそのときはやってくる。10ラウンドだった。右ストレートのボディブローを効かせ、インサイドからショート連打をたたみかける。とどめは左フック。がっくりと崩れ落ちたダイネスはなんとか立ち上がったが、タオルを持ったセコンドがエプロンまで駆け上がる。レフェリーはあらためてダイネスの眼をのぞき込んだうえで、ストップをかけた。
プロになって初めてロシアで勝利したチャンピオンは感無量の表情
プロになって初めてロシアで勝利したチャンピオンは感無量の表情

カネロとの対戦はあるのか?

 もともと、勝って当然のカードとは言え、ベテルビエフは、まず戦うことが第一。この豪腕はもう36歳なのだ。「今後はもっとアクティブに戦いたい」と強調した。

 現役世界チャンピオンとして、ただひとり、戦績をKO勝利だけで彩っているベテルビエフのもとには、対戦希望の声があちらこちらから届く。そのひとりがスーパーミドル級のスーパースター、サウル・“カネロ”・アルバレス(メキシコ)だ。「彼(アルバレス)はとても優れた技巧の持ち主。ただ、戦うとなれば、それだけの準備はできている」と自信をみせた。

 また、やはり、ベテルビエフとの統一戦に興味を示しているWBAスーパー王者ドミトリー・ビボル(ロシア)は、5月1日にイギリスでクレイグ・リチャードソン(イギリス)と9度目の防衛戦を予定している。

写真◎Top Rank

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