close

2021-04-14

【ボクシング】川浦龍生、会心の一撃でタイトル挑戦アピール 

鮮やかなTKO勝ちで無傷の9連勝をマークした川浦

全ての画像を見る
 日本スーパーフライ級3位の川浦龍生(川島)は14日、東京・後楽園ホールで元ランカーの田之岡条(小熊)と8回戦を行い、3回1分6秒TKO勝ちした。川浦はアマチュアからプロに転向後、9連勝(6KO)。 
 
 同じサウスポーの田之岡に3回、ぐいっと踏み込んで打ち抜いた左クロス。角度、タイミングともパーフェクトの一撃で田之岡が背中からキャンバスへ落下すると、レフェリーは即座にストップを宣した。 
 
 長身でトリッキーな田之岡を「やりにくい」と覚悟して臨んだ川浦。初回を終えてもその印象は変わらず、川島郭志会長は「このままズルズル判定」の可能性も感じたというが、相手の動きは想定内だった。遠くから飛んでくるジャブ、ワンツーを防ぎながらじっくりと追い、左ストレート、右フックのカウンターで主導権を握る。静けさを破ったフィニッシュブローは、川浦自身も「会心」と認めた。 
 
 日本ランキングは3位につけ、初タイトルも視界に入った。現在は日本・東洋太平洋・WBOアジアパシフィックの3冠を福永亮次(角海老宝石)が保持。川浦は統一戦で見せた王者の気持ちの強さに感服しつつ、「そこを超えないとチャンピオンにはなれない」と決意を込める。「アンタッチャブル」と呼ばれた元世界王者の川島会長も、同じ徳島生まれの愛弟子の進化に目を見張り「やるならいつでも」と、タイトル挑戦へ機は熟したと明言。無敗のホープが試されるときは近づいた。

文/藤木邦昭 写真/馬場高志

PICK UP注目の記事

PICK UP注目の記事



RELATED関連する記事