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2021-05-19

【ボクシング】注目の王座統一戦。豊嶋vs.別府、明日ゴング!

身長は豊嶋(左)が177cm、別府は172cm 写真提供_帝拳ジム

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 東洋太平洋王者・豊嶋亮太(25歳=帝拳)対WBOアジアパシフィック王者・別府優樹(30歳=久留米櫛間&別府優樹)のウェルター級王座統一戦12回戦が明日20日、東京・後楽園ホールで行われる。19日、前日計量を無事に通過(豊嶋はリミットの66.6kg、別府は66.3kg)した両選手がリモートで会見。ともに初防衛&王座統一を誓った。

「いちばんは勝つこと」と豊嶋 写真提供_帝拳ジム
「いちばん重視するのは勝つこと」と豊嶋 写真提供_帝拳ジム

 肩書きが人を作る。「自分がチャンピオンであるということで、絶大な自信を持っています」と穏やかに語る豊嶋の表情は、それに満ちていた。
 1月に、技巧派王者・長濱陸(角海老宝石)からダウンを奪って3-0判定勝利。強豪クドゥラ金子(本多)を破って王座を獲得していた長濱を、明白に下しての勝利だけに、周囲の評価もグンと上がった。
 トレーニングも充実している。29日(日本時間30日)、アメリカ・ラスベガスでライト級王座返り咲きを狙う元世界3階級制覇王者の同門、ホルヘ・リナレスを中心に、「130ラウンド」(豊嶋)のスパーリングを行ってきた。「ホルヘさんから、攻防に関してたくさん学びました。それを吸収して、いかに自分のものにできているか」。早く試したくて、うずうずしているといった様子だ。

 当初は今月6日に開催される予定だったが、緊急事態宣言発出にともない、2週間延びたが、「(試合では)そううまくいかないと思って、良くない状況からいかに勝てるように運ぶか。そこを考えられるようになった」と収穫を得た。

「別府選手は攻撃能力が高い。いちばんは勝つこと。いい試合をするのは二の次、三の次。そしてチャンスがあれば、そこで決着をつけられれば。12ラウンド戦って勝つ。その練習はしてきた」と、長期戦を想定している。また、『ダイナミックグローブ』興行の栄えある“600回記念”のメインを飾ることについて、「光栄なこと。つくづく運がいいです」と笑みを浮かべた。

「ダメージを与えてKOで勝つ」と別府 写真提供_帝拳ジム
「ダメージを与えてKOで勝つ」と別府 写真提供_帝拳ジム

「リミットぐらいかなと思ったけど、300g落ちてました」と飄々と語る別府は、「いつもよりリカバリーも早くてバッチリです」と、日焼けした浅黒い肌の中、ギラリと目を光らせた。

 王座を獲得したのは2019年12月。元日本王者・矢田良太(グリーンツダ)との王座決定戦は、“歴史に名を刻む激戦”となった。5度のダウンを奪われた別府だったが、10回に大逆転のレフェリーストップに。“九州のタイソン”の異名をとる豪打を爆発させたかたちだ。

 しかし、コロナ禍の中、地方ジムというハンディも重なり、予定された防衛戦は中止の憂き目に見舞われた。「もともと、スパーリングはそんなにこなせないんですが、出稽古も行けないので、ジムの選手とマスボクシングを中心に」。それを含めたスパーは50ラウンド程度だったという。
 それでも「サウスポーの選手だったら、1度もサウスポーと練習できないまま臨んでいましたが、今回は豊嶋選手がオーソドックスなので」と意に介さない。さらに、水泳、フィジカルトレーニング、瞬発系トレと、“いまできること”を黙々とこなし続け、「ジムワークも含め、練習内容を見つめて、自分自身で理解して取り組めた」。

 地方に居がちな力任せのパワーファイターではなく、俊敏に動くことのできる器用さを持つ。「豊嶋選手は体が大きく、フィジカルが強いイメージ。でも、体格的な問題はない。踏み込み、一瞬のスピードで勝負したい。ボクシングの組み立ては豊嶋選手が上手いので、自分はいままでやってきたスタイルで、ダメージを与えてKOしたい」と言い切った。

豊嶋:16戦13勝(8KO)2敗1分
別府:23戦21勝(20KO)1敗1分

 なお、試合の模様はCS日テレG+で前座開始の午後5時から生中継される。

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