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2021-06-10

【アメフト】RB李卓がCFLアルエッツと契約「プロとしてのスタート、楽しみです」

CFLアルエッツと契約をしたRB李卓=2020年12月、撮影:小座野容斉

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アメリカンフットボール、オービックシーガルズのRB李卓が、6月9日、カナダのプロフットボールCFLモントリオール・アルエッツと契約を結んだ。オービックのチーム公式サイトと、李卓本人のSNSアカウントで発表された。李卓は、4月中旬に開催された、CFLのグローバルドラフト(カナダ人と米国人以外の各国の選手が対象)で、アルエッツに3巡24位で指名されていた。

 李卓はSNSなどで「モントリオールでプロフットボーラーとしてのキャリアをスタートできることが楽しみです。素晴らしいチャンスに感謝し、チームの優勝に貢献できるよう、力の限りを尽くします。」と抱負を発信した。

 李卓は今季、NFLの世界的な選手育成システム「IPPプログラム(International Player Pathway Program)」候補生に日本人として初めて選ばれ、1月末に渡米、トレーニングを重ねてきた。IPPプログラムの最終4人には選出されなかったが、元ペイトリオッツ人事担当副社長のスコット・ピオリ氏から何度も高い評価を受けたこともあり、UDFA(ドラフト外FA)などでのNFLチームへの入団可能性を探っていた。

 NFLは、夏季キャンプ前の重要な練習となるミニキャンプを6月第2週から各チームが始めている。

 一方でCFLは、新型コロナウィルス感染症のカナダにおける感染状況が4月にピークとなったため、6月中旬の開幕予定を2カ月遅らせ、8月5日開幕の予定だ。シーズン前のキャンプは7月上旬から開始されることになっており、NFL参加の可能性を探るか、CFLと契約するか、決断を迫られていた。

 CFLは、日本のXリーグや欧州など、米国以外の各国と2019年11月にパートナーシップを結んでおり、グローバルドラフトで指名された36選手を含む海外からの45選手が、グローバル枠として、1チーム5人ずつ全9チームに所属する。5人の内訳は正選手(ロースター)契約が2人、練習生が3人となる。

 李卓が契約したアルエッツには、LB山岸明生(富士通)も在籍することになる。同学年で、日本ではチームもポジションもライバルの2人が、呉越同舟で栄光を目指す。

 CFLが、グローバルドラフトに向け昨年1月に日本で開催した地域別コンバインでは、李卓はランだけでなくパスキャッチやブロックなども含め力強い動きを披露。選考に当たったCFLの関係者から高い評価を受けていた。

 李卓は、CFLが昨シーズン中止となったため、オービックでプレー。ジャパンXボウルでは、宿敵・富士通を相手にラン111ヤード2タッチダウン(TD)、パス3キャッチ21ヤードの活躍で、MVPになるなど、7年ぶりの日本一に大きく貢献した。

 <モントリオール・アルエッツ>

 1946年創設だが、1980年代にチーム名などが変わった末に、1987年に消滅した。現在のチームはCFLが米国にフランチャイズを増やした際に誕生したボルティモア・スタリオンズが1996年に移転し、旧チーム名を復活させた。スタリオンズの移転は、当時のNFLブラウンズがクリーブランドからボルティモアに移転することが決まったために、押し出された形となったもの。
 CFL史上最高のQBアンソニー・カルビロがオフェンスリーダーとなった2000年代はプレーオフの常連となり、王座決定戦「グレイカップ」にも度々出場した。カルビロはパス通算79816ヤードで、CFL史上1位。北米プロリーグのQBとしても、2020年終了時点でNFLのドリュー・ブリーズに次ぐ2番目の記録を保持している。
 しかし、カルビロが引退後、低迷期が続き、NFLから元パッカーズのマイク・シャーマンをHCに招聘したが5勝13敗に終わるなど、4年連続で負け越した。2019年には、カレッジフットボールのオレゴン大などで活躍した若手バーノン・アダムスがエースQBとして定着、久しぶりに勝ち越してプレーオフにも進出した。
 CFL王座を決めるグレイカップには旧チーム時代に4回、新チームになってから1回優勝している。本拠地はパーシバル・モルソン記念スタジアムだが、収容人員が2万人台と少ないため、プレーオフなどではオリンピックスタジアムを使う。
背番号13が永久欠番となり、スピーチする元アルエッツQBのアンソニー・カルビロ=Photo  by Getty Images
背番号13が永久欠番となり、スピーチする元アルエッツQBのアンソニー・カルビロ=Photo  by Getty Images

【小座野容斉】

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