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2021-06-27

【日本選手権】熱すぎる男子3000m障害! 三浦は日本新、山口、青木も標準突破で3人そろって五輪へ!

転倒後に驚異のスパートで日本新をたたき出した三浦 写真/毛受亮介

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記録ではなく勝負に徹した山口と青木

 山口は今年5月、三浦が日本記録を出した東京五輪テスト大会のレースで2位。五輪参加標準記録にあと0秒39に迫る8分22秒39を出していた。この日は三浦、青木の背後で勝機を伺いながらレースを展開。最後の三浦のスパートに屈したものの、8分19秒96で見事に五輪標準を突破し、代表を決めた。

「最後の1周でラストスパート争いに加わりたいと思っていたので、思い描いていたレースができました。優勝すれば標準記録は突破できるだろうと思っていたので、(途中の)通過タイムは気にしていなかったです」と、記録狙いではなく、勝負に徹したと振り返った。

 城西大出身の29歳。大学1年時の2010年世界ジュニア選手権3000m障害に出場した経歴を持ち、その後も長距離・駅伝と並行して国内トップレベルで活躍してきた。なかなか世界選手権やオリンピックには届かなかったが、この2年、三浦の台頭と歩を合わせるかのように、成長を遂げてきたベテランである。

 すでにオリンピックのイメージができているとのこと。代表に決まった感動は一瞬で過ぎ去ったと話し、前を見据えた。

  三浦とともにハイペースな展開をつくった青木は8分20秒70の3位でこちらも代表内定。「普段はプランを考えてレースに臨んでいますが、今日は勝つことだけを考えて先頭が見える位置で走り切ることを考えました。優勝を第一に考えていてそこに及ばなかったので、(内定に決まった)うれしさはありますが、悔しい気持ちも結構あります。」とこちらも優勝狙いだったと強調。決まった瞬間は熱いものがこみ上げてきたというが、レース後は冷静な表情を見せた。

 青木は実業団2年目の24歳。法政大時代から日本選手権でも上位に食い込む活躍を見せていたが、Honda入社以降もレベルアップし続けている。当初は2024年のパリ五輪で戦うことを目標としていたが、予定より1大会早く大舞台を踏むことになった。
「東京五輪ではまずは世界で戦う経験をして、3年後に向かいたい」


3人そろって東京五輪の大舞台に臨む(左から青木、三浦、山口) 写真/中野英聡

 昨年から活況を呈する男子3000m障害は、これで3人の代表が決まった。三浦の存在はもちろん大きく、現時点で彼が日本のエースであることは間違いない。そしてその若き日本記録保持者に立ち向かい、優勝を狙ったことで二人も代表の座を手繰り寄せた。東京五輪では日本を代表して戦うが、ライバル関係は今後も続いていくだろう。日本のこの種目のレベルがまだまだ上がることを予感させるレースだった。

文/加藤康博

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