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2021-06-29

【アーカイブ】1964年の聖火ランナー全掲載 神奈川編 開会式後に行われたもう一つの聖火リレーの地

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今大会の聖火リレーは43個目の都道府県となる神奈川県につながれている。1964年大会の聖火リレーで神奈川県は第2コースで77名、第1コースで9名、合わせて86名の正走者が聖火をつないだ

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3月25日、福島県からスタートしたTOKYO2020の聖火リレーはいよいよカウントダウン隣、43個目の都道府県となる神奈川県につながれた。世は新型コロナウイルスとの戦いの途上、それでもオリンピックのシンボルが日本全国、希望の道をつないでいく。

さて57年前、日本で初のオリンピック開催となった1964年東京大会の聖火リレーの全正走者名簿が、当時小社が発行した『スポーツ・マガジン』10月号に掲載されている。

1964年9月9日、鹿児島県、宮崎県、北海道の3カ所からスタート(北海道スタートの聖火は青森県で二手に分かれた)し、10月10日の最終ランナー坂井義則氏まで、その数、全4341人。これはそれなりに貴重な資料だろう。


1964年10月に発行された『スポーツマガジン10月号』の表紙。ここに聖火ランナー(正走者)4341人の全リストが掲載されている


57年前の聖火リレーは4つのコースに分かれて日本国中を巡り、皇居前で一つにまとまって国立競技場まで繋がれた

インターネットという新たな情報伝達ツールが全盛を迎えている今、57年の時を経て改めて、紛れもなく1964年東京オリンピックの一部を彩った聖火ランナーたちの名前を、歴史と記録に刻み直すことが当社の使命であると考えた。

今年の聖火リレーが走るタイミングに合わせて、「57年前の聖火ランナー(正走者)」の名前を、都道府県別にリレー方式で刻んでいくこの連載。

第43回目の今回は「神奈川県」。

1964年の聖火リレーで神奈川県は2つのコースの経由地となっていた。一つは九州からスタートし、四国を経由して本州の太平洋側を走ってきた第2コース。もう一つは同様に九州からスタートし、本州の日本海側を通ってきた第1コースだ。

第2コースは、1964年10月6日に箱根町で静岡県から聖火を受け継ぐと、箱根の山を下って小田原市に入り、ヨット競技の会場でもあった藤沢市を経由し、鎌倉市、横須賀市、横浜市、川崎市とつながれ、8日についに東京都へと聖火が渡った。

第1コースは、第2コースに1日遅れて10月7日に山梨県との県境にある小渕峠で聖火を受け継ぐと、県内北部わずか9区間をリレーし、こちらも8日に東京・八王子市へとつないだ。

こうして東京都に受け継がれた聖火リレーは、ご存知の通り10月10日、国立競技場の聖火台へと点火されて大団円を迎えたわけだが、実はこの後、もう一つの聖火リレーが行なわれていた事実はあまり知られていない。

開会式の翌日である10月11日、国立競技場の聖火台から分火された聖火は、ヘリコプターによって神奈川県藤沢市の相模工業学園(現・湘南工科大学)のグラウンドに運ばれ、そこからヨット会場となった江ノ島までの約5.5キロを5人の聖火ランナーによってリレーが行なわれたのだ(小誌には残念ながらこの分火リレーの走者名簿は掲載されていなかった)。

江ノ島に到着した聖火は、桟橋からボートに乗って中央防波堤に造られた聖火台まで運ばれ、夕闇にもう一つの聖火が灯された。

57年前に神奈川を駆け抜けた聖火ランナーの正走者86名は、こちらだ。
※氏名は『スポーツ・マガジン 10月号』に掲載された情報通りです。

 
1964年東京オリンピック聖火ランナー
【神奈川県】

1964年10月6日〜8日 第2コース 77名

1 鈴木 康男
2 平井 康久
3 望月 正彦
4 八亀 勇二
5 矢作 高広
6 松井 秀明
7 松本 公則
8 松崎 朝夫
9 高橋 良治
10 松川 高一
11 宝子山 正二
12 須藤 正志
13 上村 孝正
14 平岡 靖之
15 中井 勤
16 森谷 嘉之
17 下田 正治
18 内藤 昇
19 代田 旻
20 大曾根 洋佑
21 柳川 清春
22 井上 良光
23 黒田 義夫
24 仲川 三郎
25 内海 真佐雄
26 内海 三郎
27 大木 靖夫
28 新藤 忠
29 篠田 輝雄
30 笹尾 一
31 池田 明朗
32 小俣 久
33 尾上 英雄
34 長谷川 隆司
35 市川 森生
36 白木 清八郎
37 瀬下 潔
38 金井 正志郎
39 浅岡 邦夫
40 高橋 健雄
41 蝦名 建男
42 森 広人
43 石井 条男
44 松沢 和通
45 鈴木 正和
46 根岸 宏治
47 中村 正臣
48 松平 乗美
49 鈴木 応二
50 池田 善生
51 田中 太吉
52 根岸 光治
53 清水 正脩
54 北条 恒光
55 榎本 敏夫
56 清水 明徳
57 陣世 史男
58 島田 武夫
59 森岡 昇
60 嫁兼 敏和
61 小山 淳
62 大下 孝之
63 手島 章
64 太田 徹
65 木村 泰司
66 斎藤 信彦
67 鈴木 武男
68 長谷川 勝巳
69 榎本 祥一
70 下山 高志
71 桑田 忠男
72 広井 重雄
73 田中 正勝
74 斎藤 治雄
75 服部 和則
76 鈴木 圀明
77 浅田 伸二


1964年10月7日〜8日 第1コース 9名

1 加藤 義光
2 今成 三干雄
3 佐々木 康之
4 梶野 忠一
5 小林 敬三
6 井草 浩
7 石井 一弘
8 本橋 幸光
9 尾崎 喜久雄



次回の1964東京五輪聖火ランナー全リストは7月1日に「千葉県編」を掲載予定です。

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