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2021-07-25

競泳日本代表CLOSE UP 中村克 「100m自由形でメダル争いに加わりたい」

4月の五輪選考会を経て33人が選出された東京五輪の競泳日本代表。3人の選手をクローズアップする。3回目は自由形の中村克(イトマン東進)。※スイミングマガジン2021年7月号掲載記事より抜粋

 いまでこそ、瀬戸大也が個人チームを立ち上げその認知度が上がったが、自らコーチを選任し、自分に合った強化を遂行してきた先駆者は中村克ではないだろうか。50m平泳ぎの元短水路日本記録保持者として活躍し、高校の1学年先輩でもある岡島佑樹氏をコーチに迎え、100m自由形で世界と戦うことを目標に突き進んできた道が大きな開花のときを迎えている。

「短距離が得意で僕と近い感覚の持ち主。こだわってやってきた人なので、ウエイトトレーニングも水中練習も感覚を密にすり合わせて行なっています。泳ぎの動画も随所で撮影し、改善点を洗い出して修正、を繰り返すことで泳ぎの精度が高まっています。コーチは大変だと思いますが、おかげですごく充実しているんです」

 高みを見すえ、第一人者としての自覚を持ち、自らを律することができる中村だからこそ、成功している方法であると言えるだろう。

「日本の指導法は確立されつつありますが、それが全員に当てはまるわけではない。だからこそ、自分の感覚を大事に、それを最優先にできる方法でやっていきたい。信頼できる人と妥協なくできていることに感謝しています」

 そんな独自のスタイルの成功形を示す東京五輪は、いわばリオ五輪のリベンジともいえる。リオ五輪では、最初の種目の400mフリーリレーの第一泳者(正式計時)で47秒99の日本新をマークしたものの、4日目に臨んだ100m自由形で48秒61かかり予選落ちを喫している。

「リオ五輪は悔しさで終わってしまった。だから今回は、フリーリレーから全開で、さらに最終日まで突っ走っていけるように準備したい。個人の100m自由形では、47秒中盤から前半を狙ってメダル争いに加わりたいです」

 リオ五輪と違い、100m自由形での個人の派遣標準を突破して乗り込む東京五輪。二人三脚で歩んできた完成形を見せる舞台にもなる。

 
PROFILE なかむら・かつみ
◎1994年2月21日生まれ、東京都出身。身長183cm、体重80kg。血液型はB型。武蔵野高→早稲田大。現在、(株)ナガセ勤務、イトマン東進所属。担当コーチは岡島佑樹。
【自己ベスト】50m自由形21秒87(2018年きららカップ)、100m自由形47秒87(2018年コナミオープン)
【2021年日本選手権成績】50m自由形21秒97/1位、100m自由形48秒23/1位
【日本代表歴(長水路主要国際大会)】2016、2021年オリンピック、2015、2017、2019年世界選手権、2014、2018年アジア大会、パンパシフィック選手権、2013、2017年ユニバーシアード大会

文◎桜間晶子 写真◎小山真司

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