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2021-07-27

【柔道】「思いきっていきたかったが、結果的に慎重になりすぎた」優勝候補の田代未来、リオのリベンジならず2回戦で無念の敗退

頂点を目指した田代だったが、2回戦で無念の一本負けを喫した(写真/JMPA)

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女子63kg級

田代 未来[コマツ]

2回戦敗退

 リオデジャネイロに続いて女子で唯一人、2大会連続でオリンピックの畳を踏んだ田代。5年前は3位決定戦で惜敗しただけに、今大会に懸ける思いは誰よりも強かった。真摯に柔道と向き合って技量を高めるとともに、自らの内面と真正面から向き合い、意識改革を図って精神面でも逞しさを増していただけに早期敗退は、まさに想定外の出来事だった。

 1回戦は堅実な勝利だった。レンシャル(イギリス)の右奥襟からの足技や担ぎ技をかわし、上から抑えて防御姿勢を強いる。その後、相手の焦りを誘って掛け逃げで2つめの「指導」を付け、2分24秒に内股で「技あり」。そのまま勝者のコールを受けた。

 続く2回戦は、オズドバブラッヒ(ポーランド)を釣り手で威圧し、左足で追う。だが、ここからやや膠着状態に。両者消極「指導」の後、相手の思いきった小内巻込に遭い、いったんは「技あり」に止めたかと思われたが、映像検証の末に「一本」。世界ランキング21位、33歳のベテランに対して無念の敗戦となった。

 リオの悔しさを晴らして最高の結果を手に入れるために、間断なく努力鍛錬を積み重ねてきた田代。現時点での失意の大きさは計り知れないが、これまでの濃厚なキャリアは決して色褪せない。世界トップクラスの自信と矜持を失わず、捲土重来を期してほしい。

 ◎田代未来のコメント

「‎今まで何をしていたんだろうという気持ちは強いです。今日まで、できる限りの練習に全力を尽くしてきましたが、これが現実です。私が弱かったということです。試合を期待して準備してきたのですが、試合中はリラックスしていなかった。挑戦者として思いきっていきたかったのですが、結果的に慎重になりすぎたと思います」‎

1回戦は内股「技あり」で快勝。順調な滑り出しを見せた田代だったが、次戦で行く手を阻まれた(写真/IJF)
1回戦は内股「技あり」で快勝。順調な滑り出しを見せた田代だったが、次戦で行く手を阻まれた(写真/IJF)

◎田代未来/東京五輪全成績

1回戦 ○(技あり)△ レンシャル(イギリス)
2回戦 △小内巻込○ オズドバブラッヒ(ポーランド)
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