男子100kg超級原沢久喜[百五銀行]
5位 リオ五輪決勝で敗れてから5年間、「打倒リネール」を目標に掲げて柔道に向き合ってきた原沢。両者が勝ち上がれば決勝で対戦するはずだったが、先にリネールが準々決勝で姿を消すというまさかの展開。
原沢は初戦、韓国のキム・ミンジョンにてこずりながらも大内刈で勝利。準々決勝ではハーモ(ウクライナ)に粘られたが徐々に主導権を握り、最後は得意の内股で一本勝ち。迎えた準決勝の相手は19年世界王者のクルパレク(チェコ)。序盤は原沢が組み勝つ場面が多かったが、クルパレクのうまさに技に入ることができず延長戦へ。そして3分59秒、膠着状態で一瞬動きが止まったところに払腰に入られ、原沢は場外に体側から落ちた。
そして3位決定戦に回った原沢の相手は、なんと敗者復活戦を勝ち上がってきたリネール。原沢は5年越しの想いを最後の試合にぶつけたが、リネールのメダルへの執念が勝り、あと一歩表彰台に届かなかった。
◎原沢久喜のコメント「ここまでいろんな人に応援してもらって、いろんな人に背中を押してもらって、この舞台に立つことができました。その中で結果で恩返しできなかったことが、とても悔いが残ります。(クレパレク戦は)もっとできることがあったかもしれないですけど、とにかく今は悔しいという気持ちだけです。自分なりにここに向けての人生の決断をして、いろんな人に応援してもらって、本当に幸せだったなと思います」
原沢は3位決定戦でリネールと対戦するも、終始リネールのペースでリオのリベンジを果たすことはできなかった(写真/GettyImages)◎原沢久喜/東京五輪全戦績2回戦 ○(技あり)△ キム・ミンジョン(韓国)
3回戦 Ⓖ ○内 股△ ハーモ(ウクライナ)
準決勝 Ⓖ △(技あり)○ クルパレク(チェコ)
3位決定戦 Ⓖ△指 導 3○ リネール(フランス)