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2021-08-11

【ボクシング】吉野修一郎:「アピールし続けるしかない」。明日、日本ライト級王座V7戦

明日の試合を控え、吉野(左)、仲里とともに計量は一発でパスした

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 12日に東京・後楽園ホールで行われる日本ライト級タイトルマッチに出場するチャンピオンの吉野修一郎(三迫)と挑戦者10位の仲里周磨(ナカザト)は11日、計量をともにパスした。その後、両者はオンラインによるインタビューに応じた。吉野は「海外で戦うという念願をかなえるために、アピールし続けるしかない」と決意を語っている。

 吉野が保持しているタイトルは東洋太平洋、WBOアジアパシフィックと日本。今回は日本だけのタイトルマッチになるが、勝てば7度目の防衛にもなる。このところ、安定感にあふれた戦いを続けている吉野は、もっと上を目指したいという気持ちを隠そうとはしなかった。「こういう(パンデミック下の)状況だから仕方ないんですが、とにかく海外で戦いたいんです」。相手は誰でも構わない。たとえばテオフィモ・ロペスでもワシル・ロマチェンコでも。「戦えるのならだれでも」。その念願をかなえるためには、置かれているいる立ち位置をもっとも大事にしなければいけないのも理解している。

「(仲里は)スピードがあって、パンチもあって、勢いもある。とくに右パンチは強いと聞いています」

 それでも、格の違いは明らか。「圧倒して勝ちたいが、これだけはやってみないとわからない」。先を急ぎたがる自分をどう抑えきれるかが。この試合のカギにもなりそう。

 仲里にとっては、ひとつの冒険でもある。ランク10位から目指す頂点へのアタック。しかも、ライト級にウェイトを上げて、初めての試合がまた初めてのタイトルマッチになるのだ。

「(スーパーフェザー級で戦った)この間の試合では足がつったりして。ライト級ならいいパフォーマンスができると思います」

 もともと体格に恵まれているので、新しい階級でもパワー負けしない自信もある。ジムでのスパーリングはウェルター級の同僚を中心にやってきて、さらに自信を深めた。

 父親で会長の繁氏は元東洋太平洋チャンピオンで、世界にも3度挑戦した名選手。爆発力を秘めたファイターだった。

「チャンピオンになる時が来たと(繁氏から)言われてますが、気負わずに戦いたい。そして、自分のスタイルで戦います」

 距離をとって右ストレート、ときに左フック。「いろんなパターンを持っています」。

 吉野とは以前、軽めながらもスパーリングをした経験もある。「クセはわかっているつもりです」

 仲里が本来のボクシングができたなら、吉野の高い総合力にも迫れるかもしれない。楽しみな戦いになりそうだ。

写真◎三迫ジム提供

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