米プロフットボール・NFLは現地10月4日(日本時間5日)に、カリフォルニア州ロサンゼルスで第4週のマンデーナイトゲーム、ロサンゼルス・チャージャーズ対ラスベガス・レイダースの一戦が行われ、チャージャーズがレイダースを制して3勝1敗とした。レイダースも3勝1敗となった。(写真はすべて Getty Images )
ロサンゼルス・チャージャーズ○28-14●ラスベガス・レイダース(2021年10月4日、SoFiスタジアム)
【得点経過】
チャージャーズ 第1Q 残り8分01秒 TEドナルド・パーファム4ヤードTDパス←QBジャスティン・ハーバート(キック成功)
12プレー75ヤード, 6分59秒 [0-7]
チャージャーズ 第2Q 残り4分16秒 TEジャレッド・クック10ヤードTDパス←QBハーバート(キック成功)
6プレー80ヤード, 3分35秒 [0-14]
チャージャーズ 第2Q 残り0分29秒 RBオースティン・エケラー14ヤードTDパス←QBハーバート(キック成功)
9プレー69ヤード, 2分15秒 [0-21]
レイダース 第3Q 残り9分01秒 WRハンター・レンフロー10ヤードTDパス←QBデレク・カー (キック成功)
11プレー78ヤード, 5分59秒 [7-21]
レイダース 第3Q 残り1分44秒 TEダレン・ウォーラー3ヤードTDパス←QBカー(キック成功)
6プレー81ヤード 2分55秒 [14-21]
チャージャーズ 第4Q 残り5分20秒 RBエケラー11ヤードTDラン(キック成功)
10プレー58ヤード, 5分18秒 [14-28]
弾むように走り回ったRBエケラー

チャージャーズがAFC西の地区内対決で、全勝のレイダースをねじ伏せた。
パス21/34、196ヤード、2TD1INTのカー。25/38、222ヤード、3TDのハーバート。カーのインターセプトは14点を追う第4Qの後半で出たもので、2人のQBのパスに勝敗を分けるほどの大きな差があったわけではない。
両チームのオフェンスを分けたのは、ランニングゲームだった。レイダースのランは18回48ヤード、チャージャーズは34回168ヤード。ランによるファーストダウンはレイダースが2回、チャージャーズは11回におよんだ。
チャージャーズのランゲームの主役となったのが、26歳のRBエケラーだった。決して大きくはないが、ゴムボールが弾むようにフィールドを走り回った。前半に太ももを痛め、治療を受ける場面もあったが、元気にプレーに復帰した。
この日は、ランはキャリアハイとなる117ヤード、パスレシーブは28ヤードを記録した。ラン100ヤード越えは2019年以来2度目。ランとパスで1本づつ決めたTDは、いずれも貴重な追加点だった。
大学はディビジョン2のウエスタンコロラド大。大活躍したとはいえ、全米レベルでは、ほぼ無名の存在だった。大学別のNFLスカウト向けイベント、プロデイで、垂直跳び103センチ、立ち幅跳び325センチを記録して注目され、2017年春にチャージャーズにドラフト外で入団した。
初年度のサマーキャンプから頭角を現し、名門校出身のカレッジスター選手たちに競り勝って開幕ロースター入り、その後も着実に力を付けてきた。

高校から大学に進学する際には、大学のリクルーターの前で、フットボールではなく、174センチの身長で、バスケットのダンクシュートを決めたのが、アピールになったというエピソードもある。
2019年にはパスレシーブで993ヤード、昨シーズンは負傷で6試合を欠場しながら、ラン530ヤード、レシーブ403ヤード。NFL史上3人しかいない、ラン・レシーブの双方で同一シーズン1000ヤードを達成する可能性すら持った万能RBのエケラーは、2年目の若いQBハーバートにとっても心強い武器となる。
第3週は、AFC最強と目されているチーフスを撃破し、この日は戦闘を走るレイダースを破ったチャージャーズ。AFCでは目を離すことができない存在になってきた。
