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2021-10-19

NOAHの練習生が半年で3→1人になった理由を道場長の清宮海斗に直撃!「ファンのみなさんに心配をかけてるかもしれませんが…」【週刊プロレス】

NOAH道場長の清宮海斗

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 今年4月18日、後楽園ホール大会でNOAHはリング上から3人の練習生を紹介した。半年の月日が流れて、10月17日のNOAH特設アリーナ(神奈川・クラブチッタ川崎)大会でセコンド業務をおこなっていた練習生は1人だけ。現在、NOAHの道場長を務めている清宮海斗に新弟子事情について聞いた。

 NOAHは昨年11月28日、練習生の公開オーディションを開催。佐々木洋輔(ささき・ようすけ)、小川晴斗(おがわ・はると)と1名が合格した。1名は入門してすぐに退寮。今年4月に高校を卒業した佐々木、小川が入門して、昨年1月に入門した太田啓介を加えると練習生は3人になった。

 今年8月に新たに小澤大嗣(おざわ・たいし)が入門したが、太田が退寮。NOAHでは入門から1年半以内にデビューするという決まりがある。太田はそこにたどり着く見込みがなかった。

「太田は基礎体力を初期の段階から作り上げていかなきゃいけなかったんです。そこに時間がかかりすぎてしまいました。今年の夏前にようやく受け身の練習に入ったのですが、彼は受け身の習得にも非常に時間がかかりました。これだけ時間がかかったのは彼だけの責任でなく、道場長のボクの責任でもあります」

 プロレスは入門すればデビューが約束されるような甘い世界ではない。NOAHでは練習生になると合宿所で生活しながら、道場で腕立て伏せ、腹筋、スクワット、首の柔軟、スパーリング、ランニングなどトレーニングをみっちりとおこなう。基礎体力が備わった後は受け身だ。

「プロレスの受け身は特殊。できる人はすぐできるけど、できない人は時間がかかる。個人差がかなりあります。どちらにせよ、最初が肝心。腕や足のちょっとしたズレがあると次のステップに進めないし、のちのち修正できなくなる。一度できたとしても、翌日できなかったら、また最初からやり直し。細かいけど、基礎がしっかりできなければ応用もできませんから」

 日本プロレス界保守本流のNOAHは受け身を特に大切にしている団体。その習得はポテンシャルやセンスが大きく左右するが、最低限のレベルに達しなければデビューにたどり着くことはできない。

 もちろん過酷な練習だけあって、ケガの危険も伴う。清宮も練習生時代に肋軟骨を骨折して1カ月休んでいた経験もあるが、この夏に佐々木と小川が負傷。現在は安静にしている。

「佐々木は受け身の練習中に脳震とうを起こしました。病院で検査した結果、完全に治るまでは練習禁止。大会に帯同させず、合宿所で休養しています。小川はスパーリングで左手首を骨折してしまって、練習はもちろん、セコンド業務もできないので、鹿児島の実家に一時帰省中です。リハビリができるようになったら戻ってくることになっていて、帰ってくる日も決まっています。いろいろ重なってしまってファンのみなさんに心配をかけてるかもしれませんが、2人とも退寮したわけではないので、ご安心ください」

 佐々木&小川がケガで大会に帯同ができない中、現在は小澤が1人でせっせとセコンド業務などに励んでいる。小澤は身体能力に優れ、入門した時点で基礎体力が備わっており、メニューも次々とクリア。デビューに向けて着実に歩を進めているが、こんな壁も…。

「小澤はまだ入門してまだ2カ月ちょっと。プロレスの練習生は先輩たちとの信頼関係も必要なんです。上の人たちに『コイツ、ちゃんとやってるな』って認めてもらわなければいけない。先輩たちからの信頼を得るためにはしっかり練習して、セコンドでキビキビ動くしかない」

 どの世界でも同じだが、新人が組織にとけ込むには時間がかかる。先輩たちに覚えてもらって練習を見てもらえるようになることも練習生にとって大きなハードルの一つなのだ。

「練習が厳しいのは当たり前。入門しても1日、2日で辞めちゃう人もいますし、受け身で脱落する人もいますからね。でも、過酷な新弟子生活を乗り越えてプロレスラーとしてデビューできれば、やる気次第でどこまででも夢を追いかけられます。今のNOAHにいる3人はポテンシャルが高いと思います。小澤は身体能力、佐々木は練習に取り組む姿勢の誠実さ、小川はバネというそれぞれ特徴もある。がんばってデビューまでたどり着いてほしいです。

 一番ちゃんとプロレスを教えてもらえるのはNOAHです。小川良成さん、丸藤正道さん、杉浦貴さん、潮崎豪さん…プロレスの伝統を受け継ぎ、守り続けてくれた先輩たちがいますからね。そんな先輩たちから教わったことは間違いなく財産になります。さらに今のNOAHはボクがうらやましいぐらい素晴らしい環境が整っています。過去最高のNOAH道場チームだと言ってもいいんじゃないでしょうか」

 清宮が入門した2015年からNOAHは運営会社が3度替わり、道場もディファ有明から埼玉県さいたま市に移転。激動の中でプロレスラーとして成長を遂げてきた。昨年1月にサイバーエージェントグループ入りして、サイバーファイトが母体となったことで経営が安定。いらぬ心配をしないでデビューに向けて練習に取り組める。

 清宮の後は2017年8月に宮脇純太、2018年9月に稲村愛輝、2018年12月に岡田欣也、2020年10月に矢野安崇と順調に新人がデビュー。上昇気流が止まらないNOAHは若手戦線も充実しており、現在の練習生たちがデビューすれば、その勢いがさらに加速されることだろう。

※NOAHでは随時、練習生を募集中。詳細はNOAHホームページ(noah.co.jp/boshu/)まで。
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