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2021-10-01

完全復活のNOAH超新星・清宮海斗がイメージ一新の真意を告白「見た目の華やかさを捨てて、プロレスに専念したかった」【週刊プロレス】

黒髪となった清宮海斗

 清宮海斗が長く苦しかったスランプを抜け出して、NOAHのシングルリーグ戦「N-1 VICTORY 2021」ベスト4進出を決めた。

 Aブロックの公式戦では征矢学、杉浦貴に2連勝して、武藤敬司と引き分け。最激戦区を勝ち抜いて、決勝トーナメント進出を決めた。

「Aブロックを勝ち抜いたといえども悔しいですね。これが最後のチャンスだと思って挑んだので。今後シングルマッチをすることがあるのかなって試合前に考えたんですね。もう次のチャンスはないだろうなって。でも、この勝ち点1はものすごく大きい。武藤敬司と引き分けた1点。これを大事に握りしめたまま、残り2戦闘っていこうと思います」

 武藤とのシングルはこれで3度目。過去2度は敗れて、今回こそは初勝利をつかむという気持ちでいたが、結果は30分時間切れ引き分け。またしても勝てなかったが、初めて負けなかった。もちろん悔しさもあるが、N-1決勝トーナメント進出を決めたのだから、すでに次を見据えていた。

 このN-1から黒髪&ロングタイツとなり、これまでの金髪&きらびやかなガウンというイメージを一新。“装飾”を排除したことで凛々しさが際立っている。

「あんまり周りの声を気にしないようにしていますけど、身近な家族が一番驚いてました。おばあちゃんが『今の方が好きだよ』って言ってくれました(笑)。

 N-1を迎えるにあたって、もうガウンを着るつもりはなかった。黒は素の自分というか、海外武者修行に行く前は黒でしたからね。一番は金髪とかガウンとか見た目の華やかさを捨てて、プロレスに専念したかったからです」

 清宮が変わったのは外見だけではない。2戦目の杉浦戦ではガムシャラな丸め込みで3カウントを奪取。N-1開幕前の9・3横浜のNOSAWA論外戦、9・6新宿では激しい張り手も見せた。

「自分で意識的に変えようとは思っていなくて、気持ちが試合に表れてるのかなと思います。悩んでる間に本当にさまざまな経験ができた。今はいろいろ深く考えすぎずに自然体で目の前の一戦一戦に臨むだけです」

 決勝トーナメント準決勝の相手はライバルの拳王。昨年11月以来のシングルマッチとなる。

「ボク的には拳王戦も決勝のつもりでいます。そこを勝った後にトーナメントの決勝があるとか考えて勝てる相手じゃない。いつもギリギリの勝負。9・6新宿のイリミネーションでも最後に一騎打ち状態になって負けましたけど、あの時も自分を出し尽くしました。拳王はNOAHで一番自分を知ってる選手。自分のすべてをさらけ出さないと勝てないですから」

 N-1開幕前までプロレスという奥深いジャンルの沼にはまって苦しみ、葛藤してきた。少しずつ前に進み始めたばかりでまた立ち止まるわけにはいかない。

「ようやくこのN-1から動き始めてきた。一戦一戦が大事。このまま突き進んでいきたい」

 10・3後楽園大会では決勝トーナメント準決勝の拳王戦で勝利を収めたとしても、同大会のメインイベントで中嶋勝彦vs船木誠勝の勝者との優勝決定戦が待っている。さらにN-1覇者になれば、10・10エディオンアリーナ大阪大会で丸藤正道のGHCヘビー級王座に挑む。あまりにも過酷な闘いの連続になるが、清宮は再び頂点に立つために駆け上がっていくつもりだ。

 NOAH10・3後楽園大会は前売り券が全席完売。当日券の販売もなし。当日午前11時よりインターネットTV「ABEMA」にて無料生中継される。
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