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2021-12-03

【しゅりんぷ池田のカード春秋】まさか、あの佐野が…

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BREAKING NOW

 昨年発売された2ndバージョンに「BREAKING NOW」というインサートカードが入っています。昨季ブレークを果たした選手たちを各チーム1名ずつピックアップしているのですが、DeNAからは佐野恵太が選ばれています。

 2016年に明大の佐野がプロ志望届を出した報を聞いて少し驚きました。ベストナインを2度受賞していましたが、レギュラーになったのが3年秋と遅く、ポジションも外国人選手らと競合することになる一塁だったことからプロ入りは厳しいのではと思いましたが、同年のドラフトでDeNAが9位で指名。これは当時同球団のGMを務めていた明大OB高田繁氏の情実指名だなと思いました。それが2年目の18年には代打を中心に5本塁打、翌19年は主砲の筒香嘉智(現・パイレーツ)が二番に入ったことから四番を務めるなど規定打席不足ながら打率.295をマークと戦力になってきたので感心していました。

 ところが、ラミレス監督は同年オフにMLBに転出した筒香に代わる主将&四番に佐野を指名したのです。それはさすがに荷が重いだろうと思っていたのですが開幕後も全試合で四番に座り、高打率をキープして首位打者で打点も他球団の主砲に見劣りしない数字を残していました。佐野は入団時に「目標は伯父の佐々木誠です」と述べていたのですが、本当にそのレベルまで上ってきたのですから驚きです。佐々木はダイエー時代の92年に首位打者を獲得していますが、30年近い時を経て、今度は甥っ子が戴冠を果たそうとしているのです。あの佐野がここまでの選手になろうとは……。おみそれいたしました。
(週刊ベースボール2020年10月19日号 掲載記事再編)

2020BBMベースボールカード2ndバージョン BN08 佐野恵太
2020BBMベースボールカード2ndバージョン BN08 佐野恵太

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