最多安打記録を62年ぶりに塗り替えた
今季の新人選手を特集した高級版カードセット、「ルーキーエディションプレミアム」が間もなく発売となります。
レギュラーカードでは各チーム3名がカード化されていますが、今シーズンはパでは早川隆久、伊藤大海、セでは佐藤輝明、牧秀悟、栗林良吏と1年目から大活躍を見せている選手が多く、後年に豊作年として語り継がれそうです。
開幕直後から派手な活躍で前半戦の阪神を首位戦線に導いたのが佐藤輝でした。5月28日に長嶋茂雄(巨人)以来63年ぶりとなる1試合3本塁打を放ち、8月19日には田淵幸一が持っていた球団新人の最多本塁打記録を52年ぶりに更新する23号を放つなど新人王は当確かと思われたのですが、その直後から大失速。
代わって、じわじわと評価を高めたのが牧でした。8月25日に新人選手では初のサイクル安打を達成し、9月29日にはシーズン118安打目を放って桑田武が保持していた球団の最多安打記録を62年ぶりに塗り替えます。
桑田は奇しくも牧の中大の大先輩に当たる方で、59年に現在も新人最多記録として残る(86年に西武・清原和博がタイで並ぶ)31本塁打を放ち、本塁打王&新人王に輝いた名選手でしたが、引退後球界に残らず早くに亡くなられたことから現在のプロ野球ファンにはなじみが薄い方だと思うのですが、牧の活躍でその名が再浮上したことは喜ばしい限り。
佐藤輝にしても牧にしても、その活躍で半世紀以上前の記録が掘り起こされるのですから、それだけ傑出した選手である証左なのではないでしょうか。
(週刊ベースボール2021年11月15日号 掲載記事再編)
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