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2021-11-26

【相撲編集部が選ぶ九州場所13日目の一番】阿炎、貴景勝との1敗対決を制す

足をよく前に出し突き押しで攻め込んだ阿炎が、貴景勝を押し出しで破り1敗を守った

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阿炎(押し出し)貴景勝

返り入幕の阿炎が優勝争いに絡む大活躍で、大関貴景勝との1敗対決が組まれた。過去は2勝2敗の五分。優勝戦線への生き残りを懸けた対戦となった。

立ち合い、貴景勝の手つき不十分で行司“待った”。仕切り直して立ち上がり、阿炎がモロ手突きで突き起こす。右はノド輪押しで、左から突いて押す阿炎。貴景勝はリーチの差があり、突きが届かず下からあてがってしのぐも、我慢できず左からイナして回り込んだ。

しかし、阿炎は足がよく前に出て、崩れることなく貴景勝を追い込む。さらに左へ回り込む貴景勝を突き押しで攻め込み、ついに土俵外へ押し出した。相撲界には「足で突っ張れ」という言葉があるが、それを実践できていた。

1敗を守った阿炎は、「自分の相撲が取れたんじゃないかと思います」。待ったがあったが、「集中力は切れずに当たれたのでよかった。大関の胸を借りるつもりで臨みました」と語る。

対戦にあたり、「過去の自分との相撲や今場所の大関の相撲を見て研究しました」と言う。以前は対戦相手の研究はまったくせず、感覚だけで取っていたが、「復帰させてもらってからは、相撲としっかり向き合っていかないと次のステップに進めない」と本場所中は対戦相手の対策に余念がない。

14日目は全勝の横綱照ノ富士との対戦が組まれた。さすがに千秋楽結びで当てるわけにはいかないとの審判部の判断だろう。これで照ノ富士と大関正代の取組がなくなってしまった。

照ノ富士と入れ替わる形で幕内上位にいた阿炎は、これが初対戦となる。「帰ったら横綱のビデオを見て、自分の相撲を取れるようにしっかり準備していきます」と語る阿炎。照ノ富士にとって長身の突き押し相撲はやりにくいのではないか。

全勝を守った照ノ富士は、「(相手が誰でも)土俵に上がったらやることは変わらないので。気持ちも変わりないです」と大一番に平常心で臨む。照ノ富士が勝てば6回目の優勝決定。もしも負ければ、貴景勝にも優勝の可能性が出てくる。

文=山口亜土

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