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2021-11-27

【相撲編集部が選ぶ九州場所14日目の一番】照ノ富士、新横綱から連続優勝

阿炎の強烈な突きをこらえて押し倒し、連覇を果たした照ノ富士

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照ノ富士(押し倒し)阿炎

13日目を終えて幕内の優勝争いは、全勝で照ノ富士が単独トップ。1敗で阿炎、2敗で貴景勝が追う展開。14日目は照ノ富士と阿炎の一番が組まれた。照ノ富士が勝てば、2場所連続6回目の優勝が決まる。

結びの一番となり、土俵に上がった両者。緊張感を漂わせながらも気合がみなぎる阿炎に対し、照ノ富士は平静を保っている様子。

式守伊之助の軍配が返り、立ち上がると阿炎が強烈なモロ手突きで突き起こす。照ノ富士が左手を伸ばして上手を狙うが、廻しに届かない。阿炎は右ノド輪で押し込み、左右から突きを相手ののど元に浴びせて土俵際まで追い込んだ。しかし、左ハズが差す形となり照ノ富士に抱え込まれると、左肩透かしにいくが、体勢が崩れて押し倒された。この瞬間、照ノ富士の6回目の優勝が決定。新横綱からの連覇は大鵬以来59年ぶりとなった。

まずは敗れた阿炎から。「今日は胸を借りるつもりで土俵に上がりました。廻しを取らせないようにと当たっていった」と振り返る。土俵際の左ハズ押しが、差す形になったのが悔やまれるが、「あれは横綱にはずされたと言ったほうがいいです」と照ノ富士のうまさを指摘した。スローで見るとハズ押しの段階で照ノ富士が右から抱えて引っ張り込んでいる。

最後の肩透かしの場面は、「肩透かしと言うよりも、差し手を抜きたかったんです」と説明。あと一歩まで攻め込んだいい相撲だったが、「そこが自分の弱さ。もっと厳しくいかないと」と納得はしていなかった。

一人横綱の重責を果たした照ノ富士は、「ホッとしています」と第一声。「一日一番の気持ちで、全部受けて立つという気持ちでやった」と語る。危ない場面もあったが、「みんな一生懸命勝ちにいくのが当たり前のこと。こちらも同じ気持ちでやっている」。

これで照ノ富士は年間4回の優勝。千秋楽に初の全勝優勝を懸けることになった。「毎日、一生懸命という感覚でやっている。その1日の気持ちの持ち方は落ちたときに学んだものなんで。明日も来場所につなげるように精いっぱい頑張っていきたい」と語っていた。

今年は大関復帰、横綱昇進と激動の1年だった。最後、貴景勝に勝って有終の美を飾りたい。

文=山口亜土

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