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2021-12-26

ゼウスが大阪プロレス再興第一歩に動いた! VKFが合流し、最後の王者TORUを獲得【週刊プロレス】

左からTORU、VKF川村俊之代表、ゼウス

 全日本プロレスを退団して、来年から大阪プロレス再興に動き出すゼウスが12月25日、最終興行を開催したVKFを訪れた。

 大阪を中心に15年にわたって活動してきたVKFのファイナルマッチは定アキラvsTORUのVKFキング・オブ・レッスルナニワ選手権試合。両選手とも同団体に対する思いをぶつけ合って激闘となり、最後はTORUが垂直落下式ブレーンバスター2連発で定をマットに沈め、第14代王者として最後のベルト保持者となった。

 TORUに認定書とベルトを贈呈したVKF川村俊之代表はマイクを手にし、今後のVKFの活動として、来年から映像活動を継続していくとともに、プロレスに関しては大阪プロレスに合流することを発表。その直後、ゼウスがリングに上がった。

 大阪のファンに「大阪プロレス代表取締役社長ゼウスです」と自己紹介した後、「まずはこの素晴らしいイベント(に招いていただき)ありがとうございます」とあいさつ。さらに新王者となったTORUに「おめでとう」を祝福の言葉を贈ると、「そして川村さん、承知いたしました。こんなにも素晴らしい闘いを見せるVKFがなくなるのは、とても残念なことですが、皆様、どうでしょうか? このVKFのファンの皆様のお気持ち、どうか、大阪プロレスで背負わせていただけないでしょうか?」と問いかける。

 観客から大きな拍手で回答を得ると「ありがとうございます。川村さんと力を合わせ、新しい大阪プロレス、皆で力を合わせ、そしてこのVKFの皆様方と力を合わせ、わたくしが目指すものは、日本一のエンターテインメント団体を作り上げます!」と力強く宣言した。そして川村代表をがっちり握手を交わした。

 さらにゼウスは「今日はメインイベントだけを見ることができたんですけども、本当に素晴らしい闘いで、一人の光輝く男を見つけました。TORU選手、どうでしょう、この大阪プロレスに力を貸していただけないでしょうか?」と大阪プロレスへの参加を求めた。

 マイクを渡されたTORUは、「ゼウスさん、ありがとうございます」と返したのち、まずはメインで対戦した定に感謝を述べ、「今、ゼウスさんからいただいたお話、一つひとつの言葉、心からうれしく思います。ありがとうございます。またゼウスさんが舵を取って大阪プロレスが復活することは、僕はもちろん知っております。ただ正直、少しばかり複雑な気持ちもないと言えばウソになります。僕は一度も大阪プロレスに上がったことありません。ずっと大阪では、プロレスリング紫焔、そして道頓堀プロレスと、大阪プロレスと反対の島でプロレスをさせていただきました。でも小学校、僕が4年生、5年生の時に初めてひらかたパークで見た大阪プロレス、そして今はないけど、フェスティバルゲート(デルフィンアリーナ)にあった大阪プロレス、そして道頓堀に移ってからの大阪プロレス、子どもの時から日本全国、どこの団体よりもたくさん見て育って仲間ができて、そして大阪プロレスが存在しなければ、僕がプロレスラーになることも間違いなくなかったと感じています。まさか東京に拠点を移して、こういった話をいただけるとは夢にも思ってませんでした。いろいろ自分の中で考えたんですけど、素直な気持ちは、やっぱり僕も大阪プロレスのリングに上がりたいです。ただ、僕は今までやってきたことをなかったことにするわけにもないし、このVKFのチャンピオンとして、僕は今までやってきた大阪でのレスラー人生、一つもムダにすることなく、大阪プロレスに溶け込むつもりはないです。大阪プロレスでTORUのレスリングをやらせてください。お願いします」と条件付きで参戦を承諾した。

 この言葉を受けてゼウスは、「TORU選手、ありがとう。もちろん大阪プロレスのリングで、TORU選手のこれまで貫いてきたプロレス見してください。自分も、ぜひとも対戦してみたいです」と答えた。

 そして「皆さん先ほども申し上げましたが、この大阪プロレス、TORU選手と力を合わせ、たくさんのまだ発表してませんが選手と力を合わせ、ここにいるVKFの川村社長とも力を合わせ、必ず大阪プロレスで、この大阪を、日本を、盛り上げてまいりたいと思います。皆様、どうか応援よろしくお願いしたします」と力強く語った。

 最後に「今日は、このリングに立たせていただき、ありがとうございました。川村さん、ありがとうございました。TORU選手、ありがとうございました。そして定選手もありがとうございました。今日ここで試合をしてくださった皆様も、ファンの皆様も本当にありがとうございました。最後に一言だけ、メリー・クリスマス!」と感謝を述べてリングを下りた。

 すでに水面下では参加選手獲得には動いているが、表面的にはこのスカウトによって、TORUが再興大阪プロレスの第1号選手となる。またゼウスにとっても、社長として本格的に動き始めたことを表した聖夜だった。

橋爪哲也

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