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2022-02-10

【しゅりんぷ池田のカード春秋】野球日本代表、五輪で金メダルはなるか?

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劇的な展開!

 一昨年12月に発売になったさまざまなジャンルのアスリートをピックアップした「インフィニティ」カードは、2020年がオリンピックイヤーということで過去のメダリストを収録しています。プロ野球からは27名が登場していますが、オリンピックでナショナルチーム同士が戦うようになったのは84年のロサンゼルス五輪から。日本はこの大会で優勝したのですが、これが劇的な展開だったのです(当時は公開競技)。

 五輪前年の83年のアジア大会がオリンピック予選となったのですが、台湾と戦った五輪代表決定戦で後に西武で活躍する郭泰源に完封され、0ー1でサヨナラ負け。日本の野球代表のオリンピック出場はついえたと思われたのですが、前回80年のモスクワ五輪を西側諸国がボイコットしたことに対する意趣返しで、ソ連がロス五輪への不参加を表明。出場権を得ていたキューバがこれに追随したことから出場国に空きが出て、国際野球連盟が日本に参加を要請することに。こうして漁夫の利を得て日本のロス五輪出場が決まります。

 日本は予選リーグを3戦全勝で勝ち進み、準決勝では仇敵・台湾を今度は延長10回サヨナラで下すと、決勝では開催国・アメリカを6ー3で破って優勝することとなりました。この決勝で大活躍したのが当時・明治大4年生だった広澤克実です。アメリカに1点先取された4回表に逆転タイムリー、8回にはダメ押しとなる3ランをドジャー・スタジアムのスタンドにたたき込んだのでした。日本が野球競技で金メダルを獲得したのは結局この1回限りなのです。21年の東京オリンピックで37年ぶりの金メダル獲得はなるでしょうか?
(週刊ベースボール2021年1月18日号 掲載記事再編)


BBM SPORTS TRADING CARDS INFINITY 2020 No.3 広澤克実

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