アイスリボンの取締役選手代表、藤本つかさが5月4日の現役引退を発表した春輝つくしに関して「やっぱり寂しいです」と涙した。
妹のようにかわいがってきた後輩であり、主力選手の離脱という激動に見舞われたアイスリボンを二人三脚でけん引してきた。ドロップキッカーズというタッグチームでは3度にわたってインターナショナル・リボンタッグ王座を戴冠。闘っても、常にハイクオリティバウトを繰り広げ、昨年11・13大田区ではICE×∞を懸けた激闘を展開。8度目の正直でつくしが同王座初戴冠を果たした相手が藤本だったのも運命だったのかもしれない。
そんなつくしの引退に藤本の心が動ないハズはなかった。昨年末の大量離脱の余波を受け、引退ロードが短くなってしまったことに「残念だし、悔しい思いがある」と話す一方で「そのぶん2カ月でプロレスラーつくしを濃く残してくれたらなって思うし、そこに私も関わっていけたらなと思います」。最後のドロップキッカーズ、藤本vsつくしのラスト・シングル。そのどちらも「私はやりたい」と語る藤本。
このメッセージにつくしはどう応えるのか、つくし引退ロードとともに、藤本&つくしの物語も最終章に突入した。

藤本「(妹のようにかわいがってきたつくし選手が引退を発表したが?)私の引退試合の相手はつくしって思ってたので。やっぱり寂しいです。ずっと話は聞いてましたし、今日が記者会見っていうことも知ってたんですけど、つくしの言葉で引退と聞くと、自然と涙が出てしまいました。
(残り2カ月、どんな引退ロードを歩んでほしい?)ホントはもっと早くに発表する予定だったんです。ただ、いろんなことが重なって、引退ロードが短くなってしまったことに関してはホントに残念だし、悔しい思いはあるんですけど、そのぶん2カ月でプロレスラーつくしを濃く残してくれたらなって思うし、そこに私も関わっていけたらなと思います。
(関わるというのは試合で?)そうですね、はい。タッグを組むでも、闘うでも。
(最後の藤本vsつくしのシングルもやりたい?)ラストシングルマッチはやりたいですよね。
(残り少ない時間のなかでも実現させたい?)はい、私はやりたいなと思ってます。タッグも組みたいですよ。だって、ホントに見れなくなっちゃうわけじゃないですか。引退ですから。私はけっこう前の段階で聞いてはいたので、これが最後かも、これが最後かもっていう気持ちで試合はしていたんですけど、やっぱまだ実感がないというか。

(実感がないかもしれませんが、時は流れ、春輝つくしのいないアイスリボンも否応なく訪れると思うのですが?)後輩たちに話はしているので。自分たちが引っ張らないといけないんだっていう自覚は強くなってると思います。千春さんも、大丈夫だよ!っていうことを示すためにたくさん配信とかをしてるんです。スタッフのみんなも、もう覚悟決めてるんでと言ってるので。きっと新しい芽が出てくると思います。自分自身がそうだったように。循環っていうのかな、それもひとつの女子プロレスだと思うので。
(先日の取材で、アイスリボンは大きく変わるとおっしゃっていました。つくし選手の引退は大きな変化ですね)大きな変化です、ホントに。
(現ICE×∞王者でもありますし)でも、チャンピオンのまま引退させるわけにはいかないぞっていう人もいっぱい出てくると思うので。これから忙しくなると思いますよ。
(それは藤本さん自身も含めてと思ってよいのでしょうか?)イエス!
(イエスって…)フフフ、楽しみにしていてください!」