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2021-12-30

【女子プロレス】大量離脱で激震も…春輝つくし、白塗り女王撃破でアイス新体制けん引を誓う。他団体にライバル心も「一番面白いのはアイスリボン!」【週プロ】

第33代ICE×∞王者・春輝つくし。12・31後楽園でラム会長と防衛戦をおこなう

女子プロレス「アイスリボン」が激動の2021年を締めくくるビッグマッチを12月31日、東京・後楽園ホールで開催する。同大会のメインイベントを託されたのはICE×∞王者の春輝つくし。挑戦者・ラム会長と同王座2度目の防衛戦で激突する。

代名詞ともいえるエルボーをラム会長に見舞うつくし
2010年3月に小学6年生、12歳でデビューしたつくし。今でこそキッズレスラーは当たり前のように受け入れられているが、当時はやはり賛否両論の〝否〟の方が多かった。そんな彼女は現在24歳、キャリア12年目に突入。11月13日に〝8度目の正直〟で涙の初戴冠を果たしたICE王座を懸け、同じくキッズレスラー出身〝暗黒プロレス組織666のシンボル〟ラム会長と今年の最後の女子プロレス界ビッグマッチを締めくくる。

2021年はアイスリボン旗揚げ15周年のメモリアルイヤーだった。8・9横浜武道館、つくしがICE初戴冠を果たした11・13大田区総合体育館と2度のビッグマッチがおこなわれたが、12月に団体を揺るがす激震。現リボンタッグ王者の世羅りさ&雪妃真矢、将来を嘱望された19歳、鈴季すずら主力6選手が大晦日後楽園をもって、オーストリア出身の外国人レスラー・テクラが11月いっぱいで退団すると発表されたのだ。

これにより20人いた所属選手は13人に。現在つくしが保持する団体の最高峰王座ICE×∞戴冠歴のある選手は〝団体の象徴〟藤本つかさ、星ハム子、そしてつくしの3人だけ。所属の大半は2017年にデビューしたトトロさつき、星いぶきらキャリアの浅い選手ばかりになった。


12月1日におこなわれた退団会見
アイスリボンにとっては大ピンチと言える状況。だが、プロレス界にはピンチはチャンスという言葉もある。激動の2021年大晦日をチャンピオンとして迎えるつくしは「アイスリボンは過去にもいろいろあったけど、何が起きてもなんとかなってきてるし、いっぱいいる若手たちがいま頑張ろう!ってなってるのは、7人が抜けるからだと思う。上に上にいくと思いますよ、アイスリボン」。

これまでは、昨年ICE×∞9度の防衛を重ねるなど名実ともに団体をけん引してきた藤本に頼り切りだった現実がある。つくしは、王者である自分がそれをも変えると宣言する。

「もうバトンタッチの時だと思います。つっかさん(=藤本)も、つくしのアイスリボンを見てみたいって言ってくれたじゃないですか。今まですごく気を張って頑張ってくれてたと思うけど、次はウチらが、自分がそういう役目を果たさなきゃいけないとなって思うので」

アイスリボンのみならず、女子プロレス界にとっても2021年は激動の年だった。

選手の退団・引退・移籍が相次ぎ、〝女優によるプロレス〟を掲げたアクトレスガールズは年内でプロレス団体としての活動にピリオドを打った。その一方で数多くの人気選手を抱えるスターダムは女子プロ団体の枠すら突き抜けた人気を博し、独自路線を貫く東京女子プロレスも耳目を集める。そして、この2団体に共通するのは資本力のある親会社がついていること。対してアイスリボンは独自資本の、いわゆるインディー団体にあたる。

お母さんのお手製ガウンをまとう春輝つくし
これまであまり他団体を意識することはほとんどなかったというつくし。しかし若手主体興行「P‘sParty」(※12月で終了)のプロデューサーを任されたことで視野や思考が広がり、チャンピオンになったことでそれはまた少し変化した。

「(人気を博す他団体のことは意識する?)スターダムもそうだし東女もそうですし、でも自分は一番面白いのはアイスリボンだと思っているので。その面白さをわかってもらうため、感じてもらうために会場に足を運んでもらう努力をもっともっとしなきゃなとは思ってます」

一番面白いのはアイスリボン。それを示すためにも12・31後楽園のラム会長戦は絶対に負けられない。

キッズレスラー出身という共通項はあるものの、男子団体である666出身の挑戦者とは「いい意味でも悪い意味でも育ってきた環境が違う選手だなって思いました」。タイトルマッチ決定後、3度おこなわれた前哨戦で、その感覚がより強くなったというつくしは「(ラム会長は)女子プロレスやりたいってアイスで女子プロレスデビューして2年半、頑張ってきたわけじゃないですか。だったら、このタイトルマッチを通して、いいところも悪いところも全部ひっくるめて女子プロレスをもっともっと知ってもらえたらいいなって思います」。

2022年から新体制のアイスリボンがスタートする。

主力7選手が団体を去るのだ、戦力ダウンは否めない。それでもつくしは前を向く、「これからもアイスで頑張っていこうと決めたみんなは同じ方向を向いてる人たち。つくし一人だったらダメかもしれないけど、同じ方向を向いてくれてる仲間がいるのできっと大丈夫!」。

アイスリボンのキャッチフレーズは「プロレスでハッピー!」。楽しいこと、うれしいこと、悔しいこと、悲しいこと、つらいこと。リングにぶつけたあらゆる気持ちをファンも含めたみんなで共有したその先に、アイスリボンでしか味わえないハッピーがある。つくし自身、何度も挫折し、プロレスを辞めようと思う出来事もあった。それでもアイスリボンでプロレスを続けているのは、アイスリボンのプロレスが大好きだから。これからもプロレスでハッピーを叫びたいから。

「アイスリボンとプロレスでハッピーを守るために防衛します!」

激動の2021年を締めくくり、新しいアイスリボンを引っ張っていくため――つくしは大晦日後楽園ホール大会を勝利で締めくくる。

そんなつくしとの一問一答は以下の通り。
つくしにチョーク攻撃を仕掛けたラム会長
つくし 大みそかに闘うラム会長とはタイトルマッチが決まるまではほとんど対戦経験もなくて。だからギリギリまで前哨戦をやりたいって言って3回前哨戦をやったんですけど、いい意味でも悪い意味でも育ってきた環境が違いすぎる相手だなって思いました。

――違いとは?

つくし 試合のテンポだったりアピールの仕方だったり、いろんな意味でアイスリボンとは違うなって思ってしまったんですよね。

――難しい防衛戦になりそう?

つくし 今回はホント難しいなって。SNSとか見ても、ラム会長に期待する意見がけっこう多い気がするし。でも、そういう方がチャンピオンとして燃えるので。

――前哨戦を見る限り、つくし選手の得意技エルボーがカギに握りそうだが?

つくし 向こうがエルボーを怖がってるっていうのはわかるので。最後の前哨戦でもエルボーをスカされたりっていうのが多かったので。でも、自分はエルボーがなきゃ勝てないってわけじゃないので。向こうがエルボーを警戒するなら、その予想を外すような試合をするのもチャンピオンなのかなと思って。

――エルボー以外にも相手を仕留める技は多いと?

つくし ハルカゼ、ラ・マヒストラル、ジャパニーズ・オーシャン・スープレックス、ダイビング・フットスタンプ。自分にはたくさんのフィニッシュがありますから。

――ラム会長はどんな闘い方をしてくると思う?

つくし う~ん、不意のパウダーから丸め込みとか。予想外のことをされたら怖いなと思いますけど、勝つ自信しかないです。やっぱり男子の団体(666)で育ってきたら男子色に染まってしまう部分はあると思うんです。でも、せっかく女子プロレスやりたいってアイスで女子プロレスデビューして、2年半頑張ってきてくれてるわけじゃないですか。だったら、いいところも悪いところもひっくるめた女子プロレスをもっとこのタイトルマッチを通して知ってもらえたらいいなって思います。

 ――2人にはキッズレスラーという共通項があるが?

つくし たぶん最初が同じだけで、真逆な道を行ってると思います。SNSとか見ると、ラム会長が勝ってベルトを取ることを期待されてるのかなって思うんですけど、挑戦者のほうが勝つかもって思われてたほうがチャンピオンとしては燃えるので。

 ――これでホントに負けたらカッコ悪いですよね?

 つくし そういうこと言わないでください(苦笑)。大丈夫です、絶対勝ちますから。

――今大会をもって世羅選手、雪妃選手ら6選手が退団する。

つくし (11・28後楽園で)すずとタイトル戦をやるときにはもう選手が抜けるっていうのは知ってたので。その時と同じ気持ちです。自分がベルトを防衛して、来年もチャンピオンでいなきゃって。自分がチャンピオンでいる限り、松下楓歩とか朝陽、星いぶきとか若い子がいて、頑張っていきます!みたいな感じでアイスリボン上がってきてるじゃないですか。自分はそういう子とタイトルマッチをやりたいなと思ってるんです。

 でも、大みそかにラム会長がチャンピオンなったらそれもできないし、来年1月16日には後楽園ホール大会がありますけど、新体制最初のビッグマッチのメインイベントはアイスリボン所属の選手じゃなきゃダメだと思うので。

――今回の退団騒動に関しては?

つくし いままで一緒にやってきた人が辞めるんだから悲しいなとは思います。だけど、それぞれの人生なので応援したいと思う。とくにすずは仲良かったので、いままでできなかったことをこれからできる環境になるんだと思うから頑張ってねって気持ちですね。

――11・28後楽園の試合後は「いつかまたやりましょう」と言っていたが?

つくし それはホントの気持ちです。道は分かれるけど、リングがある限り、物語が続いていくじゃないですか。

――主力選手の退団を受け、団体をけん引するチャンピオンとして大変では?

つくし つっかさんも言ってましたけど、アイスリボンはこれまでも何か起きてもなんとかなってきてるので、今回もどうにかなると思ってます(笑)。若手たちががんばろう!ってなってるのは、7人が抜けたからだと思うし。上に上にいくんじゃないですか、アイスリボン。

――スターダムや東京女子プロレスなど他団体のことは意識する?

つくし 他団体のことってあんまり意識することなかったんですけど、スターダムもそうだし、東女もそうですし、すごいですもんね。でも、一番面白いのはアイスリボンだと思うので。

――一番面白いのはアイスリボン。

つくし はい。自分はそう思ってます。でも、それは会場に足を運んでもらわないと感じてもらえない楽しさだと思うので。足を運んでもらう努力はしなきゃなとは思います。面白い、見に行きたい!って思わせるようなことをもっともっと考えていかなきゃいけないですよね。

――団体の象徴であり、公私ともに深いつながりを持つ藤本選手に思うことは?

つくし いままでずっとメインを張ったり、ベルトを巻いたり頑張ってきてくれたじゃないですか。もうバトンタッチの時だと思うので。つっかさんも、つくしのアイスリボンを見てみたいって言ってくれたじゃないですか。今まですごく気を張って頑張ってくれてた部分が大きいと思うんですけど、次はウチらが、自分がそういう役目を果たさなきゃいけないとなって思うので。まぁ大変かなとは思いますけど(苦笑)。

――大変な部分も全部含めて背負ってやると?

つくし 背負ってやるよ!って(笑)。もちろん不安もあるけど、これからアイスで頑張ろうっていうひとたちは、みんな同じ方向を向いてるので。つくしひとりだったらダメかもしれないけど、仲間がいるので大丈夫! 自分たちを信じて、応援していただけたら嬉しいです!

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