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2022-03-11

【ボクシング】赤岩俊が松本北斗を6回でストップ/大野と岩原はドロー

赤岩の右が松本の顔面にハードヒット

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 10日、東京・後楽園ホールで行われたスーパーライト級8回戦は、元ランカーの赤岩俊(29歳=マナベ)が日本同級8位の松本北斗(25歳=三迫)を6回1分16秒TKO。ランク復帰を確実にした。

文&写真_本間 暁

 赤岩と松本のスタイルは好対照だった。立ち上がりからハンドスピード、体全体のスピードで優に上回る松本に対し、赤岩は無駄な動きを省いて、要所で左ジャブ、右ストレートを決めていく。松本は細かい動きでフェイントをかけたりしながら、運動量でも手数でも圧倒的に赤岩を上回る。だが、松本が連打を放つと赤岩は両腕をガッチリと上げて止め、松本の攻撃のふとした間隙にパンチを差し込んでいく。これが確実に松本を捉え、ダメージを与える。
 5回終了間際、松本が左を打ち込んだ際の“間”に、赤岩が右を合わせると、松本は片ヒザをキャンバスに着いてしまいノックダウン。

ストップの瞬間。松本は、なおも打ちかかろうとしていた
ストップの瞬間。松本は、なおも打ちかかろうとしていた

 続く6回、ダメージの残る松本に、赤岩の左ショートフックがヒット。松本も必死に反撃したが、赤岩のショート連打が確実に顔面を捉えると、松本コーナーの丸山有二トレーナーがタオルを振って、棄権の意思表示をした。
 赤岩は11戦7勝(5KO)3敗1分。松本は13戦7勝(1KO)5敗1分。

大野(左)の左と岩原の右が交錯
大野(左)の左と岩原の右が交錯

 セミファイナルの64.0kg契約8回戦は、大野俊人(おおの・はやと=25歳、石川ジム立川)と日本ライト級17位のサウスポー、岩原慶(31歳=本多)が79対73(大野)、77対76(岩原)、76対76の1-1で引き分けた。
 前進して圧力をかけ、ビッグパンチを狙う大野に対し、岩原はその隙間に右フック、左ストレートを狙う。大野の迫力が押し勝つ場面もあったが、単純にヒット数では岩原が上回ったように見えた。
 大野の戦績は14戦8勝(8KO)4敗2分。岩原の戦績は18戦10勝(5KO)7敗1分。大野は2018年10月以来の、岩原は同年12月以来の白星を得ることができなかった。

可兒の右が宮本の顔面を捉える
可兒の右が宮本の顔面を捉える 

 71.0㎏契約6回戦は、2020年度ミドル級全日本新人王決定戦で惜敗した可兒栄樹(かに・えいき=20歳、T&T)が、左右へのステップから小気味よくパンチをヒットし続けて、宮本健太郎(35歳=EBISU K’s BOX)に3回2分37秒TKO勝利。元々、身体能力の高い選手だけに、被弾を少なく抑えれば、今後が楽しみな選手だ。
 可兒は8戦5勝(2KO)1敗2分、宮本は7戦4勝(2KO)3敗。

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