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2022-04-01

【ボクシング】決戦の時、いよいよ迫る ゴロフキンが来日

ゴロフキンは足早にカメラマン、取材陣の前を通り過ぎたが、存在感は抜群だった

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 IBF世界ミドル級チャンピオンのゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン=39歳)は、31日の夕刻、羽田空港に到着した。層が厚いミドル級スター軍団のなかでもずば抜けた強打と実績を持つゴロフキンは、4月9日、さいたまスーパーアリーナで、WBA世界同級スーパーチャンピオンの村田諒太(帝拳=36歳)と統一戦を行う。日本ボクシング史上、最大級のビッグマッチはいよいよ熱を帯びてきた。

 定刻より約30分遅れ、午後6時過ぎに飛行機は到着した。ゴロフキンは抗原検査など必要な手続きを経て、およそ2時間後にロビーに現れた。新型コロナウイルス対策もあり、取材陣、あるいはSNSで来日を知ったファンの前を足早に通り抜けて宿舎に向かったが、わずかな時間でも、その存在感は圧倒的だった。

 なお、これも安全上の理由で空港内での取材はできなかったが、記者団が提出した質問にゴロフキンは書面で答えてくれている。

Q.心身ともども、コンディションはいかがでしょうか。また、日本にやってきた気分は?

ゴロフキン 気分はとてもいいです。体調もよくてハッピーです。何回か試合が延長になって、やっと日本に来れました。なんというか“ほっと”した気分です。私たちに対して帝拳のスタッフが非常にプロフェッショナルに接してくれて、日本に着いてからも安心して過ごせ、いい経験ができると信じています。

Q.試合が4ヵ月延期になりました。ゴロフキン選手がキャンプに入ったのはいつでしょう。

ゴロフキン 12月開催に備えて南フロリダでキャンプを行っていて、最初は2月にという話もあったりしたのでそこから長い間、離れることはありませんでした。今度の試合に備えても2月の上旬にキャンプインしています。短い休息の間も家で軽いコンディショニングトレーニングを続けていました。

Q.どのくらいのスパーリングをこなしてきたのでしょう。

ゴロフキン 90~100ラウンドくらいです。

Q.ボクサーとしての村田選手の印象を語ってください。また、どんな試合になって、決め手になるのはどんなパンチだと思いますか。

ゴロフキン 村田はオリンピックの金メダリストであり、また世界チャンピオンにも2度なっています。それには理由があるはずです。彼は素晴らしいファイターです。これまでに彼が成したげたこと、そして彼の才能に対してとてもリスペクトしています。今度の試合の日はファンにとっても、彼と自分にとってもエキサイティングな夜になるはずです。目標はこれまでキャンプで練習したことすべてを完璧にこなして完全な形で実行することです。どんな試合をなるのか、ぜひ見てほしいと思っています。

Q.ゴロフキン選手にとって、村田選手の警戒すべき点は何でしょう。

ゴロフキン 村田はとても強くてスマートな選手だと思います。ハードな練習をこなしてきたと思うし、自分にとって危険な相手と思っています。だから、今までキャンプでこなしてきた私の練習内容は明かせません。

Q.今、住んでいるアメリカから今度の戦いのために持ってきたものはありますか。また、何かの特別な準備をしていますか。

ゴロフキン とくにはありません。自分は、迷信深くはないし、グッドラックチャームなども持っていません。どこに行くにも特別な食材を持って行ったりもしたことはありません。そういう意味では、とくに他の人と違うわけでもなく、ただ自分のペースで備えていくだけです。

Q.どのようにあなたのキャリアを終わらせたいですか。ボクサーとしてまだ達成したいものを残していると思いますか。

ゴロフキン ありがたいことに、自分は健康に気をつけてヘルシーな生活を保っています。だから、体調も良くとてもハッピーに生きているのです。自分のボクシングキャリアをどのように終えたいとかは考えていません。その時が来たら、自分で決めます。自分が試合を続けるのは、健康であることのおかげ。ハードなトレーニングもこなせて、自分なりに納得のいくハイレベルな試合ができることに幸せを感じているからです。

写真◎小河原友信

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